二次元ドリームマガジンVol21〜24で連載していたものに加筆・修正を加えた単行本版です。
今作のジャンルは変身怪盗モノです。
カッコよくてセクシー、天才的な手管でターゲットを盗み、それだけでなくその美貌で男たちの魂まで奪い取る。犯罪者ではあるが、しかし強い信念をもって盗みを働く正体不明のミステリアスな美女……これが弘騎の女怪盗のイメージなのですが、主人公マジカルシャドーはその全てを詰め込めたと思っています。お色気タップリの挑発的な小悪魔キャラはいままで書いた事ありませんでしたが、かなりいい感じでできたと思います。書いてて楽しかったです〜。
マジカルシャドー=各務舞夜は正体を隠して盗みを働いていますが、ずばりそれは正義のための行いです(当然、主人公は正義の変身ヒロインですからね)。ですが行い自体は紛れもなく悪。
正義のために為す悪。矛盾した正義。自分の行いは正しいのか……ヒロインは、そんな悩みを常に抱えています。
二律背反、変身前と変身後で一変する性格と立場。「変身」怪盗ならではのテーマだと思います。 鏡写しの変身シーンや終盤でのエロシチュエーション、そして特異なエンディングは、このテーマに関連づけたものです。
さて肝心のエロシーンは、怪盗モノならではのシチュエーションを取り揃えています。
かなり尖ったシチュエーションが多いので、人を選ぶかもしれませんが、厳しい警備網を掻い潜って潜入した女怪盗がトラップにやられてしまったり、捕まって尋問されたり、公衆の面前で正体を暴露されたり……と、この手の作品が好きな方には自信を持ってオススメできます。
はっきりいってノーマルなエロは殆どありません(ニジマガの紹介でも、異質な近未来調教と書かれていました)。
女怪盗好き、変身ヒロイン好きの方にオススメです。中でも、小生意気でカッコイイヒロインが辱められるのが好きな方々には特にオススメします!
また上でも述べたように、普通のエロシーンに飽きている方にもオススメします。機械姦や拷問尋問好きの方、レズ好きの方にもオススメできます。
エロシーン、最初は加筆書き下ろしの、マジカルシャドーが男性警備員たちを誘惑して弄ぶシーン。あれ、ヒロイン攻め男受けのシーンは実は始めてか!?
次は変身前の姿で、女上司とのレズ和姦。おお、弘騎にしては珍しいシーンが続きますよ(笑)。
らぶらぶどきどきなオフィスラブです、甘いレズもの好きな方には楽しんでもらえるかと。
さて次からが本番。美術館に潜入したマジカルシャドーを、淫らなトラップの嵐が襲います。
第一関門。
張り巡らされたワイヤーに股間を擦られながら、狭い排気口の中を進まねばなりません。進めば進むほどワイヤーが食い込み感じてしまうのに、狭い穴の中ではなんともできない。そそりますね。
第二関門。加筆シーンです。
今度はレーザー照射の中を潜り抜けねばなりません。リンボーダンスのような姿勢でレーザー網を掻い潜り進むのですが、熱と苦痛でじりじりと性感帯を炙られます。最後には秘所にレーザーの直射を浴びせられ、機械相手に屈辱の絶頂を極めさせられてしまいます。
第三関門。
電子ロックを解除していると、機械触手に襲われます。失敗してはいけない焦燥感と、メカ触手にいいように嬲られる屈辱が、マゾヒスティックな快感を呼び起こします。結局解除は失敗した上に、挿入されてイカされてしまいます。
捕縛された怪盗を待つのは、当然! エロ尋問ですね。
まずはエロではないのですが、力づくの拷問シーンが入ります。鞭で打たれたり冷水をぶっかけられたり、個人的にはこの痛めつけシーンもかなり好きです。
もちろんマジカルシャドーはこの程度では口を割らないので、次は本格的な快楽責めに入ります。上司にレズ責めを受け、さらに無数のメカアームにより徹底的に擽られます。
やっぱり女怪盗尋問といえばこれ、擽りマシーンですよね。脇責めや臍責めなど、フェティッシュな責めもたっぷり。まさに他では見られない、異質な近未来調教シーンです。
機械相手に絶頂を極めさせられ、さらには宝石を挿入されて処女まで散らされ、その状態のままで放置されてイカされまくります。
さて、なんとかこの責めから脱出したマジカルシャドーですが、脱走途中に魔の疼きに襲われ、知らずの間にオナニーに耽ってしまいます。絶頂する瞬間を警備隊に見つかり、羞恥と絶望に襲われるヒロイン。全市民にカメラ中継されている中、ついに仮面をはがれ正体を晒されます(ここはエロシーンではないですが、かなり力を入れて執筆しました。テーマの一つですからね!)
そこからはエンドレス陵辱。 正体を明かされ弱気になってしまった舞夜を、警備員が徹底的に輪姦。マジカルシャドーに恨みを持つ権力者たちもやってきて、宝石を仕込んだ異形のペニスで犯しまくります。
最後の最後ではじめてペニス登場というあたり、この作品の異質さを表していますね(笑)。
さて今作のエンディングですが、「しっくり来ない」「中途半端」という意見も頂きます。
逆に「すごくいい」「ヒロインの魅力がよく伝わる」 というお声もまた、頂いております。
個人的にこのエンディングはすごく気に入っています。
正義のために悪をなしてきたマジカルシャドー、そして矛盾に苦しみながらも己の正義を貫いた舞夜。
怪盗ヒロインは、完全な善ではありません。よって完全に幸福なエンディングは用意しませんでした。「悪」である怪盗は「正義」の名の下に裁かれ破滅します。しかし、あれはバッドエンドとも言い切れません。マジカルシャドーとしては敗北しましたが、しかし信念を貫いた舞夜の心に訪れたのは……。
難しかったですが、「変身」ヒロインの二面性について、一歩進んだ作品が書けたと自負しています。
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