「わたしは、空を見にいく……お前と、一緒に」 “ナイトファング”レイナ、ナナカの前での旅立ちの決意
●概要
閉ざされた地下世界で繰り広げられる、なんでもありの物語です。
この地下世界「ダークネスエデン」が、いつ、どんな目的で生み出されたのかはわかりません。
無機質な作りは核シェルターのようでもあり、何かの実験施設のようにも見えます。
閉ざされた世界には空がなく、光も届きません。
また、異形の怪物が我が物顔で闊歩し、安息の時間はありません。
人々は、日々を生き残るので精一杯です。
そんな世界で、生まれも場所も立場も違う複数のヒロインが「楽園」 を目指して上層へと向かっていく―そんな物語です。
●世界観
「ダークネスエデン」 は、なんでもありの滅茶苦茶ファンタジーです。
剣も魔法も超科学も旧時代の遺産もあり!
人間もアンドロイドも獣人も変身ヒロインも天使も悪魔もあり!
魔物もロボットも妖魔も魔神もあり!
弘騎が思うところの日本人好みな(子供っぽい)ファンタジー世界です。
例えばSaGaシリーズや、サガフロンティア、ファンタシースターみたいな感じで考えてもらえればわかりやすいと思います。
ですが、その内面は極めてダークでハード。
明日をも知れない閉塞した世界、人心は荒廃し秩序は辛うじて保たれているに過ぎません。
「正義」 などという言葉は、もはや絶えて久しいです。
光も空もない世界、 荒廃した絶望の箱庭。
それが「ダークネスエデン」なのです。
こちらはマッドマックスや北斗の拳やすなぼうずみたいな感じをイメージして頂ければ、と。
また、「ダークネスエデン」は、混沌で支離滅裂な空間です。
階層ごとに、まるで違う時空のような世界が展開しているのです。
基本的な世界観は、近未来SFもの―過去の文明が滅び荒廃した世界ーのそれです。
地下世界のテクノロジーの数々は、その殆どが高度な科学文明のものです。
ですが、科学文明といっても「遺産」であり、人々はそれを辛うじて利用することはできても生み出すことはできません。
今生きている人々の文明レベルで言えばさして高くはなく、大体は中世ファンタジー〜現代ぐらいです。
そのかわり、魔法などの超能力を備えている種族も多くいます。
ですが、これが一部の階層(特に上層)になるとテクノロジーの解析が進んでおり、 近未来的な世界が展開されているのです。
階層によっては、現代の我々と殆ど同じ生活を送っているところもあるかもしれません。
逆に、下層に行くほど混沌とした世界になっている傾向があります。
●組織
危険から身を守るように人々が集まり形成された街は「コミュニティ」と呼ばれます。
各階層にはいくつものコミュニティがあり、互いに接触を持っているコミュニティもあればそうでないものもあります。
また階層によっては、巨大な権利をもつ組織が支配している場合もあります。
「遺産」を解析・利用しようとする巨大企業や、人身に訴えかける教会組織などがあります。
コミュニティ内では、住人同士が生きていくために辛うじて秩序が保たれています。
ですが一歩でも町を出れば、そこは得体の知れない魔物の支配する世界です。
●楽園
「自由」「光」「空」「希望」…闇に覆われた世界では、絶えて久しい言葉の数々。
もはや、その真の意味を知る者さえ存在しません。
ですが、これらが存在する場所があるといわれています。
この深遠なる地下世界の最上層―誰も行き着いたことのないそこにあるという「扉」。
その先には―光満ち、空の広がる「楽園」があると言われているのです。
しかし、もはや楽園に向かうものなどしません。
日々生きるだけでも精一杯のこの世界で、あるかどうかもわからない楽園を探す愚か者など、いるはずがないのです。
●ヒロインたち
今企画でやりたかったこととして、「同じ世界でたくさんのキャラクターを同時に動かす」ということがあります。
「ダークネスエデン」 では、主人公は一人ではありません。
生まれも場所も種族も立場も信念も違う複数のヒロインたちが設定されていますし、今後も増えていくことでしょう。
滅茶苦茶ファンタジーである「ダークネスエデン」世界を象徴するように、彼女たちはまるで違う作品のキャラのように思える設定がなされています。
ですが、彼女たちに共通するの事柄が一つだけあります。
理由こそ違え、全員が「楽園」を目指しているのです。
共通した世界で複数のヒロインを同時に動かすというのも、サガシリーズのような感じです。
●管理者
普通に暮らしている人々には、ことの詳細を知る者はいません。
ですが、 「管理者」の存在は、まことしやかな噂として流れています。
この「ダークネスエデン」のテクノロジーを管轄し、人々の動向をすべて管理している、神の如き「管理者」たちがいるとの噂です。
「管理者」は「遺産」の恩恵を人々に与える反面、自分たちの意にそぐわない住人を抹消していくと言われています。
彼らの意に反する行為とは―この地下世界からの脱出。
「楽園」を目指すヒロインたちの前に、彼らは巨大な壁として立ちはだかることでしょう。
●番外ーなぜこんな企画を思いついたのか?
自分勝手な物語が書きたい、と思いました。
小さく纏めずに、ぐちゃぐちゃに散らかした、子供のオモチャ箱のような物語を。
単行本ではとても出せない、自分でもどうなるかわからない大風呂敷が広げたかったのです。
誰にも迷惑のかからないとおろで、好きなことばかりしたかった。
だから、 この企画を考えました。
いきなり大風呂敷です。ハッタリだらけです。
こんな無責任なお話、たくさんの方に迷惑のかかる商業では絶対書けません。
怖い反面、ドキドキしています。
あ。
無責任にカッコイイことばっかり言ってますが、いつもどおりのエロなのでご安心ください(笑)。