The World

      

「そら? そらって……なに?」
             ナナカ、レイナの言葉に答えて 



■光なき箱庭
地下世界ダークネスエデンは、塔を逆さにしたようなイメージで地下深くまで続いている

上層ほど文明が発達し、下層ほど混沌としている傾向にある。
階層ごとにまったく別の世界が展開しているが、これらは紛れもなく一続きのもの。
下層から上層へ、また上層から下層へと至る道は必ず存在する。

空のないこの暗黒の世界を、上層から順に追って行くことにしよう。


●外界ー楽園「エデン」

データ不明。
誰もたどり着いたことはない。
どうすればたどり着けるのか。いえ、そもそも存在するのかさえわからない。
そこには楽園があり、空が広がっているーと言われている。


●最上層ー管理世界「エンジェルハィロウ」
データ不明。
「管理者」たちの住む世界であり、この地下世界を管轄しているとも言われている。
また、外界へと出るための巨大な「扉」があるとも言われている。
だがこれらは、あくまで噂の域を出ない。


●上層ー未来世界「ジオ・ジェネシス」
地下世界支配を目論む巨大企業「ジェネシス」が支配する世界。
ダークネスエデン内の遺産を解析したテクノロジーをもち、文明レベルは極めて高い。
人々が自分の手で作り出した高層ビル群が立ち並び、完全に管理された世界が構築されている。
住民には安全で豊かな生活が約束されているが、ここに住めるのは「ジェネシス」が認めたものだけ。
IDを失ったものは、縦穴を通して最下層「グランド・ゼロ」へ落とされる。
産業廃棄物も、すべて最下層へと投下している。

またそのテクノロジーにより、アンドロイドや人造生物を多く作り出している。
多くは作業用や愛玩用として作り出されたものだが、 飽きられたり壊れたりすると、これも廃棄物として下層へ捨てられる。
下層に存在する獣人やアンドロイドは、 元々はこのジオ・ジェネシスで生み出されたものである。

「ジェネシス」 のエージェントは、下層に現れることがある。
遺産解析が主な任務だが、他にも色々とあるようだ。


※中層〜下層について
あまりに広く多くの世界が広がっており、その全てを把握することは不可能。
代表的な世界のみを述べる。



●中層ー神聖世界「グロリアスヘブン」
「中央教会」 なる宗教組織が収める清浄なる世界。
科学と魔法の融和が計られ、独自の文明を形成している。
教会のとく「神の教え」により、法と秩序が守られているが、一部種族に対する迫害も激しい。
一見楽園のようにも見える世界だが、その暗部には様々の歪みを内包している。


●中層ー現代世界
空が存在しない以外は、現代とまったく変わらない異質の世界。
学校や会社があり、生活システムとして完全に機能している。
街を脅かすモンスターは、正体不明の変身ヒーローや変身ヒロインが倒している。


●下層ー中世世界「カリバーヘイム」
広大な荒原の広がる世界。
中世ファンタジー風の世界で、科学は発達していない分、剣と魔法の技は発達している。
エルフ族がもっとも多く生活している。
獣人種族も多いが、これらは元はといえば上層から廃棄された人造生物である。


●最下層ースラム世界「グランド・ゼロ」
上層から投棄される物資や人々で構成される、掃き溜めの世界。
文明と呼べるものはなく、人々はスラムを形成して日々を刹那的に生きるのみ。
生産活動の存在しない、もっとも荒廃した世界。
ありとあらゆる者が混然と共存する、人種の坩堝でもある。


●地下外界ー罪業機関「カルマドライブ」
グランド・ゼロの下にも世界があるなど、人々は知らない。
だが、ここには確実に何かが存在する。
「ダークネスエデン」を存続させ、遺産を駆動させるためのエネルギーを生み出す動力炉。
あらゆる科学と魔導、そして罪と罰の結晶である機関。
「管理者」によって選定された者たちが、生贄としてその機関に繋がれていると言う…。




■箱庭の住人たち

ダークネスエデン」 世界には、様々な種族が存在する。
それらのうち、 代表的なものを紹介しよう。



●人間
住人のうち大多数を占める。
基本的には 現代人とまったく変わらない外見だが、魔法を使えたり超人的な力を持つ者も少なくない。
また上層では、サイバーウェアで半サイボーグ化している人間も多い。


●獣人
ケモノミミ娘。
元々は愛玩用の奴隷として、 上層の企業で開発された人造種。
人間の特徴と獣の属性を併せ持ち、外見としてはケモノミミ+しっぽ程度の差異である。
性玩具としての側面の強い「商品」であったため、獣としての性欲が高められ、逆に野生は抑えられ従順なペットとして調整されている。
だが一部には意志の強い固体もおり、そういったものは失敗作として下層に廃棄された。
そこで交配、繁殖した野生種は、現在「ダークネスエデン」 のあらゆる階層に活動の場を広げている。
ベースとなった獣により様々のタイプが存在し、その能力も多種多様。


●アンドロイド

機械人形。ロボ娘。
上層で開発された人造の機械人形だが、 意志を持つアンドロイドは、いまだ開発できていない。
意志のあるアンドロイドは、すべて「ダークネスエデン」の遺産である


●エルフ
人間に次ぐ固体数を誇る。 人間同様に自然発生の種族。
尖った耳と流麗な外見を覗けば、人間と差異はない。
生まれつき魔力の高いものが多いが、科学技術職につくものも多い。


●天使
データ不明。
非常に個体数が少ない。
彼女たちこそが「管理者」なのだとも、天界からの来訪者であるとも言われている。
空のない地下世界に存在する天の御遣いというのも、おかしな話ではあるが。

 


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