Violate Raptor プレビュー


――籠の鳥……か。まずいわね……!
 絶体絶命の窮地に、さしものコトナも狼狽を隠せない。凛々しい美貌を、一筋の汗が伝った。追い詰められた少女目がけ、無数の触手が牙を剥く。
「っく! この……っくああああ!」
 いくら身体能力に優れた少女でも、肉牢の中では身動きが取れない。両手を塞がれ、背面をトリモチ漬けにされたコトナに、迫る触手をかわすことはできなかった。身じろぐたびにぷるるん、と震える両乳房に、それぞれ数本の肉蟲が喰らいつく。ぬるついた蛇身がスーツに食い込み、ぐるぐるととぐろを巻いておっぱいを絞り上げてきた。
「ひ、や!? そ、そんなとこ……っくぅううう!」
 いきなり性感帯を責められ、堪らず喘ぎを漏らす長髪の美女。触手の攻勢は容赦なく、たわわな果実を押し潰さんばかりのパワーで締め上げてくる。だが、少女の麗乳は素晴らしい弾力で抵抗し、幾重もの肉巻きにされながらも生意気な釣鐘型を保っていた。締め上げららればその分だけ柔らかく沈みながらも、すぐさま元の稜線を取り戻す。
 少女の強気そのままの、可愛らしくも気丈な抵抗。小生意気なおっぱいをお仕置きすべく、機獣の触手は激しく蠕動して両乳房を締め上げてきた。白濁液をスーツに刷り込みながら、柔肉の包囲網を徐々に徐々に狭くする。肉蟲に完全包囲された豊満果実が、ぎちりぎちりと絞り上げられた。
「くぅ、痛……っくああああ!」
 もぎ千切らんばかりの搾乳責めに、両の乳房に苦痛が走る。だが、痛ましい悲鳴を絞られながらも、少女の表情は強気なままだ。
 ――こ、こんなもので……! 耐えるのよ、きっと、脱出の手はあるはず……!
 絶対の窮地にあっても、コトナはいまだ諦めてはいなかった。生来の勝気は、この程度で折れはしない。切れ長の目には、怖いくらいの反抗心がギラついていた。
 生意気な獲物の強気を砕かんと、更なる責め手が伸びていく。極上の獲物だ、魅力的なのはおっぱいだけではない――バイオゾイドの吸収器官は、美味そうな媚肉に手当たり次第に喰らいついた。ミニスカートから覗く白い太ももに、数匹の肉蛇が巻き付いていく。
「……っ! くぅう、う……!」
 ねとり、と粘液が染みる。直接肌を汚され、堪らず声を漏らしてしまう淫縛の美女。生体の体温や粘着質な肌触りが直に感じられ、たまらない嫌悪感が駆け抜ける。反射的に震えてしまった太ももに、何匹もの蛇がとぐろを巻いていく。もも肉がきつく押し潰され、とぐろの隙間から白い柔肉が押し出された。むちっと押し出された柔脂肪に、新たな肉ヒルが顎を開けて迫り――くちゅり!
「うあ!? ひ、ひぅううう!」
 苦痛とは違う新たな激感に、コトナは堪らず足を震わせた。口を開いたホース触手が、柔らかなもも肉に喰らいついてきたのだ。
 粘液にまみれた接吻に続き、じゅるるっと肉を吸いあげられる。集ってきたのは一匹だけではなく、左右の足で数匹ずつの肉蟲が吸引を始めていた。ちゅぱっ、ちゅぱっと淫らな音が両足で木霊し、おぞましい激感が休む間もなく連続する。
 吸血ヒルじみた吸引であったが、ホースの動きは、食事と言うには力がない。ちゅぱちゅぱと表面だけを吸い、一瞬口を放してはまた喰らいつく。その様は、まるで恋人とのキスを楽しんでいるかのようにも見えた。
「あう、っく! や、やめなさい……ひぁ、んっ! んっ!」
 ちゅぱっ! ちゅぱっちゅぱちゅぱっ! 連続する、執拗なキスの雨。しつこい責めを繰り返され、コトナは声を抑えられなかった。悶えるように、両太ももが戦慄く。気持ち悪くてたまらないのに、肌を吸われるたび、奇妙な心地よさを覚えてしまうのだ。
 女の悦びを無理矢理に掻き立てる、絶妙の力加減。太ももを濡らす粘液のヌルつきも、まるでローションのように快美感を駆り立てる。触手ヒルの連続吸引は、おぞましくも快美な愛撫となって少女を苛み始めていた。
「うぅうっ……や、やめ……ああっ! ふああ、あ……!」
 あくまで強気を保ち、抵抗の言葉を吐き続けるコトナ。だが、漏れ出す喘ぎには、悩ましい色が含まれつつあった。心と裏腹の反応。耳に入る媚びた声が、自分のものだとは信じられない。
 ――うそ……こ、こんな!? 何感じてるのよ、こんなの、気持ちいわけが……!
 怪物相手に甘声をあげてしまった屈辱感に、ぽっと美貌が紅潮した。自分で自分の反応が信じられないコトナだったが、惨めな裏切りは止まる事を知らない。ねちっこくキスの嵐を降らされるたび、太ももがとろんと疼くのだ。搾乳責めに痙攣するおっぱいも、じんわりと芯から熱くなってくる。コスチュームを浸透した粘液が、火照った柔肌に刷り込まれた。おぞましいはずのヌルつきが、甘く心地よいものに感じられてしまう――。
「くぅ、はぁ、んんっ! こんな、どうして……んぅっ! いや、あ、熱……ぅうんっ!」
 蜜液を吸わされた肌が、熱く疼いてたまらない。神経が勝手に過敏になり、淫らに燃え上がる。知らず、コトナは太ももをもじもじと切なそうに擦り合わせていた。
 バイオゾイドの消化液は、獲物の動きを封じ込める麻痺毒の効果も併せ持っているのだ。それは食虫植物の蜜罠にも似て、獲物に倒錯的な甘悦を刻み込む。異形の快感で身も心も溶かし、その後ゆっくりと養分を吸収する。それがバイオラプターの食事なのだ。
 ディガルド教官の残した最後の言葉――「悦ばせてもらうがいい」とは、この、危険にして甘い罠を意味していたのだ。
「う、ああ! こ、こんなことって……ひぅ、っくぅう!」
 くちゅ、くちゅっと媚薬粘液を塗り込まれ、甘い嫌悪感が刷り込まれる。エメラルドブルーの長髪を揺らし、甘く悶える生贄虜囚。切れ長の瞳には、恥辱の涙が浮かび始めていた。
 挑発的な生意気さとは裏腹に、少女のグラマラスボディは、悲しいくらい敏感だった。早熟な肉体は、感度も並外れているのだ。しかも動きやすさを重視したコスチュームはあまりに薄く、衝撃緩和の役を果たさない。それどころか、媚毒粘液を吸わされた生地のヌルつきが、いっそうの快美となって感じられてしまうのだ。乳珠にぴっちりと密着した濡れ生地のフィット感が、おぞましくも心地よい。張り詰めたピンクの生地には、尖った乳首の陰影さえ浮き出していた。むちむちに張り詰めた媚肉塊を、幾本もの触手が可愛がる。
「くぅ、あ! お、おっぱい……ひぁ、きつぅう……!」
 ぎゅうぅ、と乳房を搾り上げられ、痛み混じりの淫熱が迸った。堪らず細顎を奮わせ苦悶するコトナ。窮屈さをましたスーツの裏地と乳首が擦れあい、切ない電撃が駆け抜ける。
 ――はぁ、ううっ! い、いけないわ……こんな、流されちゃダメよっ!
 熟れた媚肉を異形の責めで苛め抜かれ、加速度的に淫らな熱が増していく。だが、これまで幾多の修羅場を潜り抜けてきた精神力は強靭だ。いけない感覚に呑み込まれまいと、少女は必死で意気を振り絞った。歯茎を食いしばり、両拳に力を込めて反抗心を喚起する。
「ん、あ、あ! こ、このぉ……な、舐めるんじゃないわよ!」
 ぎゅ、ぎゅうう! 持ち前の強気を武器に、少女は掴んでいた触手に逆襲した。掌に走る嫌悪感を怒りで押さえ込み、握り潰さんばかりに力を込める。掌内の肉蟲が苦しげに蠢き、べちゃべちゃと粘液を噴き零して暴れまくった。
 思いもよらぬ反撃に、バイオゾイドも怯んだらしい。痛覚を共有しているのか、他のチューブ器官も苦悶に打ち震えていた。乳房を締め上げる力が若干緩み、太ももへの束縛も緩くなる。しつこい吸引キスも、若干情熱を減じたようだった。
「よ、よし……。まずは……っひぅうう!?」
 こうして動きを牽制する――そう考えた瞬間、新たな淫激が少女を襲った。背中から腰、そしてお尻――少女の背面が、ぐにゅぐにゅと捏ね繰り回され弄ばれている。生体シートが、淫らな律動を早めたのだ。しかも、追加された責めはそれだけではない。
 ――な、なに!? お尻ぃ……な、なにか硬いの、当たってる……!
 シートの擬態を解いた肉椅子は、その本性を露にしつつあった。少女と接触している表面がボコボコと盛り上がり、柱上の肉塊をいくつも形成する。そのいやらしい硬さと形状は、まるで小型の男根だ。腰を下ろしている座席部でも同様の肉根が発生し、柔らかな尻肉や太ももに食い込んだ。無数の硬疣槍が、深くめり込んで牝肌を嬲る。何本もの硬粒を押し込まれ、小さく呻く肛虐の少女。さらには疣塊の一個一個が別箇に脈動し、ランダムな激感を送り込んできた。密着した尻たぶが、激しくこねくり回されていく。
「ひ、ああ!? ちょ……い、いや! そ、そんなとこ……あああっ!」
 幾つもの瘤にマッサージされるおぞましさに、コトナは堪らず腰を上げようとした。だがゲル状粘液に接着され、肉瘤椅子から身体を離せない。にちゃっ、といやらしい音が立ち、粘液が糸を引くだけだ。脱出を許されず、再び肉椅子に抱擁される女虜囚。座席に引き戻された桃尻に、無数の肉粒が突き刺さる。
「う、あ……っくぅうう!」
 ずぶ、ずぶり! 濡れ生地を密着させた尻肉に、拳大の瘤柱が食い込んだ。椅子に座ったまま、苦しげに腰を奮わせるコトナ。巨乳に劣らぬ肉感を誇る肉尻を、無数の疣で穿たれる。何本かの肉疣は尻の谷間に潜り込み、生地越しに排泄穴を穿ってきた。
「や、お、おしり……っひぃんっ!」

                                                                               

                                                                                  イラスト 竜胆様
                                                                                                                           

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