渇望の狼

第五章「堕落」

   1

「あ〜、もう。しつこいわねえ」
 ラーベエクリプスは幾度となく迫りくる敵に銃弾をお見舞いしながら、呆れるように呟いた。今、彼女の手にはMG34重機関銃が握られている。足元には大量の薬莢が散らばり、影からはベルトリングが給弾口に伸びている。ラーベエクリプスの武器の場合、影魔の力で作りだされた武器故にエクリプスにも通じるのだろう。しかし、
「そろそろ銃身が限界になるから、お願い」
 武器にかかる負荷なども再現されてしまうのだろう。そういうと射撃を止め、銃身部分と機関部と銃床を結合しているロッキングラッチを解放。機関部と銃床部分を半時計周りに百五十度ほど回転させ、熱くなった銃身は外す。
「はい、分かりましたわ。それにしても……悠美は果たして大丈夫かしら?」
 マリエルは愛娘の事を心配しながらも、豊満な胸を揺らしながら錫杖の石突で地面を叩く。すると、通路いっぱいの炎が広がり、壁となって影魔達の進行を妨害する。
 何匹かの勇猛な影魔達は、自らの肉体が焼けるのも構わず炎を乗り越えるも、聖母は乗り越えてきた影魔達に火球を放ち、倒していく。
「まあ、ユミエルちゃんなら大丈夫よ。きっと上手くやっているはずよ」
 ヴェアヴォルフエクリプスの事を知っているのか、ラーベエクリプスは気楽に答えると、テキパキと新しい銃身に交換し、
「……鈴の為にもね」
 コッキングハンドルを引いて弾を装填すると、バンシーエクリプスに目を向ける。
 バンシーエクリプスは声を上げて泣き続けている。今は最初のような悲鳴ではない。まるで歌でも歌っているかのような、磨かれた宝石のように美しく透き通った物悲しい声で、ウルフヘジンエクリプスや他のエクリプス達の動きを止める為に彼女は泣き続けている。
「そう……ですわね」
 彼の傍で横たわる意識のない愛娘に目をやったあと、マリエルは炎の壁を消し錫杖を構え、ラーベエクリプスと共に遠距離戦闘を展開する。
 毎分八百発以上の速度で発射されるライフル弾と、発射速度こそ僅かに遅れをとるも七・九二ミリライフル弾よりも遥かに攻撃力の高い火球の前に、影魔達は近づくどころか遮蔽物に隠れるのがやっとで、顔をだす事もできない。
「そういえば、肝心の事を聞き損ねていたのですけど……」
 制圧射撃をしながら聖母は尋ねる。
「彼を助けたあと、どうするつもりですの? このまま逃げれば間違いなく敵は追いかけてきますわよ」
 そうなれば、無用な死者やケガ人がでるだろう。
「う〜んと、ユミエルちゃん次第かしら? 一度、撤退して彼の回復を待つのも一手ではあるけど……」
 犠牲者がでる事は彼女にとっても望むものではないのか、ラーベエクリプスは少しだけ迷う。
「このまま一気に片づけるのも手ではあるわね」
 どこからそんな自信が湧いてくるのは、平然とそんな事を口にする。
「……何か手があって?」
「ええ。私とあなたが協力すれば多分、可能だと思うわ」
 ラーベエクリプスはニヤリと笑みを浮かべると、その方法を聖母に告げる。
「……確かにそのやり方ならできますわね」
 方法を聞いたマリエルは美貌を僅かに引きつらせた。
 ラーベエクリプスが告げた方法……それは燃料気化爆弾の要領で大量の燃料を大気中に放ち、マリエルがそれを爆発させるというやり方だった。ラーベエクリプスだけでも粉塵爆発や自由空間蒸気爆発を起こす事はできる。しかし、それはあくまでも自分の力の範疇内で行なわれる小規模のもので、自分の力の範疇を超えた大規模なものは生みだす事はできない。
 だが、マリエルが協力してくれれば、その壁を越える事ができるかも知れない。そうしたら、一気に片付けられるだろう。
「でも、お断りいたしますわ。分からない事が多過ぎますので」
 聖母はそれを断った。もしここが何もない場所なら、ラーベの提案に乗ったかも知れない。しかし、ここは街中だ。どれだけの規模の破壊力があるのか分からないものに協力する事はできない。小規模ならまだしも、下手に破壊力が大き過ぎた場合、それこそ大惨事だ。この都市が壊滅してしまう。
「そう、残念ねぇ〜」
 ラーベは残念そうな顔で肩をすくめた。
 その時である。
「グオオォォォーォォッ!」
 操られているウルフヘジンエクリプスが絶叫。彼の身体から眩い光が溢れだし、彼はその光に苦しみもがいたあと、その場に倒れた。
「どうやら、無事に目的を果たしたようですわね」
 彼の身体から溢れだした光に対して、聖母は愛娘の力を感じとった。
(少し心配でしたけど、無事に成せてよかったですわ)
 マリエルはユミエルが彼を嫌っている事を知っていた。その原因もである。単純に自分の命を狙っているだけではなく、無意識に成りたくない自分の姿に重ね合わせて見ている愛娘の心を見抜いていた。
 だが、聖母は気づきながらもあえて何もいわなかった。こればかりは自分が口だしすべきものではない。口でいってどうにかなるものでもないし、下手に口だしして娘の成長と自立心向上の邪魔をするべきではない。また既に一人の人間として成長している娘なら、自力で解決できると信じたからだ。
「ええ。流石ね」
 ラーベエクリプスがうなずく。
 ディアブロの魔力から解放されたウルフヘジンエクリプスはこの場に倒れ込んだ。意識を失っているようだが、敵地の為か変身は解けていない。ただ魔剣だけは独りでに動いて、胸元の傷中へと姿を消した。
 彼が倒れるのとほぼ同時に、
「う……うぅ……」
 ユミエルの意識も戻ってきた。
「……助けてきたよ……ディアブロの魔力から」
 けたたましい銃声音と影魔達の雄叫び声、そしてディアブロの魔力を打ち倒した事の疲労を全身に感じながらも、ユミエルは心配かけまいと微笑みかける。
「ありがとう……ユミエル」
 バンシーエクリプスは叫ぶのを止め、倒れているウルフヘジンエクリプスの身体を抱きかかえると、天使に感謝の言葉を口にする。
 ウルフヘジンエクリプスとは色々あるが、友人が喜ぶ姿を見て、とりあえずはこれでよかったのだとユミエルは思う事にした。
「ご苦労様。どうだった? 彼の世界は」
 ラーベエクリプスが茶化すような口調で声をかけてくる。彼女もまたユミエルが彼を嫌っている事とその原因が何なのかを知っていたのだろう。
「……うん。色々とあったよ」
 色々と在り過ぎたぐらいだ。
「それでこれからどうする? 一時的に引き上げる? それともこのまま突入する?」
 ラーベエクリプスは発砲しながら、天使親娘に尋ねた。
「悠美……戦える?」
「うん。光翼天使の力はもう殆ど残ってないけど……でも、まだ戦える!」
 彼の精神世界にて、多大な力を消費した。しかし、ユミエルにはまだ自身の影であるエンジェルエクリプスの力が残っている。
「ふむ。それならこのまま突入した方がよさそうね。私とマリエルさん、そしてユミエルちゃんの力なら……戦力的には何とか勝てると思うわ。ただ……」
 ウルフヘジンエクリプスがいた方が安心できるのだろう。今いち歯切れが悪い。
「影翼天使の戦力じゃ際どいところよ。オメガエクリプスを倒した時の力って使えないの?」
 光翼天使とエンジェルエクリプスの二つの力が合体した最終形態──煌翼天使の事をラーベは尋ねる。
「ごめんなさい……あの力は……」
 光翼天使と影魔。本来相反する二つの力が合体したあの形態は簡単になれるものではない。天使と影魔の二つの心が一つになって初めてなれるもの。まだまだ不完全な力だ。
「……まあ、ないものをねだっても仕方がないわね」
 ラーベは肩をすくめると、
「じゃ簡単にまとめるわよ。影翼天使になったユミエルちゃんとマリエルさん、そして私ラーベエクリプスは作戦目標であるディアブロエクリプスの討伐に向かうわ。フェアリーは気を失っているウルフヘジンエクリプスを連れて、いったんこの場から離脱。もしも私達が負けた時、あとを任せるわ」
 バンシーエクリプスはその言葉にうなずくと、彼の上半身を抱え、よろよろと足をひきずりながらその場から離れた。
「じゃあ、合図を送ると同時に制圧攻撃をしかけ、突入するわよ」
 ラーベエクリプスは今使っていた機銃を影の中に戻し、新たにドラムマガジンを装備したMG34を二丁影から生みだし手にすると、
「……3、2、1、今よ!」
 無数の火球と火箭そして羽刃を放ちながら、三人は二階の奥へと突撃した。


 ディアブロのいる彫刻群フロアは、まるで不安を煽るように申し訳程度の照明灯があるだけだった。そのせいで薄暗く、どのくらいの広さなのか、全く分からない。
 また博物館だというのに展示品であるはずの彫刻物はただ一つあるだけだ。それも背中から蝙蝠の羽を生やし、頭部に牡牛のような二本一対の太い角と顎には豊かな髭を持つ男性型悪魔像が。
「ココマデクルトハ。流石、光翼天使母娘トイッタトコロカ……」
 像から声が聞こえてくる。事前に相手が像に身を変えていると知らなければ、驚いていただろう。
「……あなたがディアブロエクリプスね」
「ソウ。余コソハ、ロード・オブ・テラー(恐怖の副王)ディアブロエクリプスナリ」
 重低音を響かせながら、ディアブロエクリプスは堂々と名乗ると、
「戦ウ前ニ一ツダケ尋ネタイ。何故、アノ男ヲ助ケタ? アノ男ハ貴様ノ敵デアリ、嫌ッテイタデアロウ?」
 ウルフヘジンエクリプスを倒さずに助けた事が気になったのか、ディアブロエクリプスは尋ねてきた。
 ユミエルはその質問に対し、目を瞑り考える。アルフレートに尋ねた想い。彼と戦うべきなのか、戦わぬべきなのかの答えを必死に探す。
 そして、ゆっくりと深く息をつくと、
「うん……確かにわたしは彼の事が嫌いよ」
 ゆっくり静かに言葉を紡ぎだした。
「彼は力を求め、自分の力の為に戦うエクリプス。そして、わたしのママを仇として狙っている……絶対に倒さなければいけない相手。だけど……それは光翼天使として、ママの娘として彼を倒さなきゃいけない。ただ自分の嫌悪感から彼を倒したのじゃ……影魔と何も変わらない……だから、私は助けたのよ。彼が……私が倒すべき敵である為に」
 彼と戦うにしても、あくまでも光翼天使として、真理の娘として、戦うべきだ。自分の嫌悪感だけで殺したのでは、影魔と何も変わらない。
 まして絶好のチャンスだからと、一人の人間として、それも親友として頼ってきた鈴を無視して、どうして天使を名乗れるだろうか。どうして人々を守るなどといえるだろうか。どうして希望を守るといえるだろうか。どうして幸福を守るといえるだろうか。
 それでは、ただの影魔を討つものにしか過ぎない。ただの狩人にしか過ぎない。ただの殺し屋にしか過ぎない。天使を名乗る資格はない。
 戦うものではなく、守るべきものでありたい。
 ユミエルはその事をはっきりと言葉にして述べた。
「ソウカ……ナラバ、我ヲ倒シテミセヨ! イデヨ、我ガ配下達! デモンズ・サーバント!」
 その声と共に、ディアブロエクリプスの影や周囲の暗闇から次々と影魔達が現れた。
 三人は死角をなくそうとお互いの背中を合わせると、咆哮を上げながら、襲いかかってくる悪魔型エクリプス達を次々と打ち倒していく。
「フム。ナラバコレハドウカナ! ガーゴイル・マーチ!」
 ディアブロは配下達が不利とみるや、新たにガーゴイル像のエクリプスを召喚する。
 ガーゴイルエクリプスに向かってラーベエクリプスは発砲。だが、弾は呆気なく弾かれてしまう。
「……どうやら、特殊な攻撃以外通じないみたいね」
 ある種のRPGにでてくるガーゴイルと同じように、単純な物理攻撃が通じない事をラーベエクリプスは見抜く。
「それなら、わたくしにお任せを!」
 そういうと、マリエルはガーゴイル達に向かって、槍を軽く旋回したあと、無数の火球を放つ。すると、ガーゴイル達は粉々に砕け、炎上していく。
 だが、三人の猛攻を受けながらも、敵は少しも勢いを緩めない。まるでゾンビか何かのように三人にしつこく襲いかかってくる。
 何体かの悪魔型影魔がガーゴイルエクリプスを盾にして、マリエルの爆撃やラーベの機銃掃射の嵐の中を強行突破。間合いに入るや否やその手に持つ斧や槍で切りかかってくる。
「危ない!」
 それを影翼天使になったユミエルが影から鎖をだして防御。更に無数の刃を飛ばし、強行突破してきた影魔達を撃退する。
「ナルホド。コイツラデハ相手ニナラヌカ」
 自分を討伐しにきたもの達の戦力を考察していたのか、ディアブロエクリプスは静かにそう呟くと、
「ナラバ、コヤツラナラドウダ?」
 三人の前に二つの巨大な影が現れたかと思うと、それは一気に具現化した。
「アンダリエルエクリプス! ドゥリエルエクリプス! オ前ラノ出番ダ!」
 アンダリエルエクリプスと呼ばれた影魔は、背中に八本の節足を持ち、ヒステリックに髪を逆立たせ、怒り狂った形相をした女性巨人のエクリプス。
 ドゥリエルエクリプスと呼ばれた影魔は、芋虫の胴体に蟷螂のような腕とムカデのような足をつけた醜悪な姿をしたエクリプスだ。全身に冷気があるのか、ひんやりと冷たい空気を漂わせている。
「気をつけて。二匹とも上級エクリプス……それもある地方の勢力で長になった事があるほどの。ある時、ディアブロによって討伐され、部下になったと聞いていたけど、まさかこいつらまで一緒にいるとはね」
 アンダリエルエクリプスは両手を前にだし構えると、猛毒の煙を放出してきた。
 三人は急いで後ろに飛び、それを回避。代わりに煙を受けたデーモンエクリプスが、瞬く間に毒に侵され、腐っていく。
 空中にいる三人にドゥリエルエクリプスが鋭い氷柱を放つ。それに気づいたラーベエクリプスはすかさず気流を作って、それを回避。代わりに命中したガーゴイルが、地面に落ち、粉々に砕けてしまった。
「アンダリエルエクリプスは猛毒攻撃を、ドゥリエルエクリプスは冷気攻撃を得意としているわ。またアンダリエルエクリプスの血には猛毒が、ドゥリエルエクリプスの身体には冷気があるから、下手な攻撃は返って逆効果にしかならない。だから……」
 ラーベがテキパキと天使親娘に指示を送る。こちらの動きを鈍らせてくるドゥリエルエクリプスを優先とし、天使親娘にドゥリエルエクリプスの相手を。その間、二人の邪魔をさせないよう、ラーベエクリプスがアンダリエルの相手になる。
「いくわよ、ユミエル! フレイム・テンペスト」
 マリエルはドゥリエルエクリプスに向かって、火炎竜巻を放つ。
「うん! ママ! ギルティック・サーキュラー!」
 母親の攻撃に合わせて、ユミエルは鉄鎖の竜巻を放つ。
 ドゥリエルエクリプスは避けようともせず、火炎と鉄風の嵐を正面から受け止めた。炎に焼かれ、短剣や鎖で傷つけられながらも、全く堪えていない。
「チッ! 堅いわね」
 マリエルはその様子を見て、美顔をしかめながら、舌打ちする。
 ドゥリエルエクリプスはその巨体に見合わぬ素早い動きで間合いを詰め、二人を捕まえようと、蟷螂のような腕を伸ばしてくる。
 二人はその一撃を掻い潜り、素早く間合いを開こうとするも、
「コールド・デドゥン」
 ドゥリエルはそうはさせじと全周囲に向かって凄まじい冷気を放った。二人の身体の感覚が寒さで麻痺し、動きが鈍る。
「ブモモオォォーン!」
 その絶好のチャンスを逃さず、ドゥリエルは豚のような雄叫び声を上げ、振り下ろしの重たい一撃をユミエルに放つ。
「危ない! 悠美!」
 マリエルはとっさに愛娘を突き飛ばし、庇った。
「ママ!」
 巨大な異形の腕が聖母に迫りくる。寒さで麻痺しているのか、聖母はとっさに横に転がって、攻撃を回避。だが、体勢が崩れた為、次の攻撃を避け損ね、捕まってしまう。
「ママを……ママを放せえッ!」
 ユミエルは影から無数の鎖を繰りだし、ギリギリときつく縛る。しかし、そんな事を全く気にせずに、ドゥリエルはマリエルを掴む腕を口元まで運ぶと、
「ブオオォーン」
 ユミエルに見せつけるかのように、大きく口を広げ、喰らいつこうとした。
 しかし、それこそマリエルの企み通りだった。
 聖母はドゥリエルエクリプスに向かって、穂先を向けると、四枚の翼を大きく広げ、力を解放。全身が眩い鮮紅に輝いたかと思うと、激しい炎が身体を包み込み、捕まえているドゥリエルの腕を焼き尽くすと、
「いくわよ! ブレイジング・イントルード!」
 巨大な火箭となった聖母が、ドゥリエルエクリプスの開いた口の中に飛び込み、中から焼き滅ぼしていく。
「ブモモオォォーオオオッ!」
 ドゥリエルの身体から爆炎が噴きだし、彗星となった聖母が炎と共に姿を現す。
「いい演技だったわよ。悠美」
 全て二人の演技だった。最初の攻撃で高い防御力がある事を悟った二人は、何とか敵を油断させ、内側から破壊する作戦を謀ったのだ。
「そっち片づいたのなら、早くこっちも〜!」
 ドゥリエルエクリプスが倒された事に気づいたラーベエクリプスが二人に声をかける。彼女はアンダリエルエクリプスの猛毒攻撃を必死に避け反撃するも、アンダリエルの強力な防壁のせいで、七・九二ミリライフル弾はまるで通じない。
「あっちも片づけるわよ、ユミエル」
「うん! 今度はわたしの出番!」
 ユミエルはそういうと、アンダリエルエクリプスに向かって、無数の鉄鎖に襲いかからせ、一瞬で縛り上げると、高速移動しながら近づく。
 聖天使の接近に気づいたアンダリエルエクリプスは、背中の八本の節足を広げ、鎖を引きちぎると、
「フューム・イロウド!」
 両手から触れただけで腐敗させるほどの毒性を持つガスを放つ。
 だが、ユミエルはそのガスを高速飛行で掻い潜り、
「ジェノサイド・イレイザー!」
 間合いに入るや否や必殺の一撃を放った。漆黒の魔力が炸裂し、切り口から闇が広がっていく。闇はアンダリエルの身体を飲み込み、血も肉も何もかも闇の一部となって消えていく。
「キキャアアアア!」
 アンダリエルは甲高い叫び声と共に闇の中に飲み込まれ、痕跡も残さずに消滅した。
「ククク……彼奴ラヲ倒ストハ。ヤルデハナイカ」
 多くの部下達が倒されたというのに、余裕を崩さない副王。その様子を見て、
「これ以上の戦力の逐次投入は無意味よ。私達を倒したいのなら、あなたが直接、戦うしかないわ。ディアブロエクリプス」
 ラーベエクリプスが挑発する。彼女の姿を見て、
「黙レ! 裏切リモノ! 貴様ニアレコレイワレル筋合イハナイワアッ! 貴様サエ……アノ戦イデ、貴様サエ裏切ラギラナケレバ、我ラハコノヨウナ目ニ合ワズニ済ンダノダ!」
(いったい、何の話?)
 唐突にでてきた話に、ユミエルは首を傾げ、ラーベに視線を向ける。二人は顔見知りなのか。いつどこで知り合ったのだろう。
「そんな昔の話、忘れたわ」
 だが、ラーベエクリプスはディアブロの話を肩をすくめながら、さらりと流す。
「フン。確カニ貴様ノイウ通リ、コレ以上ノ戦力ノ逐次投入ニハ意味ガナイ。ナラバ、望ミ通リ、余ガ直々ニ、相手ニナッテヤロウ!」
 ディアブロエクリプスはそういうと、召喚していた悪魔型エクリプスやガーゴイルエクリプスを吸収。彫像に無数のヒビが生じたかと思うと、その隙間から、魔力の閃光が放たれる。
「我ガ力……特ト味ワウガイイッ!」
 彫像が砕けるのと同時に強大な魔力の波動が放たれた。余りにも強大な波動であった為、博物館は吹き飛ばされ、巨大な魔力の柱が天を貫いた。
 光の柱の中から、十メートルはあろうかという、巨大な魔人の姿が浮かび上がる。
 紅い爬虫類を思わせる皮膚と均整のとれた筋肉質の肉体。鋭い爪を持つ指先。背中にはドラゴンを思わせる巨大な翼が生え、腰からも先端が二股に分かれた尻尾が生えている。頭部の二本一対の角も単純に肥大化しただけでなく、螺旋模様が浮かび、金属質になっていた。
「グゥウオオオォォーン!」
 ディアブロは雄叫び声を上げながら、巨大な翼や全身を大きく広げると、威厳を誇るかのように、額から一本の角がせり上がり、天を突いた。それと同時に魔力の柱はディアブロに向かって収束し消滅する。
 ディアブロエクリプスは、その名に相応しい悪魔の姿へと変身した。
「くうぅ……これがディアブロエクリプスの真の姿」
 博物館の瓦礫の中からユミエルが姿を現した。とっさにバリアーを作って身を守ったが、ただ変身しただけで建物が粉砕されてしまうとは。いったい、どれだけの力を秘めているというのだろう。
「なんて、姿なのかしら……まるで……まるで怪獣じゃない」
 僅かに離れたところからマリエルが姿を現す。ディアブロのおぞましい姿を見て、思わずそう呟いてしまう。
「とりあえず、領域は無事だから、ケガ人はでてないわ」
 ラーベエクリプスが影の中から姿を現した。彼女の場合、天使母娘と違って、一時的に影の中に隠れ、やり過ごしたのだろう。
 ディアブロは三人を視界に捕らえると、魔力を粘土のように操り、
「己ノ器スラ見極メラレヌ、小サキモノ達ヨ、消エヨ! イーブルイノメティー」
 無数の湾曲した刃を作ると、三人に向かって、一気に放った。
 恐怖した表情の刀身模様を持つ巨大な刃群は、まるで嘆き呻くような音を上げながら、三人に襲いかかってくる。
 三人は弾かれたように、その場から離れ、回避すると、
──とりあえず、時間を稼いで!──
 ラーベエクリプスが天使母娘に向かって念話で話しかけた。
──何か方法があるの?──
 ユミエルが尋ねる。
──とりあえず、兵器を作るわ。それに時間が経てば、ウルフヘジンが意識をとり戻し、戦いに加わってくれるはずよ──
 ラーベエクリプスは自分の考えを手短に伝える。
──何か策があるようですわね……分かりましたわ──
 マリエルが彼女の考えに同調すると、二人は大きく翼を広げると、ディアブロに向かっていく。
「ユミエル! あなたは右からしかけて。私は左からしかける!」
「分かった! ママ」
 二人は左右に別れると、裂帛の気合を上げ、ディアブロに切りかかる。
「甘イワッ! 小娘共!」
 ディアブロは翼を一瞬閉じたかと思うと、魔力を放出しながら大きく広げ、二人を吹き飛ばすと、
「亡者ノ手腕ヨ、己ノ欲望ヲ掴ミトレ! マッドハンド!」
 倒れている二人の周囲に影が現れたかと思うと、そこから無数の手腕が伸び、二人を掴んで離さない。
「くっ……何よこれ……」
 ユミエルは小鳥の如くジタバタともがくが、もがけばもがくほど手腕は力を込め、離そうとしない。
「ソレハ我ガ欲望ニヨッテ死セシモノ共ノ手腕。恐怖ニ狂イ、何ヨリモ救イヲ求メルモノ達ノ腕ダ。ソレヲ振リ解クノカ? 余ヲ倒ス為ニ振リ解クノカ? 若キ天使ヨ」
 ディアブロは足掻きもがくユミエルを見て、嘲笑う。
「クッ、何て事を……」
 マリエルは怒りに目を細める。自分の欲望の犠牲にしただけでなく、死んだあとまで解放せずに捕まえ続けるとは。
 聖母は全身から炎を噴出させ、自分を捕まえる手腕を焼き払い、束縛から抜けでると、
「神の裁きを受けなさい! セラフィック・ジャッジメント!」
 ディアブロエクリプスの懐に一瞬で飛び込み、必殺の一撃を放つ。
「温イワッ!」
 ディアブロは巨体に見合わぬ動きで天使の一撃をさばいたかと思うと、その巨体と角を活かした体当たり。マリエルはとっさに攻撃を中止させ、バリアーを形成し、直撃を防ぐも、ディアブロは更に追撃。聖母を建物に叩きつけた。
「ママ!」
 建物が崩れ、噴煙を上げるのを見たユミエルは左手の剣爪を旋回させ、自分を捕らえる手腕を吹き飛ばすと、
「よくも……よくも……よくもママをおぉぉぉぉぉぉ──ッ!」
 目を鋭くし、ディアブロに向かって怒声を上げながら突撃した。
「フン! 次ハ貴様カ……」
 恐怖の副王は自分に向かってくる若き天使に意識を変えると、
「消エ失セロ! 愚カモノガッ!」
 口から光線のような紫紅色の炎を吐いた。炎は触れたもの全てを一瞬で蒸発させ、削りとっていく。
 ユミエルはとっさに旋回して、それを回避。弧を描きながら飛行し、僅かでも間合いを詰めようとする。しかし、ディアブロは炎を放射し続け、その隙を与えない。
 ユミエルが高速で飛び惑い、炎を避け続けていると──建築物群から、盛大な噴射ガスと轟音と共に、無数の火箭が飛来し、ディアブロの身体に命中した。
 激しい爆発音が周囲に鳴り響き、ディアブロは思わず炎を吐くのを中断させてしまう。
──ユミエル! 今よ──
 ラーベエクリプスの念話。あの攻撃は彼女の援護攻撃。建物に隠れ、ロケット兵器か何かを創造したのだろう。
「たぁあああああああ──ッ!」
 ユミエルは咆哮を上げながら、ディアブロに向かって、最短距離・一直線に飛行。だが、聖天使の接近に気づいたディアブロは速やかに態勢を立て直し、片手を振り上げ迎撃しようとした。しかし、
「そうはさせなくてよ!」
 瓦礫と化した建物の中から巨大な炎が噴き上げたかと思うと収束して巨大な縄となり、振り上げたディアブロの腕に絡みつき、それを妨害する。
(ママ……無事でよかった……)
 聖母の援護を見て、ほっと胸を撫で下ろしながら、ユミエルはディアブロエクリプスを鋭く睨みつけると、
「これで終りよ! スパイラル・レクイエム!」
 全てを破壊する渦を放とうとした。だが──
 突如、聖天使の心の中に黒い何かが湧き上がってきた。それは本の一瞬の事、時間にしかコンマ以下のものであったが、それだけで充分だった。
 旋回する黒天使の左腕は、ディアブロまであと一歩のところで停止した。
(な、何故……)
 最初、何故、攻撃が中断したのか、ユミエルにも分からなかった。だが、
(そんな……これは……そんな……)
 凍りつきそうな背筋の寒気と共に、天使は何故、攻撃を中断してしまったのかを理解した。
 それは恐怖だった。
 一瞬にして血の気が引き、身の毛がよだち、全身が脱力してしまうほどの恐怖がユミエルに襲いかかってきた。
(何故? どうして……)
 ここにきて、どうしてディアブロエクリプスに対して恐怖心が湧き上がってきたのだろう。確かに影魔との戦闘には恐怖や不安はいつもつきまとっている。故にそれらは心の奥に封じ込め、天使としての使命感や義務感で覆ってきた。なのに、何故、このタイミングでそれらが溢れだしてきたのだろう。
「あ……あぁ……あ……っ」
 ユミエルは余りの恐怖に、言葉を漏らす。それを見て、
「ドウシタ小娘? 余ヲ倒スノデハナカッタノカ?」
 ディアブロエクリプスは愉快そうに話しかけると、巨大な腕でユミエルを薙ぎ払った。
「ヒィッ!」
 恐怖に怯える天使は本能的に防御結界を張り、攻撃を防ぐも、そのまま地面に叩きつけられる。
(何が……私の中で……何が起きたの……いったい)
 ユミエルは身体を痙攣させながらも、必死に這いつくばり、立ち上がろうともがく。しかし、そうはさせじと、
「己ガ罪ヲ特ト味ワエ! クルエルダムネーション!」
 ディアブロの魔力で、ユミエルの心にこれまでの戦いの事が浮かび上がってくる。これまで救えなかった数々の人の事が。打ち倒してきた無数のエクリプス達の事が。
「いっ、い……嫌あああああぁぁ──ッ!」
 ヴジャドエクリプスを倒した時の光景を思いだし、ユミエルは崩れるようにその場に倒れ涙した。彼女の心の裏側に潜む数々の後悔や罪悪感に良心は苛まされ、心を深く傷つけていく。
 異変を察知したラーベとマリエルの二人が炎と氷の嵐をディアブロに向かって放つが、しかし、ディアブロはそれを防御盾で受け止めると、
「貴様ラノ相手ハアトデシテヤル。ソレマデコイツラノ相手デモシテイロ!」
 影の中から部下達を召喚し、ラーベとマリエルに襲いかからせた。
「ママ……時告さん……」
「他人ノ心配ヲシテイル場合デハナカロウ」
 ディアブロエクリプスはユミエルに向かって手を伸ばすと、
「罪ノ鎖ヨ、後悔ト共ニ過ノ者ヲ縛セヨ! ホリッドインカーセレント!」
(こ、これは……)
 ユミエルの身体は鎖に縛られ、その心は硬い殻に閉じ込められた。
「コレデトリアエズハ安心ダガ……」
 天使の精神を封印したディアブロだが、
「シカシ、念ニハ念ヲ入レナクテハナ! マインドビドーブ!」
 逆転の可能性を考え、更にダメ押しする事を決め、精神を汚し尽くす為に、ユミエルの精神の中に侵入した。


 水滴の落ちる音と共に彼女は意識をとり戻した。
 ゆっくりと目を開くと、ねっとりとした体液に濡れた肉の壁が視界に飛び込んでくる。床も天井も四方の全てが不気味なまでに赤い肉でできており、脈動しては粘液を滲みだしている。
(ここは……私の……)
 心の世界の一部。天使としての使命を受け継いだ日から何度も訪れ、かつてオメガエクリプスとの戦いに敗北した時に封印された場所。
 そうエンジェルエクリプスが住む影の世界。腐肉の牢獄だ。
(ディアブロエクリプスの魔力の仕業? じゃあ、変身は……)
 彼女の予想通り、影翼天使の姿ではなく、天恵学園の時の制服の姿──紺色のブレザーを着た羽連悠美の姿に戻っていた。
 手首には鉄枷がはめられ、頭上まで鎖で引っ張り上げられている。足元は膝付近まで肉床に埋もれている為、全く身動きがとれない。
「ククク。意識ガ戻ッタヨウダナ」
 後ろからディアブロが悠美に囁くように話しかけると、両手を捕らえている鎖を強く引っ張った。その為、悠美の身体は大きく弓形になり、胸を大きく突きだすような体勢になってしまう。
「イイ様ダナ。光翼天使ヨ」
 苦痛に耐える表情を見て、ディアブロは喜悦に顔を綻ばせた。どのようにこの美しい獲物を味わうか。どのように嬲り辱め楽しむか。悪辣な愉悦に浸っている。
 その事を察した悠美は、
「こんなの……何でもないわよ」
 元の表情に戻し、何でもないように装う。だが、それこそ卑劣な影魔の求める反応だった。女性を堕とす事はエクリプスにとって何ものにも勝る喜びである。特に堕としがいのある気高い女性や汚しがいのある清純な少女を好む。
「ソウダロウ、ソウダロウ。ソウデナクテハ詰マラヌワ。ソウデナクテハ楽シメヌワ」
 恐怖の副王は長い舌を伸ばし、悠美の白いうなじをベロリと舐める。生暖かく、柔らかな舌に舐められ、悠美の全身の毛は逆立ち、身震いしてしまう。まるで唾液一滴一滴が悠美の身体を陵辱するのを楽しむかのように、ねっとりとした唾液が服の中をゆっくりと流れ落ち、肌を汚していく。
 逆立った皮膚の感触を愉しむかのようにディアブロは舌を動かす。粘着音が彼女の耳に響き、堪らぬ羞恥心を煽る。
(ふぅ……ひゃぁ……お願い……上は……それより上は舐めないでぇ)
 舌の動きは羞恥心と嫌悪感を煽るだけではない。それ以上の快楽を悠美に植えつけていた。今はまだ性感弱点の耳を責められていないから、平気だが、もし敵に気づかれでもすれば、まずい事になる。
 そう思っていると、ディアブロの手が悠美の慎ましい胸に伸びてきた。
「や、駄目……おっぱい……触らないで……痛ッ!」
 鋭い爪のある指で加減なしに揉まれた為、彼女は痛みに声をだしてしまう。だが、そんな言葉に耳を傾ける影魔などいるはずがない。悠美の慎ましい胸に指を食い込ませ、丹念に、執拗に揉み解す。
「はぁ……ふうぅ……ひぃやぁ……止めて。うぅんあぁ」
 悠美は悩ましげに首を振り、必死に拒絶の意を表す。しかし、それは見方を変えれば、誘っているような動きでもあった。
「中々ニ面白イゾ小娘。余ノ相手ヲスルハ嫌カ?」
 ディアブロが愉快そうに目を細めながら、話しかけてきた。
「そ、そんなの……あ、当たり前じゃない」
 余りに当たり前の事を尋ねられ、困惑しながらも返事をする聖少女。その返事を聞いた恐怖の副王は、
「ソウカ。ナラバ、コヤツラナラ文句ハアルマイ」
 肉壁の牢獄の中に豊満な肢体をしたシスターが姿を現した。
「ま、ママ……!」
 聖母の姿を見て、悠美は思わず目を丸くしてしまう。
「お黙り!」
 だが、悠美の知っている聖母とは思えないほど鋭い声で、彼女の言葉を制した。
(なんで……どうして……)
 これまで見た事がないほど鋭く睨んでくる真理に、悠美は思わず動揺する。
「あなたはわたしと血のつながりはないじゃない。母親呼ばわりしないでくれるかしら」
 鋭いナイフに切られ、切り口を重たいハンマーで殴られたような痛みが悠美の心を襲う。確かに自分と真理には血のつながりはない。しかし、それ以上の心のつながりがあると信じていた。
「わたしの娘はあなただけですわぁ♪ オメガエクリプス様ぁ」
 言葉の刃に苦しむ悠美を無視して、真理は傍らにやってきた細身の少女に対し、これ以上ないほど愛しげな声で、その名前を呼んだ。
「そうだよ〜ねぇ、マぁマ♪」
 黒のゴシックロリータ調のワンピースと短めのフレアスカートに身を包み、雪白の肌とは対象の漆黒のボブカットには大きな蝶を象ったヘッドドレスをつけ、小さなリボンがあしらわれたパンプスを履いた可憐な美少女は可愛らしく舌をだしながら彼女を嘲笑い、返事をする。
 その姿を見て、
「ママ! それは影魔よ! 私達の敵!」
 大切な母親をとり返そうと、悠美は子供のようにベソ泣きしながら必死にいう。しかし、
「あなたもエクリプスじゃない」
「そうだよねぇ♪ 自分の事を棚に上げてなぁにいってるのかしら♪」
 真理はこれ以上ないほど冷たい言葉で泣きつく少女を突き放し、傍らにいるお姫様は二人のやりとりを愉しむかのように、絶対に負けない勝負を愉しむように言葉を合わせる。
 不意に真理の手が伸び、パァンと乾いた音が立った。
「それにあなた。わたしにした事を忘れたの。全く持って図々しいわね。あなたが人質になったせいで、わたしはアルファエクリプスに負けた。それだけじゃない。あなたはわたしを殺したじゃない」
「うん♪ ざっくりと刺したよね。私がいなきゃママはそのまま死んでいたよねぇ♪」
 愛しの母親に頬を叩かれた痛みとかつて自分が犯した罪を突きつけられ、
「あ、あぁ……あああぁぁぁッ! ふああぁぁん!」
 悠美は罪の重さと心の痛みに耐えかね、我を忘れて泣いてしまう。
 そんな悠美を無視して、真理は黙って変身する。足元から炎が噴き上げ、身を包んでいるシスター服が灰となって散っていき、代わりに妖艶な真紅の天使服が身を包んだ。
「影の聖母として、そして光翼天使として、あなたを倒すわ!」
 炎がマリエルの手に集まり、錫杖を形成。それを悠美に向かって構えた。
「やぁだァ〜……ひっく……ママと……ママとは戦えない……」
 心が乱れた状態でまともに戦えるはずがない。実の母親なら尚更だ。
「だから、私の娘を気どらないでくださるかしら? ねえ、オメガ様♪」
 そんな悠美の心を無視して、マリエルは影魔姫に愛情と媚が混ざった口調で話しかける。
「うん♪ 他人のママを勝手にとらないでよ、お姉ちゃん♪ ママは私といる方がだぁんぜん幸せだもんねぇ〜♪ お姉ちゃんと一緒にいたって、苦しいばっかりで、ぜぇんぜん幸せじゃないもんねぇ〜♪」
 オメガエクリプスの足元から無数の触手が現れ、マリエルの足元に伸び、ブーツから脛へと絡みついてくる。
「あぁ〜……オメガ様ぁ〜」
 マリエルは恍惚とした表情で受け入れ、これから行なわれるであろう事を想像し、はしたなく声を漏らす。
(……これは……偽物……そう……偽物よ)
 ここにきて、悠美は時告の言葉を思いだした。ディアブロは恐怖を根源とし、それを利用してくる。これらは全てディアブロが作りだした魔法だ。自分の中にある後ろめたさや後悔の念を利用し、更に大切なものを奪われたくないという想いを利用した精神攻撃。
 しかし、その事に気づいても、悠美の心は少しも晴れない。例え影魔の力の仕業だと分かっても、それは自分の中に間違いなくなるものであり、最も弱い部分である。それ故に冷静に対処する事ができない。
「わたしもいいかしら?」
 牢獄の中に扇情的な黒いドレスを身にまとった、グラマラスな少女が現れた。眼球を意匠したアクセサリーを全身に飾り、ドレスの腰周り部分には、極彩色の羽根飾りが施されている。
「あなたは……ヴジャドエクリプス!」
「人の幸せを守るとかいいながら、わたしにした事って何よ? わたしから恵理子を奪っただけじゃ飽き足らず、命まで奪うなんて……それだけじゃない。何よ煌翼天使って。どうしてその力をわたしには使ってくれなかったのよ!」
 ヴジャドエクリプスは口早に責め立てる。救いたくても救えなかった親友の言葉に、悠美の傷ついた心は更なる深手を負ってしまう。
「そんなの決まってるじゃない。使いたくなかったからに。お姉ちゃん、恵理子って人の事が大好きだもん♪ 邪魔にしかならないあなたなんか助けるはずないじゃない♪ ほんと、酷い天使様もいたものよねぇ〜♪」
 そんな彼女の心を知る由もないオメガ姫は、にこやかにヴジャドの言葉に相槌を打ち、はやし立てる。
「あたしは好きでも何でもないんだけど〜」
 今度は髪をポニーテールにし、悠美と同じ制服を着た、スタイルのいい眼鏡の少女が現れた。
「……嘘……恵理子……」
 かけがえのない親友の言葉に、悠美の動揺は激しくなり混乱してしまう。
「風紀委員だし、転入生だからちょっと気を使っただけなのに。勘違いされて、あたしもいい迷惑よ。ちょっと優しくしたからっていい気にならないで欲しいわ」
「やぁだ……やだやだやだやだ聞きたくない!……嫌あッ!」
 悠美はヒステリックに泣きながら叫んだあと、
「……恵理子……お願い……見捨てないでぇ……」
 ぐずりながら小さな声で呟いた。もはや悠美にとって、真偽は大して重要なものではなかった。ただひたすらに親友に許しを乞う。しかし、
「あたし、悠美の事、嫌いも嫌い! 大嫌いよ! 何よ、見捨てるって。一緒にいたって悠美はいつも自分ばかり不幸ちゃん気どりじゃない。だったら、一人でやっていてよ。わたし、あなたなんかに構っているほど暇じゃないんだから! ねえ♪ 瞳ぃ♪」
 恵理子はそういうと、ヴジャドエクリプスの傍にいくと、彼女に向かって顔を向ける。
「ああ、恵理子……」
 ヴジャドエクリプスは愛しげに名前を呼び、彼女の細い腰に手をやると、悠美に見せつけるように、唇を重ねた。
「うちゅ……ぴちゅ……見せつけてあげよう。わたし達の仲を……ちゅぱ……」
 恵理子は情熱的にヴジャドエクリプスの唇に吸いつき、舌を絡ませる。二人の唇がゆっくりと離れる。唾液の糸が名残惜しげに伸び、切れて二人の下顎に垂れる。恵理子とヴジャドは互いに頬を染め、熱い眼差しで見詰め合ったあと、
「……瞳……」
「……恵理子……」
 指と指を絡めあいながら、お互いの名前を呼び合い、
「……好き……」
「……わたしも……」
 気恥ずかし気に、ためらいがちに愛の言葉を交わすと、再び唇を重ね合う。その横ではマリエルがオメガエクリプスの触手によって絡められ、
「ひぃあ! オメガ様ぁ! もっと……もっと甚振ってえぇ! はしたないわたしをもっともっと嬲ってくださいませえぇ!」
 影魔姫に更なる責め苦を哀願していた。足元から伸びている触手達はスカートのスリットから伸びているむっちりとした美脚を舐めるように絡みつきながら、服の中に侵入。下着越しに柔らかな女陰をなぞって筋を浮かばせ、先端をグリグリと押しつける。また一部は服の衣擦れや暖かな感触を味わいながら上へと伸び、妖艶な胸に絡みついて、その柔軟な感触を存分に味わっている。
「もう! ママったら。このお姉ちゃんを倒すんじゃなかったの? まるで発情したケダモノじゃない! 恥かしくないの?」
 影魔姫は牝牛天使の淫乱さに呆れながらも、無数の吸盤のついたイカの足のような触手やイソギンチャクのような触手を召喚し、望みを叶えてやる。イカのような触手はマリエルの下着に潜り込み、膣内に進入。肉芽や膣壁に吸いつきながらも撫で回し、子宮口を突く。イソギンチャクのような触手達は大きく勃起した乳首に狙いを定めると、その細い触手を伸ばし、刺胞を突き刺す。そして口を運んで乳首を丸呑みにするかのように吸引する。余っている触手はその柔らかな豊乳に絡みつき、刺胞を突き刺し、揉み解す。
「あはぁ! オメガ様あッ!」
 マリエルは歓喜の声を上げ、まるで歌うように喘ぐ。
「やだ……もうやだ……こんなの……」
 大切なもの全てが自分の前から去っていく光景に、悠美は思わずそう口走る。
 深く精神が傷ついている少女の前に更なる追い討ちがかけられる。
「あんたのせいだ。あんたのせいだ。あんたのせいだ。俺の望が汚されたのは……あんたのせいだあッ!」
 バットを持った野球部青年が姿を現した。その表情はこれ以上ないまでの憎悪に燃え、目には憤怒の炎をたぎらせている。
「あんたが巻き込んだせいだ。あんたが……あんたが学園にやってきたせいだ……あんたのせいで望は化け物共に汚されたんだ。償え……償えよ。償え償え償え償えつぐなえつぐなえつぐなえツグナエツグナエツグナエエエエエエエッ!」
 藤本は怒り狂った顔でそう叫んだ。
「そうだ、償えよ」
 青年の後ろに無数の人垣が現れる。
「天使の癖に俺達を救えなかったんだ。謝れよ! 償えよ!」
「全くだわ! あなたがトロトロしてたから、わたし達は犯され、殺されたのよ!」
「わたし達と同じ目に合うべきだわ。でないと不公平よ! なんで普通の人間の私達だけが酷い目にあわなきゃいけないのよ!」
「本当よ! 同じ目に合って償いなさいよ!」
 人垣は悠美に憎悪の視線を向けながら、口々に謝罪と賠償を連呼する。
「頑張ってねえ♪ お姉ちゃん。この人達を救えなかったんだから、そのぐらい当然だよねぇ〜」
 オメガ姫が面白げにちょっかいをだす。
「それとも、なぁに? この人達は関係ないの? どうでもいいの? 救いたくないの?」
「ち、違う!」
 オメガエクリプスは蕩けそうなほどに愛くるしい残酷な笑みを浮かべると、
「なら、やらないとね〜♪」
 その言葉と同時に、かつて助けられなかった人達が悠美に向かって殺到した。
「望の苦しみを、俺の苦しみを思い知れえッ!」
 藤本は悠美の制服を掴むと思いっきり引っ張った。制服のボタンが弾け飛ぶ。更に無理やりにブラジャーをずらし、幼乳を露わにする。そして、力任せに揉み解しながら、
「咥えろ! クソ女!」
 チャックを下ろし、己が剛直を抜くと、悠美の髪を掴んで無理やり顔に押しつけた。荒々しく幾筋もの血管を浮かばせた肉棒は柔らかな頬を蹂躙し、キツイ牡臭が鼻腔を責める。
「や……やあぁ〜!……やめてください……」
 髪を引っ張られ、膝をついてしまう悠美。弱々しい声を上げ、拒絶しようとする。
「うるさい! あんたのせいで巻き込まれたんだ! あんたがこなければ、俺も瞳も傷つかずに済んだんだ! 償えよ! 身体で償えよ!」
 だが、別の人の手が伸び、悠美の口を無理やりに広げさせる。藤本はその隙に剛棒を一気に喉奥まで打ち込んだ。
「うむぅ! ぐうぅううん!」
 無理やりに突っ込まれ思わず歯を立てそうになるが、これまで散々陵辱されてきたせいか、何とか堪える。
「ほら、舌動かせよ! やっているんだろ! 毎回、化け物相手によ!」
 彼は悠美の頭を揺り動かし、頬や喉を突き破らんばかりの勢いで激しく突きまくる。
(く……苦しい……助けて)
 無理やりのイラマチオと喉を突く剛直のせいで、上手く呼吸ができない。喉奥にくるたびに嘔吐感が湧く。悠美の顔が鬱血で赤くなり、目に涙の玉が溢れる。
「気合入れてしゃぶれよ。化け物相手なら喜んでチュパチュパ咥えてんだろうが!」
 剥きだしになっている幼乳に、別の手が伸びる。まだ固さが残っている小さな胸を掌全体で丹念に揉み、ピンク色の乳輪をなぞり、乳首を転がし押したり引っ張ったりして弄ぶ。
「全くだな。化け物ならよくて人間様は駄目とか。ふざけてんのかよ」
 別の男性が後ろからスカートの中に顔を埋めながらそれに同調した。彼は悠美の太腿を掴みながら、股間に鼻を擦りつけ、ぺろぺろと秘部を隠す純白のショーツを舐める。
「うぶぅ……くむぅ……い……やぁ!」
 悠美はとっさに足を閉じ、少しでも腰を高く上げて、それに抗おうとする。だが、
「おいおい自分から太腿閉じてきたぞ。そんなに触って欲しいのかよ」
 秘部を責める男性にとって、それは太腿を思う存分に堪能できるありがたいものであった。彼はほっそりとした太腿を丹念に揉み解しながら、顔を股の間を通り抜けさせると、彼女の下着に包まれた淫芽に吸いつき、甘噛みしながら、ぺろぺろと舐める。
「ふりふり尻を振りやがって。小娘の癖に誘ってんじゃねえよ」
 また腰を高く上げたせいでお尻を強調する形になり、別の男性が両手で悠美の美尻をわしづかむと、下着越しにアナルを舌で責める。
(やぁだ……こんなの、ダメェ……)
 悠美は下半身に襲いかかるおぞましい感触に必死に耐える。息苦しさと他人に触られ、敏感な部分を舐められる不愉快感とそれに混じっている甘い快感を何とかして抑えようとする。
「いくぞ! だしてやる! たっぷりとだしてやるからな!」
 咥内の生殖器が大きく膨れ上がり、硬くなる。射精する為の動きが激しくなり、これまで以上に荒々しく口内を蹂躙する。ぬちゃぬちゃと音が粘着音が周囲に響き、喉奥まで愚棒が打ち込まれる。そのたびに悠美の頭は揺れ、身体はびくびくと震える。
「いく、いくぞ! 全部、飲み込めよ」
 喉奥深くまで突き入れられたかと思うと、激しい動きが不意に止まった。限界まで突き入れられた欲棒がびくびくと震え、大きくしなる。閉じている先端の穴が開き、逃げ場のない喉内に白濁液が放出された。
「うぐぅ! ひゅッ……うぶぅ!」
 強烈な牡臭と想像以上の量に思わず咽てしまう。
「汚ぇ! このバカ! 何、噴いてんだよ!」
 藤本は剛棒を抜くと、唾液と精液で汚れ濡れている剛棒を顔に押しつけた。
「綺麗にしろよ。あんたが汚したんだろうが。ホラ!」
 大切にしていたものに拒絶され、自分が傷つけ、助けられなかった多くの人々に叱責され、精神が弱まっていた悠美はいわれるがままに舌を伸ばし、ぺろぺろと肉棒に付着した精液を舐めとる。もうこれ以上、怒鳴られたくない。罵られたくない。怒られるのはもう嫌だ。怖いのはもう嫌だ。大人しくいう通りにすれば許してもらえるのなら何でもしていい。悠美はそう思い、一生懸命に肉棒を舐め続ける。
「あははははは♪ やっとその気になったみたいだね、お姉ちゃん♪」
 だが、そんな彼女の意持ちなど知った事ではないオメガエクリプスが、その様子を見て、はやし立てる。
「清純ぶってるけど、誰よりも何よりも犯されるのが好きだもんねえ♪ 影魔を狩るのだって、人々の為とかいってるけど、本当はエクリプスに犯されたくてやってるんだもんねぇ♪ ほんと、誰に似たんだろう。ねぇ? ママ♪」
 触手に絡めとられているマリエルに話しかけた。
「ひぃ、ごめんなさい申し訳ございません! わたくしの監督不届きでございますぅ! 是非ともお許しくださいませぇ!」
 イソギンチャクのような触手にその豊乳を吸われ、無数の吸盤のついた触手に秘部を犯されているマリエルが喜悦の声を上げながら、オメガ姫に謝り許しを乞う。
「う〜ん♪ どうしよっかな〜♪」
 オメガエクリプスは顎に手をやり首を傾げながら、考えると、
「そうだ、じゃあ、特別に許してあげるわよ♪ た・だ・し、悠美お姉ちゃんと一緒にみんなの相手をしてね♪ お姉ちゃんの教育がきちんとできていないのはママのせいなんだから♪」
 オメガエクリプスは母娘一緒に陵辱されるように命じた。
「分かりましたわッ! この娘と一緒に皆さんの相手をします!」
 マリエルは叫ぶように答えた。
「だ、駄目ぇ! ママ! ママは……ママは悪くない! 全部……全部、わたしが悪いんです! だから、だから、ママは巻き込まないで!」
 それを聞いた悠美は、剛棒への奉仕を止め、オメガエクリプスに嘆願する。しかし、
「何、中断してんだ! この!」
 藤本のビンタが頬に飛ぶ。興奮しているせいか一発では済まず、何度も何度も往復ビンタが悠美の頬に飛ぶ。叩かれた頬は赤く充血し、ヒリヒリと痛む。口の中を切ってしまったのか、苦い鉄の味が舌に広がり、鉄と精液の残骸が混ざり合った臭いが鼻腔を満たす。
 やがて手に生じた痛みで我をとり戻したのか彼は叩くのを止めると、
「悪いがそこをどいてくれないか? このバカ女の尻穴にぶち込んでやらなきゃ気が治まらないんだ……」
 美尻を責めていた男性に場所を譲ってもらう。そして悠美の小さなお尻に手をかけると、下着をずらし、充分過ぎるほどにほぐされている慎ましい穴に亀頭を押し当てると、己が剛棒を一気に突っ込んだ。
「あ! あぁ! やぁ……!くぅう!」
 不浄の穴を貫かれ、悠美は声をだしてしまう。しかし、そんな彼女の事なんか考えず、藤本は叩きつけるかのように激しく腰を振り、深く強く肉壁を擦り抉るように突きまくる。
「ふぅあ! だ、だめぇ〜……お尻はお尻は……あぁ、ああぁああ!」
 痛みと共に甘い痺れともどかしいまでの火照りが不浄の穴から広がり、悠美の身体を蕩けさす。
「けっ! 感じ始めやがったぜ、こいつ。テメエが気持ちよくなったんじゃあ、意味ねえだろうが! 俺達を気持ちよくしろよ!」
「痛ッ! や、歯ぁ立てちゃ駄目ェ!」
 幼乳を弄っていた男性が、歯を立てて噛みついてきた。小振りな胸と同じくらい小さなピンク色の乳輪に赤い歯形ができる。
「このまま喰っちまおうかな」
 男性は微乳を軽く咀嚼しながら悠美の反応を楽しみ、自分の欲棒をとりだすと、顔を離し、肉棒で微乳を突いたり擦りつけたりして、いいように蹂躙する。
「ふ〜ん。つながれてたんじゃあ、やり難そうね」
 陵辱される悠美を眺めていたオメガ姫は指で魔力の塊をピンと弾くと、悠美の両手を捕らえている鎖を切り枷を壊す。
「ほら、これで遠慮なくできるでしょう♪ 頑張って償ってねえ♪ お姉ちゃん♪」
 早速、二人の男性が自由になった悠美の手を掴み、自分の肉欲の権化を握らせ、交互に咥えさせる。その様子を眺める女性達は悠美に侮蔑の視線を送り、陵辱にあぶれた男性達が我慢できないといわんばかりに肉棒をとりだし、悠美の前で擦りだす。
(ふぁ……こんなに沢山)
 口奉仕をしながら、悠美は侮蔑の視線に心を痛ませながらも、自分をとり囲んでいる肉棒達を見て心をときめかす。こんなに沢山の人達の相手をしなければならいない。こんなに沢山のおちんちんに御奉仕しなければいけない。まるでいつかの時のように。
(……こんなに沢山……)
 大切にしていた人達に嫌われ、更に多くの人達によって叱責され続け、精神的に追い詰められていた彼女は、下半身を襲う火照りと自分を視姦している人達を見て、
(わたし……わたし……わたし……)
 自分の価値は身体だけなのではと思ってしまう。自分の行動は何の実も結ぶ事はなかった。ここにいる人達がその証拠ではないか。
 だが、そんな彼らも自分の身体の価値は認めてくれている。だから、こうやって求めているのだ。だから……
(……応えなきゃ……この人達の期待に……応えなきゃ!)
 そう思った悠美は一気に片方の肉棒をこれまで以上に強く吸い、それでいて丁寧に舌を動かし、むしゃぶりつく。
「うぉ……何だ、急に。やる気になりやがって」
 吸われている男性は急に強まった快感を堪えながら呟く。悠美は男竿を包み込むように優しく咥え、カリ部分を舌でなぞり、亀頭に吸いつき、尿道奥から込み上げてくる先走り液を飲み込み、口奉仕に精をだす。
「こっちもだ。指が気持ちいい部分を弄りやがる!」
 片方の男性もそれに同調した。先程まで単純な動きしかしなかった悠美の手は、絶妙な握力加減で亀頭の裏側を包み込むように握ると、手首器用に動かしながら、カリ首の裏の筋を指で擦り、カウパー液を亀頭全体に塗り回す。
「後ろもだ。ギュウギュウに締めつけてきやがるし……こいつ、自分から腰を振ってやがる」
 藤本もまた急変した悠美に戸惑うように呟いた。確かに先程までいいように貫かれていただけなのに、今は違う。悠美の後穴は彼の剛棒を咥え込むかのように締めつけ、直腸はまるで肉棒に奉仕するかのように蠕動し、その腰はまるで媚びるかのように動き、柔らかな尻肉をぶつけてくる。
「くぅ! 駄目だ! 我慢できねえ!」
 三人は全く動じに悠美に向かって射精した。悠美の艶やかな黒髪白く汚染され、喉や腸内には、大量の精液が流れ込んでくる。
 彼女はごくりと音を立てて精液を飲み込み、更に射精したばかりの二つの肉棒を同時に咥え、尿道内に残った精液にまで吸いとる。
「もっと……もっと……もっと犯してください……いやらしい悠美を皆さんで甚振ってください」
 顔や手に付着している精液を指ですくい、いやらしくちゃぷちゃぷと指しゃぶりしながら、熱にうなされたような熱い瞳で悠美は媚びるように周囲の人々に口を開く。
「わたしは……わたしはセックスしか満足にできない人間です……わたしが無能で淫乱なせいで皆さんを不幸な目に合わせてしまいました……だから……だから、思う存分にわたしを犯してください! それで償えるのなら頑張ります! わたし……わたしのおまんこに突っ込んでください! 膣内を皆さんの逞しいおちんちんでいっぱいにしてください! はしたないわたしの身体の中を皆さんの精液でパンパンに満たしてくださいッ!」
 悠美は純白のショーツをずらして、秘肉を開き、ピンク色の膣内を見せつけながら卑語を叫んだ。戦士としての誇りも、天使としての矜持も、人間としての尊厳もかなぐり捨て、ただ性欲奴隷となって奉仕する道を選んだ。
 その言葉を聞いて、
「へっ! お望みどおりたっぷりと犯してやるぜ!」
 下着を丹念に責めていた男性は愚息をズボンから抜きだすと、無毛の丘陵に擦りつける。真っ赤に充血した亀頭と小さいながらもビンビンに勃起した陰核が擦れあい、甘い痺れにも似た快楽を悠美に与える。
「いい! お豆に擦られるの気持ちいいよ! もっと……もっと擦ってぇ!」
「ああ。たっぷりと擦ってやるぜ!」
 柔らかな肉丘だけでなく、太腿や腿のつけ根で彼の愚息は激しく暴れる。その頭や棹で溢れでてくる蜜液をすくいとり、自分のだす欲汁と混ぜて少女の清潔な肉体を汚す。
「凄ぇ濡れようだな。こんなにまんこからエロ汁だしやがって。そんなに欲しいかよ」
「はい、ください! 是非とも入れてください! 悠美のえっちな肉穴に、挿入して、かき混ぜて、ぐちょぐちょに犯してください!」
 擦っていた男性は濡れ濡れの桜色のクレバスに亀頭を当てると、
「これでいいのかい、淫乱な変態ちゃん♪」
 そういって一気に肉の聖地を貫いた。
「あんっ! いいの! おまんこが満たされてるゥ!」
 待ち侘びていた挿入に悠美は歓声を上げて受け入れる。
「やべ! 想像していたよりずっと気持ちいい……柔らかい癖にめちゃくちゃに締めつけて、堪らねぇ!」
 想像以上の具合のよさに男性は歓喜の声を上げる。これまで散々に影魔によって汚されてきた悠美の性器は年齢相応の幼さと美しさを持ちながら、熟練の娼婦以上の締まりと感触そしてそれ以上の感度を持っていた。襞肉がペニスに絡みつき、激しく肉がうねる。
「凄く硬くて太いよ〜! これだけで……これだけでわたし……イっちゃう!」
 悠美の小さな身体はビクビクと痙攣し、膣内は激しく波打つ。膣内奥の子宮からは膣を保護し妊娠を促す為の分泌液が溢れ、挿入されている欲根を濡らし、先走り液と混ざり合いながら膣外に零れ、クレパスから太腿へと伝わり、肉床へと流れ落ちる。
「うわっ! びくびく痙攣して……ダメだ! 我慢できねぇ……イクぅ!」
 膣内に挿入していた男性は呆気なく果てた。膣内最奥にまで男性器を突っ込み、子宮口に亀頭を押しつけ、その欲望の限りを悠美の子宮内に放つ。
 男性はハアハアと荒い息をしながら抜く。ごぶりと鈍い粘着音を立てながら白濁液が女陰から溢れだす。
「あぁ……零れちゃう……零れちゃうよ……勿体ない……」
 堕ちた少女は自分の中から溢れる精液を愛しげに指ですくいとり、くちゅくちゅと音を立てながら飲み込む。
「……美味しい……おちんちんミルクとても美味しいよ……もっと……もっとください。たっぷりと飲ませてください。お願いします!」
 柔らかい肉床に四つんばいになると、可能な限り腰を突き上げ、悩ましげにお尻を振って、肉欲に憑かれた獣達を誘う。
「誰でもいいのぉ! 早く……早くわたしに……悠美におちんちんをください! 太くて固くて逞しいものを食べさせてぇ〜!」
「全く、大した牝犬ぶりだな、このッ!」
 彼女の淫乱さに呆れたのか、高く掲げられたヒップにビンタが飛んだ。
「ひぃやッ! らめぇ……お尻叩いちゃダメェ! 痛いのは……やぁ」
 哀れっぽい口調で悠美は中止を嘆願する。だが、叩く手は止まらない。むしろ、弱々しいその姿に被虐心を掻き立てられたのか、更に勢いを増して小尻を叩き続ける。激しい打擲のリズムを崩すことなく、左右交互を叩き続けた結果、彼女の臀部は真っ赤に充血。元の大きさよりも三割割以上も大きくなった。痛みどころの騒ぎではない、まるで火で炙られているかのように熱い。
(熱い……お尻が熱いよ……でも、変なの……痛いのに、熱いのに……気持ちいいよぉ)
 火傷したかのような激しい痛み。その中にある快感を悠美は感じとっていた。一発叩かれるたびにヒップを小さく震わせながらも、次の一発を望んでしまう。苦痛と快楽は元々マゾヒストの気があった少女には堪らない御褒美であった。
「尻を叩かれてマン汁流してんじゃねえよ、このマゾが!」
 トロトロの愛汁を流す陰部に触れ、男性が罵る。
「おいおい、いい加減挿入してやれよ、ずっと待ってんだぜ」
 我慢できなくなったのか、悠美をとり囲んでいる男性が声を上げた。このままではいつになったら、自分の番がくるのか分からない、というのが本音だろう。
「へへへっ悪ぃ……つい夢中になっちまってな」
 叩いていた男性は最後に軽くペチと優しく叩いたあと、痛みと熱を全体に広げるかのようにゆっくりと撫で回す。
「そうよ一人一人じゃ面倒よ。一気にいきなさいよ、一気に」
 外野のにいる女性たちが野次を飛ばす。それを聞いて、
「そうだな。一気にいこうぜ。一気によ〜」
 男性達はまるで訓練されていたかのように、それぞれがそれぞれの求める場所に狙いを定めると、文字通り、一斉に悠美の中に挿入した。
「うぶうぅ! うちゅ、うぐぅああああ!」
 上の口も下の口も後ろの穴も全て淫棒で塞がれ、更にその両手にも男根を握らされ手奉仕を求められる。周囲の人々は顔とも身体とも構わずに次々と射精し、肉便器にぶっかけ、穴という穴に膣内射精する。
(あぁ〜、ミルク、ミルクがいっぱい! もっと、もっとわたしにかけてぇ、わたしの中にだしてぇ!)
 精液のシャワーが全身を叩く。汚濁液で洗髪され髪まで犯される。咽るような男の臭いが鼻腔も喉内を満たし、精液に汚れた制服や下着はぴたりと身体に張りついて、皮膚を侵蝕する。
「ぷはぁ! 気持ちいい! 気持ちいいの! もっと、もっと激しく……もっとメチャクチャに犯して! 身体が……身体が熱くて……切ないのぉ!」
 射精し解放されると、精液と涎を口の端から垂らしながら、悠美は獣のように叫ぶ。
(またお尻を叩いて欲しいよぉ)
 数え切れないほどに叩かれ、真っ赤に充血している尻が熱くて仕方がない。後ろから責められるたびに鈍い痺れにも似た感覚が広がり、焦燥感に襲われる。
「おいおい、これだけのちんぽをぶち込まれて満足しねえって、どんだけ淫乱なんだよ!」
 下腹部同士がぶつかり合う淫靡な音を響かせ、アナルを責めていた男性がその赤く充血したヒップを力任せに叩く。
「あうぅ! ああああんッ!」
 求めていた刺激に悠美は呆気なく絶頂した。叩かれた衝撃と弾けた熱で、頭の中が真っ白になり、身体中がビクビクと痙攣し、まるで幽体離脱したかのような激しい飛翔感に襲われる。
「わたひぃ……おひぃり叩かれてイっちゃった……」
 激しい飛翔感から帰ってきた悠美はハアハアと荒い息をしながら呟いた。
 だが、まだだ。まだ彼女は満足していないし、周りの人達も満足していない。誰も満足していない。
 淫欲の宴は正に今、始まったばかりだ。
(ククク、愚カナ小娘ダ。コノ様子ナラ放ッテオイテモ問題アルマイ)
 悠美が堕ちたのを見届けたディアブロエクリプスは現実世界が気になったのか、悠美の精神世界から帰還した。

     2

 甲高い声で叫びながら、マリエルは群がる悪魔型影魔達をその手に持つ聖なる光刃の槍で切り伏せる。
(早く……早く助けなきゃ……)
 普段は冷静沈着な戦士である彼女だが、愛娘の窮地に思わず心を乱していた。
「はいはい、邪魔よ、邪魔! 退いて頂戴ね、と!」
 遠距離や中距離から聖母を狙う影魔達に狙いを定め、二丁のMG34をその細腕に似合わぬ力で軽々と振り回し、ラーベエクリプスは次々と狙撃。彼女の進行を援護する。
「フン、中々ニヤルワ」
 不意に敵の襲撃が止まり、二人から離れたかと思うと、影魔の群れを割って、ディアブロエクリプスが姿を現した。その手には悠美が握られている。意識を失っているのか、ぐったりとしている。
「ディアブロエクリプス! 悠美を……わたしの娘を放しなさい!」
 マリエルは恐怖の副王を恐れる事なく食ってかかる。
「コノ小娘ガソンナニ大切カ」
 余裕のない聖母の様子を楽しげに見つめるディアブロエクリプス。
「解放スレバ、オ前ハイッタイ何ヲシテクレルトイウノダ?」
「それは……」
 いきなり交渉を持ちだされマリエルは戸惑う。
「はいはい。保障のない約束なんかはするつもりはないわよ。根拠もなしに相手を信用し、いいなりになるなんて愚の骨頂。影魔が相手なら尚更よ。違うかしら?」
 そこにラーベが横槍を入れた。それを見て、ディアブロは露骨に舌打ちする。
──さっきいってた奴をやるわよ──
 ラーベが念話で先程話していた協力攻撃を持ちだす。
──しかし、あれは余りにも危険過ぎです。それに悠美まで巻き込んでしまいますわ──
──でも、このままじゃ私達の身も危険よ。他に方法がないわ──
 ラーベはマリエルに強い口調で訴える。
(しかし、わたしには……)
 確かにこのままでは自分達の身が危ない。だが、保身の為に囚われているユミエルを見捨てる事は聖母にはできなかった。それに……
(果たしてそれで倒せるの?)
 万が一倒せなかった時の事を聡明な彼女は考えてしまう。
──まだですわ。まだ使う時ではありませんわ。悠美が……悠美が目覚めるのを待ってからにしましょう。今はまだ早過ぎるわ──
 そこで彼女が意識をとり戻してから使う事を進める。
「ドウシタ? 何カ企ンデイルヨウダガ」
 二人に向かってディアブロが話しかける。
「策ガアルノナラ試シテ見ルガイイ。貴様ラ如キガ何ヲシヨウガ余ニハ通ジヌカラナ」
 そういって挑発してくる。
「ふん、それはどうかしら……ね!」
 副王目がけてラーベは機銃を掃射する。しかし、その弾は強力な防壁に阻まれ、空しく弾かれてしまう。
「無駄ナ事ヲ」
 それを合図に戦闘は再開される。無数の影魔達が二人に向かって襲いかかってきた。
「なら、これならどうかしら?」
 彼女はMG34を影に戻すと、魔力と冷気を両手の間に収束し極限まで圧縮させ、
「フローズン・オーブ!」
 一つの光球を作り放った。光球は周囲にいるもの全てに凍気の刃を放ち、近づくもの全てを傷つけ凍りつけていく。正にその名の通り凍結の宝珠だ。
「小賢シイワアッ!」
 ディアブロは腕を十字に組み、自身の正面に空間をも歪んでみせるほど強力な防御盾を作り防ごうとする。だが、
「甘い!」
 不意に宝珠が炸裂し、周囲にいる手下の影魔達に破片を撒き散らし、極寒の破壊を周囲にもたらす。
「ヌゥ……部下ヲ狙ウカ」
 自分ではなく手下を攻撃された事にディアブロは驚く。てっきり自分を最優先にして狙ってくると思っていたのだろう。だが、ラーベは倒し難い副王よりも倒しやすい部下達に狙いを定め、確実に戦力を減らす方を選んだ。
「こっちも忘れないでね!」
 自分の周囲に真紅に輝く拳大ほどの大きさの宝珠を浮かべたマリエルが呟く。
「受けてみなさい! スカーレット・シューティングスター!」
 聖母は真紅の宝珠を解き放つ。宝珠達はまるで流星のように飛び回ったかと思うと、影魔達に向かって火球を発射する。
(もう少し時間があればよかったのですけど……)
 スカーレット・シューティングスターは力を凝縮させた光珠を作り、設置する事で自動・手動的に弾雨を放つ技。宝珠に込められた力が大きいほど、威力と発射数が増え、光珠自体の数が多いほど、範囲を広げ、弾幕は激しくする事ができる。先程、ディアブロと話しながらも彼女は抜け目なく罠を作っていたのだ。
 次々と部下達を倒されながらも、なおディアブロは余裕の態度を崩さない。最初、その態度に疑問を抱いていたマリエルだが、すぐにその答えに気づいた。それは……
 倒された敵はディアブロの魔力で復活していたからだ。
 強い力を持つある種の影魔は弱い影魔を甦らせる事ができる。副王クラスならば、できても不思議ではない。
(……これじゃきりがないわね……)
 敵は死兵。ディアブロに魔力がある限り幾らでも再生し襲ってくる。ここにくるまでにかなりの力を消費している。このまま戦い続ければ自分達が持たない。
──京郎さえいれば、もう少し楽なんだけど──
 ラーベエクリプスが彼女の心を見透かしたように念話してくる。
 確かに彼女のいう通り、敵の魂を喰らい自身の力に変えるあの男ならこういう戦いに向いているだろう。魂とはこの世で活動する為に必要な意思。意思がなくなった肉体は再生しても二度と動く事はない。ただの肉の塊だ。打ってつけといっても過言ではない。
──確かに……その通りですわね──
 マリエルは彼女の言葉にうなずきながらも、忌々しく思う。
 その時、幾つかの真紅の光珠が力尽きたのか消滅。弾幕の一角が手薄になる。
「キキャアアアア!」
 その隙を狙って下級エクリプス達が迫ってくる。
 それを一刀両断し、焼き払う真紅の天使。だが、その表情は焦りの色がでていた。
(ユミエル……早く意識をとり戻して……)
 そう思いながら囚われているユミエルを見つめた。


「うああぁ……おちんちん汁でてるぅ〜! わたし……わたし、またイっちゃうよぉ!」
 精神世界に囚われている悠美はマリエルの心配もよそに絶頂した。い
 ったい、どれだけの時間が経ったのだろう。いったい、どれだけの男性の相手をしただろう。彼女には全く分からない。
「おらっ、こっち忘れんじゃねえ!」
 悠美に己が欲棒を握らせている男性が彼女の頭に向かって白濁の精液を放った。既に何十人もの人間から同じようにぶっかけられたのだろう。彼女の艶やかな黒髪は白濁液でドロドロに汚染され、粘り固まっている。紺色のブラザーもスカートも牡汁でグチョグチョに汚され、白いブラウスは柔肌に張りつき、透けている。
「こうなっちまっては服なんざ意味がないな」
 一息ついている男性が悠美の姿を見つめながら呟いた。
「もう……これで終りですか……?」
 何百回何千回も力任せに穿り返され、鋭敏な肉壁は炎症を起こしている。それなのに勢いを緩める事なく責め続けられるのだから堪らない。なのに……
(気持ちいい……気持ちいいよぉ。もっと……もっと償わせてぇ!)
 マゾヒストとして開発され切った身体は、飽く事なく快楽を要求し続けていた。何百人もの男性達に汚され、アナルやヴァギナに百回以上も中出しされ続け、数え切れないほどに絶頂させられ続けているというのに、肉体は更なる陵辱を、もっとハードな陵辱を要求していた。
「うふふふふ。いい様ね、悠美。こんな惨めなまでに穢されて」
 半裸のヴジャドエクリプスが話しかけてくる。
「全くだわ。そうやって奉仕している姿がお似合いよ」
 同じく半分、制服を脱がされている恵理子が乱れた服を整えながら、なじるように言葉を投げる。
「……ハアハア……あぁ……お願いします。もっと償わせてください……みんなの想いを全てぶつけてください……みんな……みんなわたしが悪いんです。だから……だから……」
 悠美は必死に言葉を紡ごうとする。しかし、
「はあ? 何、自分から要求してるの? 自分の立場が分かってないんじゃない」
 ヴジャドエクリプスは悠美の頭をヒールで踏み躙る。汗や精液、愛液などでできた水溜りに顔を押しつけられ、言葉にならない。
「全くだわ。何がお願いしますよ。自分からお願いしたんじゃあ、償いにならないじゃない。それに償うとかいって悦んでいたでしょ? 愉しんでいたでしょ? 散々にイキまくってたでしょ? ホント、自分の事しか考えないんだから。何なのいったい」
 体液の水溜まりで溺れ苦しむ悠美に冷酷な眼差しを送りながら、恵理子は呟く。
「ふ〜ん。そろそろ、こいつらの出番だね♪」
 オメガ姫が呟く。
「な、何でッ」
 体液溜りから解放された悠美は次々と現れる影魔達を見て、驚きの声を上げる。
「救えなかったのは人間だけじゃないでしょ。こいつらにもたっぷりと償わなきゃ♪ 何たって救えなかったんだから〜♪」
 困惑している悠美を見て、楽しげに影魔の姫は話しかける。
「そういう事だ。観念するんだな!へっへっへ」
「頑張って償ってくれよぉ〜」
 悠美の身体に触手が絡みつき、肉床から引き抜かれた。全身に付着している精液が肉床へと滴り、膝下を汚す。
「とりあえず、俺は足をしゃぶらせてもらうぜ」
 鰐の姿をした影魔が悠美の右足に喰らいついた。邪魔な靴を器用に噛み切ると、丹念に足の裏を舐め、甘咬みする。
「やあ! 足が……足がぁ!」
 更なる陵辱を求めている肉体は人ならざるもの達の責めにいち早く反応した。人間では不可能な責めを、影魔でなければできない責めを求め、悠美の子宮は激しくうずき、自分でも分かるほどに性感帯が火照る。
「ぼ、ぼぼ僕も……僕も!」
 人の顔をした蛇の姿を持つ影魔が左足を丸呑みする。飲み込まれた足全体がまるでマッサージ器か何かを装着したかのように揉まれ、ぎゅうぎゅうと圧迫してくる。
「わしらにも償ってくれるじゃろな。天使殿」
 鯉に人の四肢がついた影魔が悠美の細く引き締まったウェストや女性らしい柔らかな肉づきを持つ下腹部を撫でながら、その幼い乳肉に大きく口を開いて吸いつき、エラの内側にある咽頭歯で勃起している乳首に噛みつく。
「あぁ! 乳首ィ! 乳首らめええぇ!」
 悠美は喜びの甘い声を上げる。
「あ〜あ、すっかりガバまんになってるなぁ。これならオレのでも余裕だろっと」
 幼い秘裂に大人の太腿はあろうかという、人外の特大巨根が押しつけられる。普通に考えれば到底挿入不可能な大きさであるが、たっぷりとだされた精液と、溢れだして止まらない蜜液の潤滑を利用して、秘肉の中に食い込んでいく。
「ああ! らめえぇ、そんなの! 無理ぃ! 大き過ぎるよぉ!」
 しかし、悠美の言葉とは裏腹に、緩んだ淫唇を大きく口を開いてゆっくりと、そして確実に特大巨根を飲み込んでいく。
(ハアハア……奥に……奥に入ってくる……わたしの中、掻き分けられてるぅ〜!)
 特大巨根は悠美のおなかをぽっこりと盛り上げ、柔らかな膣肉を掻き分けながら、ついに彼女の子宮口にまで到達する。
「ふぅあぁ……もう駄目ぇ……こんなに大きいのぉ……わたし壊れちゃうよぉ」
 凄まじい圧迫感に途絶え途絶えの声を上げる悠美。だが、そんな事は影魔にとっては関係のい。
 その証拠に吸盤やイボ、球体を持つ大小複数の触手が、彼女の後ろで複雑に絡み合い、一つの陵辱器官を形作ると、慎ましい排出口に狙いを定め、侵入する。
「うああぁ! や、体内で、身体の中で擦れるぅ! ふああ、動かないで……あぁ!」
 お尻に侵入してきたそれが淫口を塞いでいる特大巨根と擦れ合う。更に触手淫茎の吸盤が腸壁に吸いつき、イボが弄くる。
「緩々かと思ったが、ぎゅうぎゅうに締めつけてきやがる。全く、本当にいいマンコだな。自然に腰が動いちまうぜ」
 幼裂を蹂躙している影魔が激しく突き上げ、愛液と精液が混ざり合った肉壷をたっぷりと味わう。
「あう……ふあぁ……やあああぁ! そんなに突かないでぇ」
 子宮まで貫かれるハードストロークが、淫蕩に浸る少女の口から淫虐の悲鳴を吐きださせる。
「何、泣き言をいってんだ? これは贖罪なんだろ? 頑張って償えよ!」
 その悲鳴を聞いて、サディスティックな嗜好を刺激されたのか、相手は悠美のお腹を壊さんばかりの勢いで激しく淫棒を突き上げる。
「ふ……ひゅぐううぅ……ううぅ〜ん」
 嬌声を上げる彼女に対し、一本の触手が首に絡みつきながら口咥に襲いかかり、フェラチオを強要する。
「うちゅ……ぺろ……にちゅり……うぷぅ〜」
 必死に自分の罪を償おうと律儀にご奉仕する悠美。だが、そんな健気な彼女の気持ちは影魔には通じない。むしろ、この都合のいい獲物をどう調理するかで頭がいっぱいである。事実、彼女をとり囲む影魔達は己が欲望を満たす為の道具にしか見ていないのか、誰も彼もがねっとりとした嫌らしい視線を送っている。
(わたひぃ頑張るのぉ……皆に……みんあに赦ひて貰うの〜!)
 その視線に気づきながらも、悠美は必死に淫辱に耐え、奉仕する。少しでも自分の罪業を償う為に。少しでも自分の価値を、存在を認めて貰う為に。
 彼女は一生懸命に奉仕する。
 だが、その時、空間に亀裂が生じた。
 亀裂からは黒い光が噴出し、ピキピキと音を立てて崩れ落ちていく。
 しかし、悠美の陵辱に誰もが夢中になっているのか、その事に気づかない。
 やがて、広がった亀裂からすっと腕が伸びてくる。鋭い刃の鉤爪をつけた指。
 その指が勢いよく開いたかと思うと、亀裂から無数の鎖が流星のように舞い、悠美をとり囲むもの……オメガ姫を、マリエルを、ヴジャドエクリプスを、恵理子を、その他諸々の影魔や男性達を惨殺。更に一枚の鋭い刃翼が伸びて、刃弾を発射。悠美に絡みつく触手を切断する。
 淫辱から解放された彼女はぐったりと腐肉の床に倒れ込み、刃弾が飛んできた方向に視線を送る。
 亀裂が広がり終えると、そこからは自分のよく知っている人物が姿を現した。
 エンジェルエクリプスだ。
「なにやってるの? あなた」
 暗黒天使は冷たい視線を送りながら、咎めるように口を開いた。
「わたひ……わたし……」
 いきなりの解放と予想もしていなかった人物からの救済そして質問に、必死に言葉を探そうとする悠美。だが、エンジェルエクリプスは容赦なくその鋭いヒールで悠美の手を踏みつけ、
「質問に答えなさい! 何をやっているのかを聞いてるのよ! 何よ、あの様は? 皆を救うんじゃなかったの? なのに自分の思いや過ぎ去ったものに囚われて。バッカじゃないの! そんなんで誰かを救えると思ってるの?」
 グリグリと踏み躙り、醜態をなじる。
「でもっ……でもわたしにはあれしか……する事ができない……わたしは誰も救えない! だから……だから……!」
 痛みを堪えながら、必死に弁明しようとする悠美。だが、
「だから、ここに閉じ篭るというの?」
 きつい口調で尋ねるエンジェルエクリプス。その厳しい口調に悠美は思わずたじろいでしまう。
「じゃあこれまで何の為に戦ってきたの?」
「……それは……」
「誰も救えなくても、それでも誰か一人を救う為に戦ってきたのじゃないの? その為に辛くても戦い続けてきたんでしょう。それなのに、ここで全て投げだすというわけ?」
 これまでの戦いを全て無駄にするのかと問いかける影魔天使。それに対し悠美は答える事ができず、無言でうつむく。
 それを見て、怒りで目を鋭くしていたエンジェルエクリプスの顔が一瞬だけ悲しい表情になる。それを隠すかのように悠美に背中を向けると、
「わたしは闇の中で、ずっとあなたを見てきた。甘ちゃん振りと余りの弱さに苛々した事もあったけど……でも、最後には必ず勝ってきたじゃない! 乗り越えてきたじゃない! だからこそわたしは……あなたに羨望を抱いたのよ……」
「……エンジェルエクリプス……」
 それを聞いて、悠美は何か言葉をかけようと手を伸ばす。しかし、
「そんなに閉じ篭って置きたいのなら、ここに閉じ篭ってなさい。わたしは……わたしはママを助ける為に、成なりたかったわたしになる為に、ディアブロエクリプスを倒す。その間、ここで頭を冷やしてなさい」
 彼女は目の前に暗黒空間を広げると、それを潜る。
「そして、できれば思いだして……何故、これまで戦ってきたのかを」
 そういうと、悠美を置いて、この精神世界から姿を消した。
(……戦う意味……)
 屍の山の中、一人残された悠美はもう一人の自分が残した言葉の意味を自問する。

      ※

 ラーベエクリプスは荒い息をしながら、自分達をとり囲む敵を見つめながら、
「……いよいよ追い詰められたわね」
 マリエルに話しかけた。疲労のせいか彼女の言葉は重い。それもそうだろう。死んでも直ぐに復活できるし、またディアブロエクリプスによって恐怖を感じなくされているのだろう、敵は全く死を恐れていない。そのようなものと戦い続ければ肉体も精神も疲れて果てて当然だ。
 激しい攻防のせいで、彼女の髪は乱れ、美顔には疲労の色が浮かんでいた。着ているノースリーブのドレスは血や砂埃に汚れ、更に発砲煙による焦げ目がつき、裾の部分はところどころほつれている。
「……ええ……」
 マリエルは小さくうなずく。彼女もまたラーベエクリプスと同じように酷い有様だ。真紅の戦闘服は破け、埃や返り血で酷く汚れている。スリット部分から見える豊かな美乳や肌にはしっとりと汗の玉が浮かび、水滴となって流れ落ちては、艶肌や服を濡らしていく。
 そのせいで服はピタリと張りついて、ただでさえ妖艶なボディースタイルを更に強調させ、淫靡な艶姿に飾り立てている。特に濃艶な乳房は、戦闘による興奮で乳首が勃起し、服に浮かんでいる。スリット部分から見える柔肉は服の食い込みと汗で張り付いている為、実にエロティックだ。
「……まだ使う気にはならない?」
 ディアブロの配下達はじりじりと間合いを詰めてくる。
 マリエルはキッと目を鋭くしながら、それを見つめた。
 確かに彼女のいう通り、このままいけば、自分達の身が危ない。しかし、力を使えば意識のないユミエルもただでは済まない。
(……せめてわたくし一人なら……)
 自分一人ならそれでいい。自分を犠牲にすれば。愛娘の為なら犠牲になる覚悟はできている。
 だが、今回は違う。
 このままいけば、ラーベエクリプスを巻き込む事になる。愛娘の為に彼女まで巻き込んでいいはずがない。故に彼女は迷うのだ。
 そんな聖母を見て、ラーベは息をつくと、
「京郎の奴、何してるのかしらねぇ? こういう時に姿を現すのが、ライバルキャラのお約束だというのに」
 最初、その意味が分からず首を傾げるマリエルだが、彼女なりのジョークである事に気づき、どう相槌を打てばいいのか分からない自分に苦笑する。
「……まあ、救援が欲しいところではありますわ」
 助けが欲しいのは事実だが、ウルフヘジンの助けは欲しくない。故に微妙な返事を返した。
 そんな彼女の心境を察したラーベエクリプスは軽く肩をすくめる。
「フン! 何モ策ハナカッタノカ」
「ない訳じゃないんだけど、ちょっと事情がねぇ……」
 ラーベは窮地に追い詰められながらも、恐怖の副王に軽口を叩く。
「事情トイウノハコイツノ事カ? コンナ役立タズノ小娘一人ヲ気ニカケルトハ。オ前ラシクモナイナ」
 影翼天使ユミエルをぶら下げながら、副王は喋る。
「ソレトモ、アノ男ガクル事ヲ期待デモシテイルノカ?」
「うん、それが一番なんだけどね〜」
 ラーベは答えをはぐらかすように答える。
「マア、イイ。ソンナ事ヨリ話ス事ガアルカラナ。ラーベエクリプスヨ。大人シク我ガ軍門ニ降レ。サスレバ、過去ノ罪ヲ水ニ流シ、貴様ダケハ助ケテヤル。オ前ノ能力ニハソレダケノ価値ガアルカラナ」
「あら〜♪ 嬉しい事いってくれるじゃない。本当にあなたの軍門に降れば助けてくれるの?」
 ラーベエクリプスは科を作りながら、蠱惑的な笑みを浮かべ、話に耳を傾ける。
「モチロン! 時代ハ既ニ変ワッテイル。一刻モ早ク新タナ影魔王ノ為ニ組織ヲ作ル必要ガアル。コンナ手勢デハナイ、カツテノ世、アノ暗黒時代ノヨウナ、イヤソレ以上ニ強力ナ組織ヲナ。ソノ為ニハ、オ前ノ能力ガ必要ナノダ!」
 それに気をよくしたのか、ディアブロエクリプスは彼女を本格的に勧誘した直後、
「だが、断る!」
 彼女は凄みを利かせながら、はっきりといい切った。
「ナニィ!」
「このラーベエクリプスが最も好む事の一つは、自分で強いと思っている奴に『NO』といってやる事よ!」
 絶体絶命の窮地に置かれている状況で、恐怖の副王に対しどこぞの漫画にでてくる人気漫画家みたいな返事をする漆黒の美女を見て、マリエルは思わず感嘆し、更にどこにそんな余裕があったのか、身体の内側から笑いが込み上げてきた。何とか笑いを堪えようとするが、堪えきれず、彼女は破顔し、思わず笑い声を漏らしてしまう。
「貴様……正気カ?」
「それに悪いけど、私はもう仕えている身なの。他を当たって頂戴」
「愚カ者メ! ナラバ、力尽クデ配下ニ加エテクレルワ!」
 ディアブロが配下の影魔達に命令しようとしたその時、
「……私をは、な、せぇ!」
 ユミエルの腕が動いた。
「ヌ! 貴様、アレヲ破ッタノカ!」
 彼女が自力で意識をとり戻したと勘違いしたのか、恐怖の副王はとり乱す。
(違う! あれは悠美じゃない……エンジェルエクリプス!)
 聖母は誰よりも早く彼女がエンジェルエクリプスである事に気づくと、
「今よ! ラーベ! やりましょう!」
 そのチャンスを見逃さず、先程まで使い惜しみしていた合体技を使用を呼びかける。
「ええ!」
 ラーベエクリプスもそれにうなずくと、彼女に向かって手を伸ばす。
 二人は互いの手をがっしりと掴むと、
「無窮の闇よ! 強く渦巻き拡散せよ!」
「紅蓮の業火よ! 天高く燃え上がれ!」
 互いの乳房を押しつけ、身体を密着させながら、力を解き放つ。赤紅と紫蒼の魔力が放たれ、周囲を包み込む。
「クッ! 貴様ラ!」
 ディアブロエクリプスはそれに気づくも、油断のとり返しはつかない。エンジェルエクリプスは左の剣爪を旋回させ、ディアブロの腕を破壊。副王の魔の手から抜けでた瞬間!
「グローリー・クリメイション!」
 二人を中心に凄まじい爆発が起き、周囲は猛烈な爆炎に包まれた。
 とり囲んでいたエクリプス達は、一瞬だけ皮膚表面が膨れたかと思うと、あっという間に炭化。続いて襲ってきた爆風と衝撃波で、炭化した表面から骨までバラバラの塵風になって消し飛んでいく。
 全てのものを焼き尽くす火焔の津波は影魔達のみならず、無関係の街にまで牙を向く。木材などの可燃物は高温で一気に炭化、爆風でガラスは砕け散り、衝撃波に耐え切れなくなった木造建築物は瓦解する。ここが影魔の領域でなければ死者は多発していただろう。
 だが、劫火の狂宴を受けながらも、
「グヌウウウゥ! コノヨウナ手ヲ残シテイタカァアアアッ!」
 恐怖の副王はそれに耐えた。
 高熱で焼け焦げ、襲ってくる爆風に全身を叩きつけられ、急激な気圧変化により内臓を破裂させられながらも、副王は攻撃に耐えいていた。
 完全に虚をついたはずなのに、完全に無防備のところを狙ったというのに。
(やはり……これじゃあ……)
 危惧していた通り、倒す事ができない事を、長年の経験から感じとる聖母。この攻撃は熱と爆風を主体にした攻撃である為、貫徹能力を有さない。その為、熱や衝撃に耐えられた場合、致命傷を与える事ができないのだ。事実、木造建築物は瓦解したが、そうでないオフィスビルなどのコンクリート建築物は少しも怯んでいない。
──もう一つ仕掛けるわよ! もうちょっとだけ頑張れるかしら? マリエル──
 すると、その心を読みとったかのように、ラーベエクリプスが連続攻撃を促してくる。
──ええ。勿論ですとも!──
 彼女達は力を更に放出。二人の周囲の爆炎が渦巻き、六枚の翼を持つ一匹の熾炎鳥が姿を現し、大きな翼を力強く広げる。
「ロイヤル・フェニックス!」
 一匹の熾炎鳥と化した二人は力強く吼えると、恐怖の副王へ突撃。熾炎鳥は爆炎を巻き込みながら雄大に羽ばたき、鮮紅の嘴を大きく開いた。
「グガァアアア!」
 恐怖の副王は十字に腕を組み、翼も閉じて、少しでも身を守ろうとする。
 ここにきて、空気が凄まじい轟音を立てた。閃光と爆炎そして衝撃波に耐え切れなくなったのか、ラーベエクリプスの作った結界と領域はガラスのようにひび割れ、崩壊する。
(……なんて威力なのよ)
 球体上のバリアで二人の攻撃の余波を防ぎながら、エンジェルエクリプスは息を呑む。
 爆炎による閃光が周囲を眩しいまでに包み込み、荒々しい爆音が鳴り響く。
 やがて、それらはゆっくりと沈静化。閃光にやられたエンジェルエクリプスの瞳は、少しずつだが、周囲の景色を捉えだす。
 最初にその瞳が捉えたのは、マリエルとラーベエクリプスの二人だった。
 二人共この攻撃で力を使い果たしたのか、荒々しく息をし、酷く疲労困憊している。それでもその容色が少しも失われていないのは、美人の特権というものだろう。
「……やったのかしら?」
 マリエルはラーベエクリプスに肩を貸し、話しかける。
「……分からないわ……」
 結界と領域は崩壊してしまった。という事はここは元いた世界なのだろうか? 
 疑問に思ったその時!
「惜シカッタナ……」
 二人の耳に副王の声が響いた。
「そんな……まさか……」
 マリエルは声のしてきた方向に目を向ける。
 視線の先には、焼け焦げた肉体を再生させている副王の姿があった。
「アレダケノ力ガアルトハ……流石ノ余モ冷ヤリトシタワ。シカシ、残念ダッタナ。余ヲ殺スニハ、少シバカリ威力不足デアッタワ」
 完全に再生した彼は大きく翼を広げる。
「……じゃあ……ここは……」
 視力を回復したユミエルは周囲を見渡す。
 元の世界ではない。捻り曲がった奇妙な建築物が並び、地面には蠢く蔦を持つ不気味な植物や巨大な十字架や杭が生えている。十字架や杭はディアブロと対峙したのだと思われる天使や影魔の遺骨が地面に転がり、錆びついた武具や防具などの遺品が散らばっていた。
「あぐぅあぁ……うごぉおおお!」
「ごろじでぐげえぇ……うぼぅおぉ……」
「えへ……えげへ……あふぇ……ひぃゃ……ぐヴぇああああ……おおおお」
 エンジェルエクリプスの耳に数多くの人の声が届く。あるものは激痛に呻き、あるものは死を嘆願し、あるものは──狂悦による喘ぎ声だ。
(……なんて、事を……)
 エンジェルエクリプスはギシリと食い縛る。
 人々はこの世界で無数の拷問を受けていた。植物は無数の拷問能力と陵辱能力を秘めているのだ。
「あがががぁああ! だじゅけで……じょごのびど、たじゅけ……」
 不意にその中の一人と目があう。相手はひたすらに彼女に向かって助けを求めようと手を伸ばした瞬間、
「熱ヂヂヂぃいいいい! ぎぐぅああああああ!」
 彼女の目の前で、一気に燃え上がった。炎は肉を焦がし、髪を焼き払う。彼女に向かって伸ばした手だけは少しも燃えていない。
「クククク。我ガ世界ニヨウコソ。ココハ我ガ世界ディアブロヘイム。先程ノ技ノ礼、タップリトシテヤロウ!」
 いきなり地面から蔦を持つ植物が生えてきたかと思うと、マリエルとラーベエクリプスの二人に蔦が伸びる。
「くぅぁ……放しなさい!」
「これは困った事になったわね。お礼なんかしなくていいのに……」
 先ほどの合体技で力を大量に消耗した二人は呆気なく捕獲されてしまう。
「遠慮スルデナイ。存分ニ味ワワセテヤロウ。絶望ト恐怖ノ味ヲナ!」
 ディアブロは楽しげな口調で話しかける。
「……そんな事……このわたしが許すと思ってるの」
 それに対し、エンジェルエクリプスが横槍を入れた。
「ソウダッタナ。オ前ガ、マダ……ウン?」
 ディアブロエクリプスは彼女をまじまじと見つめたあと、
「オカシイ。先程ノ奴トハ何カガ違ウ……コレハ……ソウカ、ソウイウ事カ。アノ小娘ノ影魔トイウ事カ。クフフフフ……ハハハハッ! 貴様如キデハ話シニナラヌワアッ!」
 表にでてきているものがユミエルではなく、もう一つの人格であるエンジェルエクリプスである事に気づき、突如、恐怖の副王は影翼天使の挑戦を嘲笑う。
「何ですって!」
 かつて自分が影魔王アルファエクリプスを倒した事をディアブロほどの影魔なら知っているはず。それなのに、余裕の態度を崩さない。
「わたしはかつてアルファエクリプスをも倒したのよ! お前如きに負けるはずがないわ!」
「何度デモイッテヤロウ。オ前デハ絶対ニ無理ダ」
「面白いわね。試させて頂戴!」
 エンジェルエクリプスはそういって自身の魔力を解放すると、影だけ残して一瞬で上昇。
「たぁあああああ!」
 裂帛の気合と共に流星群のような鎖を放つ。
 心優しい性格が災いし、本来の能力を発揮しない悠美。だが、エンジェルエクリプスはそんな想いに縛られる事なく、自身の力を最大限まで発揮できる。戦闘能力だけなら彼女の方が悠美よりも上のはずだ。
 ディアブロエクリプスは自身に向かって放たれる鎖を無数の触手で迎撃する。副王はこのような攻撃で怯んだりしない。その事は攻撃を放ったエンジェルエクリプス自身、分かっている事だ。
 彼女の真の狙いはただ一つ。それは……
(今だ!)
 敵の懐に入り込み、スパイラル・レクイエムで肉体を粉砕し、ジェノサイド・イレイザーを放つ事だ。
 敵は十メートルを超える巨体。それが故に一度、懐に潜り込めば自分に分があると彼女は考えた。
 しかし、彼女は知らなかった。
 先程、どうしてユミエルが攻撃を止めてしまったのかを。ラーベエクリプスとマリエルによる絶好の機会を無駄にしてしまったのかを。
 暗黒天使が恐怖の巨魔との距離を縮めたその瞬間、
(これは……そんな……ありえない)
 彼女の心は突如、襲いかかってきた恐怖により雁字搦めに縛られてしまう。
(バカなありえない。そんなはずがない……わたしが……わたしがコイツを恐れるなんて……嘘だ……ありえない!)
 だが、幾らそう思っても、身体はピクリとも動かない。それどころか一度感じた恐怖はあっという間に彼女の心を支配する。
「ダカラ、イッタデアロウ。貴様デハ無理ダト」
 一歩も動く事ができない彼女の様子を、恐怖の副王は呆れるような口調で呟いた。
「……何をしたの? いったい……」
 囚われているマリエルが口を開く。
「ディアブロエクリプスの仕業よ……肉薄接近してきた相手に対し、強制的に恐怖を感じるようにしているのだわ……」
 同じく囚われているラーベエクリプスがそれに答えた。
「バカな……わたしが……わたしに、恐怖心などあるはずが……くっ……うぅ」
「悪イガ恐怖ヲ持ツ持タヌハ関係ナイ。ソノ気ニナレバ死人ヤ無機物ニデスラ恐怖ヲ与エル事ガデキルノデナ」
 ディアブロエクリプスは自身の能力を誇るかのように話す。
「ラーベエクリプス。貴様トイエド、余ニ対シテハ対策ノ練リヨウガアルマイ」
 ラーベエクリプスの方に目を向けた。
「…………」
「ハーハッハッハ! 何モイエヌカッ!」
 何も答えない彼女を見て、ディアブロエクリプスは声を上げて笑う。
「くぅ……あああぁ」
 膝の力をなくしたエンジェルエクリプスは力なくその場に倒れた。
「ソシテ何ヨリ小娘。オ前ハ明ラカニ経験不足ダ。強ク生マレテシマッタガ故ニ、コレマデ一度モ苦境ニ陥ッタ事ガアルマイ。ソノセイデ、少シデモ相手ガ強イト簡単ニ動揺シテシマウ。本能ヲモ超越シ恐怖ヲ与エル事ガデキル余ノ相手ニナラヌノハ当タリ前デアロウ」
 その言葉を聞いて、エンジェルエクリプスは動揺する。
 確かにディアブロエクリプスのいう通りだ。これまでずっとユミエルに封印されていたので、困難や窮地を味わった事はない。それらは……全てユミエルが味わい乗り越えてきたものだ。
(わたし……では……勝てない……)
 彼女の心はディアブロのもたらす恐怖に屈服してしまう。
「モシ先程ノ小娘ガ自力デ破ッタノナラ、話ハ変ワッタダロウガナ……マア、ソレモ手遅レカ……ククク、ソンナ事ヨリモ、早ク歓迎ヲ受ケルガイイ。堕落シテシマウホドニナ!」
 すると、地面から無数の影魔達が現れ、捕らわれているラーベとマリエルに襲いかかる。
「小娘。貴様ノ相手ハ余ガ直々ニシテヤロウ」
 巨大な五芒星の形をした台と無数の触手が現れると、エンジェルエクリプスを大の字に横たえ、磔にする。
「……や……放せぇ!」
 エンジェルエクリプスは抵抗しようとするも手足には力が入らず、鎖を出現させようにも力のコントロールができない。
「や、止めて……止めてくれぇえええッ!」
 だが、そのような言葉は副王には届かない。悪魔の名を冠する影魔には、天使に対して慈悲などないのだ。
「始マッテモイナイノニ、叫ブデナイ。情ケナイ奴ダ。何ガアルファ王ヲ倒シタ、ダ。我ガ王ガ貴様ニ討タレタノハ、全テノ力ヲ使ッテオメガ姫ヲ身篭ラセタガ故。モシマトモニ戦ッタノナラ、貴様ニ敗レハシナカッタノダ!」
 ディアブロがその手を天にかざす。すると、十字を描く杭が磔の天使の上空に無数に現れ、その一本が天使の鳩尾に落下。レザーの衣装を貫き、その豊潤な肉体に突き刺さる。
「ぐっ、があああああッ!」
 余りの激痛に、彼女は顔を充血させながら叫んだ。
 その額には脂汗が浮かび、目には涙の珠が浮かんでいる。また杭の冷たさを感じると同時に、冷たい恐怖が心に広がっていく。呼吸するたびに身体中に痛みが走る。恐怖と激痛のせいでまともに息もできない。
「フフフ。イイ声ダ。ソノ表情トイイ、ソソラレルゾ」
 突き刺さった十字杭がディアブロの魔力に反応し、ゆっくりと奥にへと突き進む。
「ふ、うがぁあああ! うくぅ……止ぁ……動かすなぁ……ぐうぅあああああ!」
 杭は彼女の身体を貫通し、しっかりと台に固定する。
「マダマダアルゾ。タップリト受ケロ」
 今度は両肩と両脚に十字杭を突き刺す。
「ひぃ……くぅあぁああッ……ふうぅうう!」
 エンジェルエクリプスは激痛に髪を振り乱し、身悶える。杭は更に彼女の剣翼に狙いを定め、漆黒の鋭翼に突き刺し、まるで蝶のように縫い止めた。
 彼女は必死に歯を食い縛り、激痛に耐える。
「痛イカ? 苦シイカ? 次ハコレダ!」
 杭に代わって、今度は巨大な刃が姿を現す。
「な、まさか……」
 ギロチン台に使われそうな、重厚な重りがついた斜めの刃を見て、彼女の顔が青褪めた。
 それはエンジェルエクリプスの想像した通り、彼女の左腕に落ちてきた。
「うっ……うわああああッ!」
 彼女は本能的に避けようとするも、触手と十字杭でしっかりと固定されているせいで、身動き一つとる事ができない。
 巨大刃は台と一緒に左腕を肩から切り落とした。
「キャアアアアアアアッ! クゥウウぅ! ァァァアアアアッ!」
 彼女の激痛に暴れ狂う。だが、自分と台を縛る触手と杭は少しも動く事はなく、無慈悲なまでに彼女を台に固定し続ける。血液は杭を通じて地面に流れ、真っ赤に染め上げていく。
「安心スルガイイ。マダ殺スツモリハナイカラナ」
 その時、杭からディアブロの魔力が流れ、彼女の身体を回復させた。出血が止まり、失われた生命力を補って余りあるほどの力が彼女の肉体を満ち溢れていく。
「……な、んで……だ」
 ディアブロの行動を理解できない彼女は、小さな声で呟いた。
「搾リトレルダケ搾トッテカラ、殺シテヤロウ」
 ディアブロエクリプスが手招きしたかと思うと、エンジェルエクリプスのの身体から黒い霧状のものが発生し、副王の方へと漂っていく。
 黒い霧状のそれを、恐怖の副王は自身の影に吸収させていく。
 すると、エンジェルエクリプスの肉体は凄まじい虚脱感に襲われ、身体中から力が抜けていった。
(こいつ……恐怖を通して……わたしの力を……)
 自身の力を吸収されながらも、エンジェルエクリプスはどうする事もできない。
「実ニ芳醇ナ力ダ。コレナラ更ニ期待シテヨカロウ」
 ディアブロは切断されたエンジェルエクリプスの腕に目を向けると、左腕を貫く杭を消失させ解放。地面に音を立てて左腕と台が落ちる。
(何を……するつもりだ……?)
 エンジェルエクリプスの疑問もよそにディアブロエクリプスは切断した左腕を魔力で拾い上げると、魔力を込め、傷口を治していく。
「コンナモノカ」
 副王はそういうと、ゆっくりと治した左腕を地面に戻す。
 手の甲を下にして着地した暗黒天使の左腕は、突如、蜘蛛の足のようにその指を慌しく動かしたかと思うと、身軽にひっくり返り、二の腕を引きずりながら、本体の足元まで歩きだす。そして、足元までくるとハイヒールを掴み、すらりとした太腿に鉤爪を突き立て、身体の上まで登ってきた。
「何のつもり、だ……ウワッ!」
 身体の上にまで昇ってきた切断された左腕は、かつての本体を挑発するかのように、彼女の目の前で指を動かし、鉤爪同士をぶつけ合い、不愉快な金属音を奏でる。
「くぅ……ううぅ……止めろ……うっ!」
 彼女が嫌悪感で顔を逸らすと、鉤爪の刃はボロボロのレザースーツを切断。鋭い刃の冷たさを感じ、暗黒天使の背筋に寒気が走る。
 頑丈なレザースーツを切り開いた左腕は、そのまま中の柔らかな乳房の中に潜り込み、存分に掌で美乳の柔軟さを楽しみ、鋭い鉤爪で硬くなっている乳首を弄ぶ。
 金属の冷たさと鋭利な刃の冷たさ、そして死人のように冷えた肉の冷たさ。異なる三つの冷たさは暖かな乳房の温もりを貪り、熱を奪っていく。そのせいか、まるで痺れるような感覚が乳房を蝕んでいく。
(く……そんな……こんなのが気持ちいいなんて……)
 痺れは甘い肉欲の香りを漂わせて、彼女の神経を犯し、手の動きに合わせて、痺れと共に肉の快楽を広げていく。
 自分の左腕が自分の意思とは無関係に動き、性的な刺激を送り込んでくる事に少しだけ困惑するも、欲望に忠実なエクリプスの肉体は肉欲の赴くがままに快楽を貪り、快感を堪能する。
(まずい……このままじゃ……流される……何としても耐えなければ……しかし……)
 耐えなければ快楽に流され、戦闘どころかそのまま肉欲に溺れてしまう事を自覚し、彼女の意思はそれに耐えなければと考える一方、順調に快楽に反応する肉体を抑えきる自信がなく、それをあるがままに受け入れたいという想いも込み上げてくる。
 そんなエンジェルエクリプスの反応を好ましく思ったのか、左手は人差し指を高く掲げると、ご褒美とばかりに勃起し硬くなった乳首に鉤爪を突き刺した。
「くぅあああああッ!」
 痛みとそれに伴う疼痛にも似た快楽に、彼女の精神は一瞬だけ弾けてしまう。
 左手は突き刺した指を引き抜くと、愛でるように胸全体を揉み回し、傷口を労わるかのように優しく赤い乳頭をつまむ。
(……悔しいが、気持ちいい! 感じてしまう!)
 欲望の塊であるエクリプスにとって、快楽の魅力は何とも抗いたく、どうしてもそちらの方へと流されてしまう。
 そんな暗黒天使の想いを感じとったのか、左腕は先程突き刺した乳頭に再び鉤爪を突き立てると、グリグリと捻る。血肉や乳脂肪が鉤爪によって掻き混ぜられ、金属の冷たさと焼かれるような痛みを感じながらも、乳腺内部まで刻まれる陵辱の実感に、
「ああッ!……操られている手なんかに……わたしが夢中になるなんてぇ〜!」
 彼女は嗜虐の悦びに浸り、背中を仰け反らせて感じ入る。
 切断された左手は、突き刺している人差し指の鉤爪を捻りながらも激しく抽迭し、残りの指は繊細な動きで柔乳を愛撫する。まるでペニスがヴァギナを犯すように、人差し指と鉤爪はCカップの美乳を穿り、だし入れされるたびに真っ赤に血塗れた鉤爪の刃からは血の滴が流れ、白い美乳や肌を赤く染めていく。
 乳房全体が熱く蕩け、冷たい刃が捻られるたびに快感は乳肉の中で渦巻き、突き刺されるたびに肉悦が身体の中へと押し込まれ、抜かれるたびに恍惚感によって心が汚染され、暗黒天使の意識を嗜虐の喜びの渦の中にへと引き込む。
「ハアハア……痛いのに気持ちいい! 冷たい刃が熱い乳首やおっぱいを捻ったり、押し込んだり、引き抜いたりしてるのにィ! はぁああああん!」
 女性のシンボルの中で暴れる刃によって体内の熱が外へと解放され、冷たい掌によってその熱が冷まされていく。まるで炎症を起こした部分を冷やしているかのように、この上なく心地いい。更に甘美な痺れによる性感も加わり、三重の快楽となって彼女を陶酔させる。
(酔いたい……耽りたい……浸りたい……溺れたい……快楽に。そうすれば……怖い事は忘れられる!)
 また、ディアブロの恐怖の魔力の余韻により、彼女の心は弱まっていた。僅かに残っていた克己心が何とか快楽に対抗しようとしていが、激痛と激痛と快楽によって、その心は完全に消え去り、エンジェルエクリプスは影魔の本質に従って、目先の欲望に囚われ、そして……
「ああああッ! くる! くる! きちゃう! ひぃああああッ!」
 縛っている触手を支えにして、杭が突き刺されているのも構わずに身体を大きく仰け反らせ、絶頂。プルプルと身体を支える右腕や両脚は震え、全身に走る快楽の波を堪能する。
「うはっ……はあはあ……ひゃぁ……」
 彼女の身体はゆっくりと脱力し、再び台の上に横たわる。
 左腕は刃を胸から引き抜くと、正中線に沿って、鉤爪で舐めるかのように下へと動く。途中、刃で柔肉を撫で、浅い傷を負わせ、血液による赤い線を引く。
 ミニスカートの上にまで達した左腕はスカートの一部を刃で切り裂き、スリットスカートにすると、それを捲って下着を露わにし、今度は秘肉の筋に沿って下着を裁断。丸見えになった秘部の肉溝に沿って峰の部分で撫で、鉤爪の先端で肉芽を刺激する。
「ひゃっ……ふうぅ……やめぇ、そんなとこ……弄るなぁ」
 鋭い刃に敏感なところを弄くられ、緊張感がエンジェルエクリプスに襲いかかる。しかし、緊張感のせいで、先程の絶頂で昂揚している神経は、敏感なまでに反応し、性感を覚えてしまう。
 秘肉から溢れる蜜で鉤爪をたっぷりと濡らした左腕は、そのまま彼女の膣内へと侵入する。
 鋭い鉤爪は、傷つけないよう慎重に柔らかな肉壁を掻き分けながら進み、エンジェルエクリプスは金属の冷たさを感じながらも、膣を傷つけないようゆっくりと息を吸い、左手の動きに注意する。
 最奥部に到達した鉤爪はいったん停止。鉤爪を僅かに動かし、子宮口をノック。ビリビリと快楽と金属の冷たさが背筋に伝わり、一瞬身体を仰け反らせそうになるも、
(くっ……堪えなきゃ……壊してしまう)
 だが、身体を動かせば、女の子にとって一番大切な部分が傷ついてしまう為、エンジェルエクリプスは快楽に溺れながらも必死にそれに耐えた。
「ホウ、ヨク耐エタナ」
 エンジェルエクリプスの反応を面白げに見つめるディアブロエクリプス。恐怖を力の根源にしているこの影魔にとって、エンジェルエクリプスの感じる様々な恐怖──自身の肉体を弄ばれる事、女性の証である性器を傷つけられる事、自分の最大の武器であり、母殺しの刃が自身に襲われている事、そして何より恐怖の副王へと向けられる恐怖──はご馳走であり、娯楽でもあるのだろう。
「ソウヤッテ頑張ルガイイ。貴様ガ感ジル恐怖ガ強ケレバ強イホド、余ノ力ハ増大スルノダカラナ」
 ディアブロエクリプスは戯れに突き刺さる杭を通じてエンジェルエクリプスに魔力を送り込む。
(いったい、何を……)
 その答えは一瞬で分かった。
「そんな……ふぁ……熱い……身体が熱い! はああああぁん!」
 杭を通じて大量の快楽魔力が送り込まれ、まるで全身が性感帯にでもなったかのように火照り、凄まじい快感が怒涛となって蹂躙する。
「ククク、子宮ヲ傷ツケヌヨウ、セイゼイ気ヲツケルガイイ」
 だが、ディアブロの声は殆ど彼女には届いてなかった。
 だらしなく開いた口からはダラダラと涎が線を引き、暴れ狂う快楽に嬌声を上げ、全身はビクビクと痙攣し、傷口からは溢れんばかりに血液を流れ落ち、左腕によって弄られている肉壷からはまるで噴水のように淫液が噴き上げ、噴出する淫汁をまともに受けた左腕は女汁と共に地面に吹き飛ばされてしまう。
「はが……ふあぁ……はぁ……ひゅっ」
 いきなりの快楽を受け、成す術もなく意識を飛ばし、肉欲の恍惚に浸る暗黒天使。
 地面に叩きつけられた左腕は、愛液に塗れた地面の上に起き上がると、指を動かし走りだす。
 そして、一気に距離を詰めると、影魔天使の胎内に向かってジャンプ。
「あはぁぁああああッ!」
 彼女の女の部分に、その鋭い鉤爪が突き立てられた。だが、淫悦に浸るエンジェルエクリプスにとって、それは切ない空洞部分を埋めてくれるありがたい行為であった。
 すると、胎内に突き刺さっている左腕から邪悪な魔力が溢れ、鉤爪が旋回し、影魔天使の女性器を壊し始める。
「らめえええええぇッ! 膣内で……膣内で……左腕、回さないでぇ! 鉤爪で……お腹ん中がグチャグチャになっちゃうよぉ!」
 エンジェルエクリプスは悲痛な叫び……ではなく、嗜虐と喜悦が混じった嬌声を上げた。
 だが、そんな本体の言葉を無視して、左腕は鉤爪の速度を上げ、女性性器の中でスパイラル・レクイエムを放った。
 銀色に輝く旋回爪はエンジェルエクリプスの膣や子宮のみならず、その付近にある膀胱や腸など内臓の類を粉々に切り刻み、ただの肉片に変えていく。
「あぎゃががが……死ぬぅ……ひぎゅ……うヴぁあああああああッ!」
 自身の必殺技で性器や内臓を粉々にされながらも、淫虐と狂悦で頭がいっぱいの暗黒天使は自身が壊される行為にすら快楽を覚え、この上ないアヘ顔で嬌声を上げてよがり、血反吐を吐きながら悶絶し続ける。
 エンジェルエクリプスの心にはもはや片時の戦意も残されておらず、ただ全身から送られてくる苦痛と淫欲に魅了され、恍惚感の中を漂い続けた。


「おおぉ……いいねぇ〜凄くいい匂いだぁ……堪らないぃ〜!」
 六メートル以上もある巨大な象の姿をした影魔はその長い鼻で植物の蔦に捕らわれているラーベの身体をまさぐり、いい様に牝臭を堪能していた。
「体臭なんか褒められても嬉しくないわよ」
 ざらついた皮膚と身勝手な言葉に対し、ラーベエクリプスは嫌悪感を浮かばせながら反論するも、エレファントエクリプスは彼女の言葉など無視して好き勝手に女の臭いを堪能する。
 その隣では、彼女と同じように捕らわれているマリエルを、無数のデーモンエクリプスとガーゴイルエクリプスが好き勝手に陵辱している。純白のショーツは力任せに破かれ、幾度となく中出しされた結合部からはダラダラと精液が零れ滴り落ちていく。
「くっ……もう……いい加減にしなさい」
 マリエルはキッと歯を食い縛りながらも、必死に陵辱に耐えていると、
「いけませんねぇ。自分達ばかり気持ちよくなっていたのでは」
 そこに線の細いやや長身の男性がニヤニヤとした口調で現れた。
「ディアブロエクリプス様は彼女達を堕落させる事がお望みですよ? 自分達ばかりが気持ちよくなったのではいけませんよ」
 そういうと、マリエルを犯していたデーモンエクリプスやガーゴイルエクリプスに合図を送り、陵辱を止めさせる。
「うぅん? なんだお前も参加するのかぁ?」
 エレファントエクリプスがラーベの匂いを堪能しながらも、その男性に話しかけた。
「ええ。あのようなミスをしてしまいましたからね。何としても名誉を挽回しなければ」
 彼はそう答えると、捕らわれの聖母に近づき、
「大変でしたね。辛かったでしょう? 彼らじゃあ少しも気持ちよく慣れなくて。私に任せて下されれば、大丈夫。きちんとあなたを気持ちよくしてあげますからね〜」
 淫欲と下劣さに満ちた笑顔で、彼女の顔を覗き込みながら話しかけ、
「ユミエルさんと同じように!」
 巨大なムカデの姿をした影魔、センチピードエクリプスへと変貌した。
(くっ……こいつが……悠美を……!)
 昨晩、自分と同じようにユミエルも待ち伏せを受けていた事を聖母は愛娘から聞いている。その待ち伏せをしていた敵が目の前にいるというのに、何の手出しもできず、自身もまたその毒牙にかけられようとしている事態に、彼女は歯痒さを覚える。
「全く。実に見ていて痛々しいですねぇ」
 センチピードエクリプスはマリエルの蜜壷に優しく節足で触れながら呟く。
 汚辱に塗れた秘壷はデーモンエクリプスの肉根やガーゴイルの鉱物性器によって乱暴に犯されたせいか、擦り切れ、炎症を起こしていた。
「ここは少し回復するのを待ってからの方がいいですな。まあ、本番はあとの楽しみという事にしておきましょう。しかし、大分、汗をかいておられますね。芳しい汗臭がプンプンして堪りませんよ」
 彼はそういうと、舌のような柔軟さとローションのような粘液を持つ節足で、戦闘服の従事の隙間──臍下の部分から胸元まで、舐めるように媚肉を撫でる。
(く、気持ちいい)
 汗の玉を拭う冷たい柔軟肉足は、戦闘で火照った身体に心地いい。
 柔軟節足はそのままゆっくりと臍下から胸元にまで上がり、汗に濡れた艶肌と彼女の体温を味わい、胸元にまで辿り着くと、そのまま服の中に潜り込み、一倍豊かな乳房に絡みつき、その柔らかさを堪能する。
 汗でしっとり濡れた淫乳の肌は絡みつく柔軟肉足に吸いつき、足の動きに合わせてその柔らかな形を崩し、弾力でタプタプと巨乳を震わせる。
(ふわぁ……何よ、この足……イヤらしい動きしてぇ……こんなの……こぉんなの気持ちよくなんかぁ、あああぁぁ!)
 火照った巨乳は冷たい肉足の責めに反応し、疼痛に似た快楽を聖女に伝えてくる。
「ホント、ご立派なお胸ですねぇ。このおっぱいの素晴らしさをいい表す言葉は、私には思いつきませんよ」
 大きく実りながらも淫靡な形を描いた二つの乳肉は、まるで熟した果肉のように蕩けそうなほどに柔らかく、乳首は乳悦に興奮したのかコリコリと固く勃起している。流れる汗は香水のような芳香を放ち、傍によるものの鼻腔を刺激し魅了させた。
「ご参考までに一つお答え願えますか? 普段、どのサイズの下着をご使用しておられるのですか?」
 図々しく乳房のサイズを尋ねてくるセンチピードエクリプス。
(そんなのに……なんで答えなきゃいけないのよ……)
 自身の肉体のみならず、精神までも弄ぼうとしている卑劣な影魔に怒りを募らせながらも、
「……Fよ……Fカップの下着を使っているわ!」
 マリエルは唇をキュッと噛んで、自らを蝕む快楽を怒りと屈辱に変え、返答する。
 そんな聖母の内心を知る気にもならない百足影魔はマリエルの返答に対し、
「嘘つかないでください。この大きさはどう考えてもFカップでは収まらない……って、ああ、そういう事ですか!」
 疑問を抱きながらも、一人で勝手に納得した。
「つまりあれでしょう、日本のブラジャーではなく、欧米のブラジャーでFという事でしょう? 欧米製の場合、日本製のものよりもワンカップ大きいという話ですからね。更に着用感まで考えた場合、ツーカップかスリーサイズ離れたのを使用する事もあるそうですね。つまり、そういう事なのでしょう?」
 興奮した口調でそういうと、柔軟肉足の形を人の手状態にし、大きな肉の果実を正面からもぎとる様に、服の上からムギュッと鷲掴む。男の手にも余る大きく柔らかな乳肉が指の隙間から押しだされ、両胸を揉む手は両乳同士を擦り合わせ、揉みしだく。
「やぁ! そんな……掴まないで!」
 乳房を鷲掴みにされた驚きと、強まった痛みと快楽に彼女は叫び声を上げてしまう。
「どうなのですか? 答えてくださいよ」
「あっ、ぅうん……くっ、こっ答える義務は……ないわ!」
 マリエルはそういって、真偽の定をはっきりさせない。
「わざわざ小さい方を主張するという事は、どうやらおっぱいが大きい事にコンプレックスを抱いておられるようですねぇ。こんなにご立派だというのに……」
 自分勝手な解釈をし、センチピードは憐憫の情を示しながら、掴んでいる乳房から指を離し、掌全体で押し潰す。
「娘さんにも負けない肌触りと柔らかさ、そして、娘さんを遥かに上回るたっぷりとした質量。男性なら、特殊な趣味の方でない限り、誰もが魅了されるというのに。もっと、自分のお胸に誇りを持ってはいかがですか?」
 揉み回すのを止めると、そのまま強く指を食い込ませ、服の生地で硬い頂点の肉豆を擦りつける。
「もう、もう止めぇ、止めなさい! い、痛いのぉ〜 そんなに強くッ、揉まないでぇ!」
 溢れでてしまいそうな母乳と達してしまいそうな快楽を必死に堪えるマリエルはとっさに嘘をつき、少しでも揉む力を弱めようとする。
「う〜ん、痛いですか? いえ、そんな事はないはずですよね、こんなに乳首を硬く勃起させているのですから」
 しかし、そんな彼女の都合など知った事ではない百足影魔はマリエルのバレバレの嘘を不思議に思いながらも、ギュ〜と強く揉む。
「あぅ! ダメ、ダメなの! そんなに強く揉まれたら……我慢できないぃ! でちゃう! おっぱいがでちゃう! あぁ、あ、嫌、嫌、イヤああああああ!」
 我慢していた快楽と母乳が理性の堤が切れ、赤い乳頭から勢いよく母乳を噴出させ、真紅の天使服を白く染めながら、聖母は絶頂した。
「ハアハア……ああ……あぁぁ……ふぅぁ」
 乳首から母乳を垂れ流しながら、マリエルは快楽の余韻に浸る。
「おおっと、これはこれは失礼しました。そういえば、あなたはオメガ姫様を出産なされていたのですよね。ならば、おっぱいが張っていて当然。配慮が不足していましたよ」
 センチピードは快楽の余韻に浸る天使に謝罪すると、胸乳のスリット部分を破き広げて巨乳を露出させると、トロトロと母乳を垂れ流す乳首に透明なドーム上のキャップを持つ節足を吸いつかせ、
「お詫びとして、たっぷりと張っているそのお乳を搾ってあげましょう」
 豊乳からミルクを搾りだした。
「あああぁ! やめぇなのおぉ! ミルク搾っちゃあ、だめえぇえ〜ん!」
 鋭敏な性感部分である乳首を吸引され、マリエルは情けなくもよがり喘ぐ。搾乳用節足に吸いつかれ、乳輪はプクッと膨れ上がり、乳首は吸引口まで長く伸びる。蓄えているミルクは絶えず搾りだされ、透明なドーム上のキャップを白く染めていく。
「こんなに沢山のおっぱいが溜まってたんじゃあ、胸が張って仕方がないですよねぇ。いや〜私とした事がうっかりしていましたよ、本当に。ははははは」
 明るく笑うセンチピードは掴んでいる乳房を動かし、マッサージし始める。
「ひゃ! なっ! 何?」
 母乳の出がよくなり、強まった悦楽にマリエルは身体をビクッと震わせる。
「母乳の出をよくする為のマッサージですよ。こうした方がおっぱいもよくでますし、飲み残しとかも減らせるそうです。あっ、あと乳癌の有無を調べるのにも最適だそうでして」
 マッサージしながら、怪しげな説明をするセンチピード。
(あふぅ……これは……気持ちよ過ぎる! あぁ……あぁ〜ん!)
 光翼をビクビクと痙攣させ、よがり喘ぐ聖母。勢いよく母乳を噴出させるたびに、まるで射精でもしているかのような飛翔感を覚え、更なるエクスタシーを求めて心が昂揚し、絶頂してしまう。
「さ〜て、そろそろ感覚が戻ってくる頃ですね。こちらの方も気持ちよくしてあげましょう」
 陵辱を受けた秘部を優しく撫でるセンチピードエクリプス。先程までデーモンエクリプスとガーゴイルエクリプスの力責めで感覚が麻痺していた秘花だが、間を置いたおかげで感覚が戻り、天使の回復能力で炎症も治まっている。新たな肉悦の期待と恐怖にマリエルはよがりながらも、身体を小刻みに震わせた。
「ほほう。これはこれは……もはや、濡れているというよりも、溢れているという方が正しいですね。そんなにおっぱいを吸われるのが気持ちいいのですか?」
 溢れだした愛液は淫花だけでなく、太腿を濡らし、まるでお漏らしでもしたかのようにスカートの前垂れ部分に染み込んでいた。
(くぅ! こんなのはいけない事ですのに……気持ちよくなってしまう自分が、うぅ恨めしいですわ……アッ! あうっ! ああああああぁぁ──!)
 背徳の絶頂感に嫌悪を覚えながらも、快楽に溺れるマリエル。嫌だと思っても素直に快楽に反応する肉体に、心も快楽に溺れ始めていた。
「どうなんです? おっぱい吸われるのは気持ちいいですか? ほら、素直に答えてくださいよ」
 そんな彼女に優しい声で話しかける百足影魔。それに対し、そんな質問には答えられないと、聖母はよがりながらも拒絶の意を示すかのように首を激しく振る。
「そんなんじゃあ分かりませんよ。ちゃんと答えてくださいね」
 彼女の口から無理やりにでも快楽を感じている事をいわせたいのか、センチピードは乳首に吸いついている吸引節足のキャップから電流を流した。
「きゃあああ! あ、ああ〜! しっ、痺れるぅ〜!」
 いきなり流された電流にマリエルはビクビクと痙攣しながら、身体を弾かせ、巨乳を大きく揺らし悶絶する。
「さあて、答えてくれますよね。どうなんです? おっぱいを吸われるのは気持ちいいですか? どうなんです?」
「き……気持ちいい……です」
 再び、敏感な部分に電流を流されるのではと思い、マリエルは素直に答えた。
「ふふふ。素直に答えてくださりありがとうございます。まあ、少しもの足りないですが」
 吸引節足のキャップが微振動し始める。
「こういう時はどう気持ちいいのか答えるのが礼儀でしょう。いけませんよ、そんなんでは。セックスは一人でやるものじゃないのです。ちゃんとそういうのが話せるようにならないと、結婚してから困りますよ」
 乳房の中にまで振動は届き、彼女の胸を責め悩ます。
「あああ──っ! いいます! きちんと説明しますから、止めッ、振動を止めてぇ! おっぱいが……おっぱいがブルブル震えて切ないのぉ〜」
 電流のあとの振動責めには、歴戦の聖母といえど耐えられなかった。余りの乳悦に、停止を哀願する。
「人に頼み事をする時は、まず自分からやらないと。でないと、止めてあげません」
 センチピードはそういって、突き放す。
「ふぅっ……そんな勝手な……あぁ! ひゅっ……だ、めぇ……この振動はらめぇ……このままじゃ、わたひ、わたし何もいえないのぉ! お願いします! ちょっとでいいから、振動を緩めてぇ〜!」
 余りの仕打ちに泣きを入れる聖母。
「しょうがないですね。では、少しだけ緩めてあげましょう」
 それを見て、影魔にあるまじき哀れみを感じたのか、乳房を蝕む振動を緩めた。
「ハアハア……ふぅ……ありがとうございます……」
 マリエルは荒く息をしながら礼をいう。
「いえいえ。お気になさらずに。振動を緩めた分のペナルティは加えますので」
 百足影魔は爽やかな口調でそういうと、聖母の秘所にある肉豆に、乳首を弄るのと同じ形の吸引節足を伸ばし、装着した。
「ま、まさか……」
 胸と同じように秘花にも同様の責めをされる事に彼女は感づき、背筋を震わせる。
 吸引節足が少しずつ淫豆を吸い始める。しかもただ吸いつくだけではない。胸の吸引節足と同じように微振動しながらである。
「こんな、こんなのぉ〜! 酷いいッ! いやぁあああ! らめぇえッ! お豆が痺れるぅ! あっ、あぁ! ああぁ! 漏れるぅ! オシッコがもれちゃうわぁ! いやぁ、許してぇ!」
 振動で膀胱が刺激されたのか、それとも我慢していたタガが外れたのか、猛烈な尿意をマリエルは感じる。それを伝え、何としても振動を止めてもらおうとするが、
「おやおや、いけませんねぇ。レディがお漏らしなんて。それもこんなに大勢の前で。きちんと我慢できないと恥かしいですよ」
 それを聞いて、センチピードは喜々とした口調で囃し立てる。彼女を捕らえる植物も子供に用を足させるかのように、足を大きく広げた格好で持ち上げた。
「や、こんな格好っ」
 彼女は秘所を隠そうと四枚の光翼を折りたたもうとするも、別の蔦が彼女の翼を捕らえ、無理やりに広げさせる。
 彼女の醜態を見ながらオナニーしていた影魔達は、一斉に彼女の肉花に視線を送り込む。
(ふぅあ……見ないで……そんなに見ないで!)
 無数の影魔に視姦されているのを股間に感じ、彼女の心は否が応でも反応してしまう。このまま漏らせば、大勢の影魔達にそれを目撃される。それを思うと、何としても我慢しなければ。だが、それとは別に、このまま漏らしたいという欲望も膨らんでくる。
 このまま漏らしたい。自分の失禁を大勢に見てもらいたい。
 そんないけない欲望を潔癖な聖女は覚えてしまう自分の欲望に嫌悪感を覚えながらも、必死に理性を働かせ、自制しようとする。だが、このまま漏らせれば、どれだけ気持ちいいだろうという欲望は心の中で燻る。
「ふむふむ。きちんと我慢しておられるようですね。偉いですねえ。そんなあなたにご褒美をあげましょう」
 必死に尿意を堪えるマリエルの眼前に男根状の節足を見せつけた。
「だめえぇ! そんな、今は、今は入れちゃ、だめなのよおぉ! 今、挿入されると我慢できなくなるぅ!」
 それを見た彼女は拒絶の言葉を吐くも、
「まあまあ、そんなに遠慮なさらずに。我慢なんかしなくていいんですよ。どうぞっと!」
 百足影魔はそんなの無視して、男根節足を容赦なく彼女の秘唇に突き立てた。
「あっ! だめですわぁ……ひぃ ああああぁぁぁあっ!」
 熱く硬い男根節足は媚肉を掻き分け、膣内へと侵入してくる。膣液で濡れた膣壁が、肉襞の皺の全てを用いて男根節足に絡みつき、締めつける。無遠慮に侵入してきた男根節足は彼女の腹部全体を圧迫。挿入の官能感にマリエルの目の前は真っ白になり、全身という全身の力が抜け、魂が肉体から離れていく。
(ああぁ……わたし……わたくし……もう……)
 魂を掻き消すほどの快楽と激しい絶頂のあとにくる倦怠感で、彼女の意識と理性が遠ざかり、自身を捕らえている蔦や節足に脱力した身体を寄りかからせると、
 プシャアアアア! パシャパチャピチャ。
 股間から生暖かい琥珀色の水を垂れ流し、天使の聖衣のスカートを汚していく。
「おやおや、一人前のレディがお漏らしするなんて恥かしいですねぇ〜」
 センチピードエクリプスは呆然としているマリエルに話しかける。
 それを聞いて、意識を呆けさせている聖女は、
(わたくし……漏らしてしまうなんて……あぁ、なんて破廉恥な事を……)
 自分のしでかした粗相に対して僅かに我をとり戻すも、余りの失態に恥を通り越し、失墜感すら覚えてしまう。
「どうなされました、ぼーとして。そんなにお漏らししてしまったのが堪えましたか?」
「…………」
 センチピードの問いかけに無言で応じる聖母。心は全身から送られてくる官能に浸り切り、更に失禁のショックで、何も考えられない。
「おやおや。お話する事もできないほどにお疲れなのですか? それなら、この辺で終わらせてあげましょうか?」
 この辺で切り上げてもいいといわれ、彼女は僅かに反応する。
(終り……これで終り……)
 このまま終りを望めば終わらせてくれるかもしれない。理性が肉欲からの解放の兆しを見いだすも……
(でも……でも、身体が熱い……切なさが止まらない)
 身体は更なる淫悦を求めていた。
(いけない事ですのに……身体が疼く……足りない……まだ足りないですわ……もっと……もっと欲しい。おチンチンがもっと欲しい!)
 彼女はもどかしそうに口をパクパクさせる。このまま淫欲に堕ちる事ができれば、どれだけ楽か、幸せか。
 だが、最後に残った天使の理性が壁となってそれに立ちふさがり、どうしてもいいだす事ができない。また影魔王オメガエクリプスの陵辱のせいで、ある種の耐性ができてしまったのか、もの足りなさすら感じている。
 もっと欲しい、もっと感じたい、もっと気持ちよくなりたいという淫らな欲望が彼女の心に募っていく。
「やれやれ。全く素直になれないお人ですね。仕方がありません」
 センチピードは中々落ちない聖母に堕落する止めの一撃を送るべく、綺麗なうなじに毒牙を突きつけた。
「な、なにを?」
「媚薬です♪ どうです? これで素直になれるでしょう?」
 その瞬間、マリエルは身体が芯から熱くなるのを感じる。
「身体が疼きますか? 疼くでしょうねぇ。なんせ媚薬打ち込まれたのですから。あなたは何も悪くありませんよ。悪いのはそんなものを用いた私なのですから」
「わたくしは……悪くない……?」
 この身体の疼きは全て媚薬のせい……そういう風にできるのだと考え、彼女の理性は大きく揺らぐ。
(わたくし、何をいおうとしてるの。だめよ、これだけはいっちゃだめ……)
 理性の壁が最後の警告を放つも、もはや溢れだした肉欲を抑える事はできなかった。マリエルははっきりといった。
「お願ぃだから続けてぇ! もう我慢できないのお! 身体が、疼いて、わた、わたくし、切ないのおッ!」
(あぁ……なんて……なんて、淫らな事を……)
 僅かな後悔を感じながらも、彼女は自身の欲望を解放した事に爽快感を覚え、これから行なわれる陵辱の歓喜に身を震わせる。
「やっと素直になってくれましたね〜」
 身体を貫かれるのではないかと思わんばかりに激しい抽迭。人一倍大きな胸は抽迭されるたびに大きく弾み、吸引節足はそんな乳塊にお仕置きとばかりに吸いついて、ビリビリと容赦なく電気を流してくる。
「ひゃあああぁ! あぅ、ああああぁ〜! 気持ちいいいぃぃ!」
 甘美なまでの快楽が媚薬に犯された彼女の全身の中を駆け巡り、淫らな肉華は、男根節足が引き抜かれるたびにゴボゴボと白い牝汁が零れ、地面を汚していく。
「一本じゃもの足りないでしょう。もっと沢山、挿入してあげますよ」
 空いている節足が全て男根節足になり、彼女の膣内を求め、伸びてくる。
「何本まで耐えれますかな」
 肉足の太さはだいたい直径五センチぐらい。一度に何本ぐらい入るか、彼は好奇心を隠さず、興味深げにそう呟くと、一気にそれらをマリエルに挿入した。
「ああ! そんないっぱい挿入しちゃダメぇ!」
 口ではそういいながらも、聖母の秘所は貪欲なまでに男根節足を飲み込み、腹部を変形させながら、胎内に収めていく。自分の胎内いっぱいに男根節足を挿入され、聖母はそれがもたらす圧迫感と快楽に、甲高い嬌声を上げる。
「これで二十本目、と。こんなものですかね」
 その様子を好ましげに感じたのか、センチピードは牙を突きつけたうなじをベロリと汗を舐めとる。
 マリエルの腹部は二十本もの男根節足を同時挿入され、ぼこぼこに膨れ上がっていた。拡張され大きく広げた秘口からは、半透明な粘液がそこに突き刺さる二十本の肉根を濡らしながら、下に垂れ落ちていく。
「素敵な格好ですよ。実に気持ちよさそうですね。いい事ですよ」」
 センチピードは彼女の豊満な身体に節足を這わせ絡ませると、秘口を犯す男根節足達に魔力を送る。
「ああっ! なんですの……いったい、何を」
 魔力の波を感じたマリエルは思わずそう尋ねてしまう。
「貴女の膣内は火傷しそうなほどに熱くて、柔らかいのに締めつけて、それでいて凄い肉襞が動いて、実に情熱的ですからね。私の方もそれに合わせなければ悪いですよ」
 センチピードがそう答えた瞬間、彼女の胎内を穢す男根節足達が熱くなった。
「急に……急に熱く……あああああッ!」
 彼女の体温までも意のままに陵辱しようとするかの如く、彼女を貫いている肉棒をまるで焼けた鉄棒のような硬さを熱さに変化させ、身も心も蝕んでいく。
 灼熱を帯びた二十本の男根はまるで触手のようにそれぞれが別々に動き、聖母の膣や子宮を責める。男根達が動くたびに彼女の腹部は激しく変動し、吸引キャップのついた巨乳は大きく跳ねて周囲の影魔達の目を愉しませる。
「さあて、たっぷりとホットミルクを飲ませてあげますからね。皆さんもそのようですし」
 二十本の灼熱男根は溜め込まれた欲望を吐きだそうと膨れ、熱い先走り湯が彼女の子宮を蕩かす。周囲で見ていた影魔達も肉砲の砲口を彼女に向け、激しくしごく。
(あぁ! ふぁ……こんなぁ〜……こんなのって。もうわたひぃ)
 身体を捕らえる植物の蔦。激しく吸引し、振動や電気を送り込んでくる吸引節足。胎内を攻める灼熱の男根節足。数多くの影魔達による視姦。それら全てが一つの快楽になって彼女の中で弾ける。
「さあて、だしますよ! しっかりと味わってくださいなッ!」
「らめぇ! だしちゃっ、やぁ。わたひぃ、わたひイッちゃうううううう!」
 二十本の灼熱男根から大量のホットミルクが彼女の胎内に注がれた。熱いミルクは子宮も膣もふやかし、性悦に渇く彼女の心を満たしていく。
 ドビュッ! ドプシャアアアアア!
 また周囲で見物していたデーモンエクリプスやガーゴイルエクリプスも彼女に向かって放出した。
「あああぁぁ〜……ふぅあ……はああああぁ〜ん」
 彼女は甘美な快感の中、放たれた精液を身体中で受け止める。
 頭に被っているウィンプルのようなヴェールも、胸部分だけ破れた真紅の戦闘ドレスも、四枚の赤みを帯びた光翼も、下級影魔達の精液で白く染まり、流れる精液は金髪を汚し、ドレスのスリットから服の中へと侵食する。
 外も胎内も異なる様々なミルクを注がれ、彼女は自分がもう戻れない事を悟りながら、甘美な性感の海に心を沈め込み、暗黒の穴が広がる爛れた悦びに向かって堕ち続けた。


「あ〜あ。真理さんも堕ちちゃったか」
 ラーベエクリプスは残念そうな口調で小さく呟いた。
 彼女もまたマリエルと同じように蔦に捕らわれ、エレファントエクリプスが長い鼻を使って好き勝手に体臭を嗅がれながらも、まだ本格的な陵辱を受けていないせいか、いつもと同じ態度である。
「おや〜随分と余裕あるねぇ。味方である天使母娘が堕ちたというのに」
 そんな態度を不思議に思ったのかエレファントエクリプスが話しかけてきた。
「うん、そりゃあ、そうでしょう。だって、私にはまだ希望があるもの」
 彼女は自信満々の態度と口調で答える。
「私にはまだ京郎が残っている。彼がいる以上、助かる希望は残っているわ。この場で陵辱されても最後に笑うのは私達よ。せいぜい、今の内に愉しんでなさい」
 自身が信じるものの名前をだし、ラーベエクリプスは挑発までしてみせる。
「口が減らない人だなぁ。なら、その言葉通り、たっぷりと愉しませてもらうぜぇ〜」
「だけど……ただじゃやらせてあげないわよ!」
 エレファントエクリプスは彼女に巻きつけてある鼻で本格的に陵辱しようとしたその時、彼女は翼を羽ばたかせて、自身を捕らえる蔦や鼻から抜けでると、残っている魔力を総動員して、FN‐57を造りだし、全弾発砲。
 44マグナムやトカレフ弾にも対応したクラス3Aの防弾ベストをも貫通する二十発の小口径高速弾SS190は正面からエレファントエクリプスの額と腹部に命中する。が、
「ひへへへへ。残念だなあ〜俺の皮膚はちょっとした装甲板並みに頑丈で、その上筋肉はゴムのように柔軟で、衝撃を吸収しちまうんだよぉ。そんな豆鉄砲じゃあ掠り傷にしかなんねえなあ」
 銃弾は僅かに表面にざらついた皮膚表面を傷つけるだけで終わった。象影魔は彼女の行動を嘲笑いながら、自分の肉体を自慢する。
(やっぱり通じないわね)
 彼女は少しだけ臍を噛む。情報を収集する能力で、事前にどういう能力を持つのか知っていたが、実際に目の当たりにすると、その能力に驚いてしまう。
「困ったわね。もう私には打つ手がないわ」
「残念だったねぇ。最後の手段が通じなくてぇ〜」
 象影魔はそういうと長鼻を伸ばし、銃を握る彼女の細腕に吸いつきながら、先端にある指のような突起で強く掴む。
 ギリギリと掴まれ、ラーベエクリプスの腕から力が抜ける。持っていたFN−57が手から零れ落ちた。
 拳銃は魔力の残滓を霧散させながら地面にぶつかり、ガラス細工のように粉々に砕け散る。
「さぁてと。じゃあ愉しませてもらいますねぇ。ひへへへへ」
 そういうと、先程と同じように長鼻を伸ばして、彼女を捕らえると、鼻全体を使ってラーベを締めつける。
「くぅ……ちょっと痛いわよ。女性はもっとデリケートに扱うものよ」
「いちいちうるさいなぁ〜俺がどういう風にしようと俺の勝手だろぉ〜が」
 巨象の影魔はそういうと、ラーベエクリプスを抱え上げ、先程まで彼女を捕らえていた拘束植物に向かって投げつけた。
 叩きつけられた彼女は苦痛に顔を歪めながらも、不敵な笑みを止めない。
 そんな彼女に少しだけ不愉快に思ったのか、エレファントエクリプスは、
「いつまでそんな表情ができるかなあ〜」
 彼女の腰に鼻を巻きつけるとスカートの中に突っ込んだ。エレファントエクリプスは吸引しながら、鼻の先端にある指のような突起物で彼女の敏感な肉豆を弄くり、責め悩ます。
「ど〜だい、俺の鼻は? なかなかに器用だろ?」
 彼女の肉花に吸いつきながら、話しかける。
「別に。この程度、どうって事ないわね」
 ラーベは少しも怯まない。
「あれ〜、そんな事をいってる割りには濡れてきてるぞぉ〜」
 エレファントエクリプスは彼女のスカートを象牙で捲し上げる。
 長鼻の責めで、繊細な刺繍が施されたサテン地の黒いショーツには確かに愛液による染みができていたが、
「そりゃあ、濡れるわよ。元々、膣分泌液は膣を保護する為にでるもの。性器が刺激を受ければ濡れて当たり前よ。で、それがどうかしたの?」
 ラーベエクリプスは全く動じず、その態度を崩さない。
「そんなの嘘よ〜とか私感じてなんかぁいない〜とかいって欲しかった? 残念ねぇ。その手の言葉責めは私には通用しないわよ。もっと頭使って頂戴」
「う、うるさいぃ! 俺を、俺をバカにするんなあ!」
 エレファントエクリプスはヒステリックに叫ぶと、黒いショーツを剥ぎとり、彼女の膣内に長鼻を挿入した。
「くう、う!」
 彼女の膣はすんなりとそれを受け入れ、柔らかな肉襞は侵入してきた異物を締めつけ、絡みついていく。
「俺をバカにした事を後悔しろおぉ!」
 エレファントエクリプスの鼻は彼女の子宮を吸引し、突起物は起伏に富んだ膣内壁の皺襞を弄り、ざらついた皮膚全体を使って激しく柔肉を掻き混ぜ、彼女を犯す。
「くぅ……残念だけど……この程度じゃ私は根を上げないわよ」
 彼女は顔を歪めながらも、減らず口を叩く。
「そうか、なら……」
 吸引が停止され、ラーベは僅かに戸惑うも、すぐに停止した答えが分かった。
 長鼻から彼女の胎内に空気を注入してきたからだ。
(私はダッチワイフじゃないわよ)
 そんな彼女の心情とは裏腹に、肉門を隙間なく埋め尽くしている長鼻のせいで空気は漏れないのか、彼女のお腹はどんどん膨らんでいく。彼女は苦痛に喘ぐも、空気は無情に注入され、腹部は妊婦のようにぽっこりと膨らみ、漆黒のロングドレスを持ち上げる。
「ひへへへへ。膨らんだ、膨らんだあッ」
 スレンダーな身体には似合わぬ膨らんだ腹部を見て、エレファントエクリプスは愉快そうに大声で笑い、膨らんだ腹部を象牙で突っつき撫でる。
 風船のように膨らんだ彼女の腹部に象牙は食い込み、溜まっている空気が内臓を圧迫する。ラーベは苦痛に声を漏らしかけるも、必死に噛み殺す。
 その表情と行動を見て、余裕がでてきたのか、エレファントエクリプスは今度は注入した空気を吸引し始めた。
「ひへへへ。締まる締まるぜぇ〜ギュウギュウに俺の鼻を締めつけてきやがるぜぇ〜」
 彼女の膨らんだ腹部はそれに合わせて萎んでいく。圧迫感から解放されるも、今度は収縮した膣壁が抽迭する長鼻に張りつき、陵辱者を愉しませてしまう。
「さあ〜てと、こいつのツボはどこかな〜」
 長鼻全体で張りつく膣壁を抉りながらも、先端の突起物は粘膜孔の中を穿り、彼女の敏感な性感部分を探し当てようと粘膜肉を掻き混ぜ、官能的な感触と牝臭を深く執拗にたっぷりと味わう。
「うん、よし、これだなあ。このコリコリとした奴だな〜ここが気持ちいいんだろぉ〜」
 そして、それはついに見つけだし、強弱をつけながら、丁寧に、かつ執拗にGスポットを刺激する。
「うぅ〜ん……確かにそこは弱いわねぇ」
 女の弱点である性感帯を刺激され、流石のラーベエクリプスも肉悦を覚えてしまったのか、顔を紅潮させ、息を荒げる。
「ひへへへ。そうだ、そうやって感じていろ〜」
 エレファントエクリプスは彼女の胸に顔を近づけると、長鼻を横にずらして、彼女の服の上からおっぱいにしゃぶりついた。
「身体の割りには小っちゃいおっぱいだなぁ〜しゃぶりがいがないぜぇ」
 そういいながらも、漆黒のロングドレスの上から乳房を甘噛みし、丹念に舌を動かし、乳首や乳房全体を責める。
 それを聞いて、
「くぅ、悪かったわね。どうせ私はBカップよ」
 快楽に声を濁らせながらも、彼女は憎まれ口を叩く。
「ま〜だ、そんな口が叩けるのか〜、ならこれを受けてもそんな口が利けるかな〜」
 その憎まれ口にまだまだ彼女は余裕なのだと判断したエレファントエクリプスは、長鼻のピストン運動を早くする。彼女を責めるエレファントエクリプスの長鼻全体がまるで射精寸前の男根のように硬くビクビクと震えだす。影魔はその欲望に応じて姿・能力を変える。エレファントエクリプスにとって長鼻は鈍重な肉体を補う武器であり、陵辱器官でもあり、生殖器官でもあった。
 射精寸前の快楽を味わいつくそうと、長鼻は激しく彼女の膣内で暴れ狂う。そして、
「くぅあ、でるでる、たっぷりっとぶっかけてやるぞぉ〜!」
 エレファントエクリプスは膣内から長鼻を引き抜き、僅かに間合いをとると、彼女に向かって大量の精液を噴水のように放出した。
 射精された精液は、黒い絹のような髪や知的で整った端整な顔を汚し、漆黒のドレスやマフラーを白く染め、きめ細かい白い肌を濡らしていく。鼻腔まで犯そうとするかのように濃厚な牡の臭いが彼女を包み込む。
「ひへへへへ……どうだ? 精液の噴水は? 気持ちいいだろ〜」
 自分の精液で相手をドロドロにしてやり、僅かにサディスティックな欲望が満たされたのか、喜々とした口調で話しかけてくる。
「こんなの気持ちよくなんかないわよ。しかし、情けないわねえ〜、女一人満足にさせる事ができないなんて」
 だが、全身を精液でドロドロにされても、彼女は怯まなかった。不意にスッと美脚を伸ばしたかと思うと、エレファントエクリプスの男性器をパンプスの踵で撫でる。
「な、何のつもりだあ〜」
 よもやこのような事をされると思っていなかったのか、エレファントエクリプスは素っ頓狂な声を上げる。
「うん? 何って。先程のお礼よ。特別に抜いてあげるわ」
 パンプスは男性器全体を擦るように動いていたかと思うと、亀頭の裏側を軽くノック。それに男根がピクンと反応すると、今度は踵のヒールを使ってグリグリと抉るように擦りつける。
 ラーベエクリプスエナメル生地のパンプス全体を使ってエレファントエクリプスの巨大な男根を的確に、それでいて確実に快楽が募るように、刺激していく。
「くくく、これは何という……」
 余りにも上手な足コキに、エレファントエクリプスはつい射精してしまいそうになる。それでも自身の矜持を保つ為に、必死に射精感を堪え、快楽に耐えようとする。
「あら、片足じゃもの足りないみたいね。うふふ、しょうがないわね〜」
 小バカにしながらも、片足ではイキそうにないと判断したのか、ラーベエクリプスは地面にお尻をつけ、靴を脱ぐと、器用に足の裏全体で包み込むように男性器を挟み、シコシコと擦りだす。
「ほ〜ら、イキそうなんでしょう? さっさとイキなさい」
 足の裏全体で擦りながらも、その指もまた繊細な動きをする。亀頭の裏は亀頭のエラ側部分など、男性の弱い部分を探り当てては絶妙な刺激を送り込む。尿道から流れてきた先走り液を指ですくいとると、男根全体に塗りたくり、滑りをよくする。
 そして、滑りがよくなった男根を、彼女はある時は左右別々に、またある時は全く同時に上下させ、射精したくて堪らない男性性器を弄ぶかのように変化をつけながら器用に動く。
「くぅう……どうして、こんなに上手いの、ですかあ〜」
 エレファントエクリプスは呻くように呟くと、腰を引いて少しでも足コキの快楽から逃げようとする。しかし、彼女の白い足はそれを許さず、尿道までやってきている精液を押し上げるようにしごいて、射精を促せる。
「ふおおおおぉ! もう! もうダメだああああああぁ〜ッ!」
 エレファントエクリプスは情けない声を上げたかと思うと、そのまま一気に射精した。
 放たれた精液は漆黒のドレスのスカート部分とそこから伸びるスラリと長い美脚を汚し、床に牡水溜まりを作る。
「どう? 気持ちよかったかしら?」
 ラーベエクリプスは、みっともなく射精しているエレファントエクリプスに笑顔で話しかける。
 その笑みの中に、嘲笑と侮蔑が含まれていたのはいうまでもない。
 


「へえ〜、結構、余裕あるじゃん」
 別の影魔が近づいてくる気配を感じ、ラーベエクリプスはそちらに視線を向ける。
 視線の先には、袖のない薄い衣をまとった中学生ぐらいの少女の影魔がいた。ただし、ある一点だけは女性ではない。その一点は男性の象徴たる逸物が大きく自身の存在を主張し、その背中からは無数の触手が生え、グニュグニュとうねっている。
「次はあなたの番かしら? フタナリさん」
 ラーベエクリプスは挑発するかのような口調と笑みを相手に向ける。
「う〜ん、それはそれで面白いと思うけど、遠慮しとくわ。そ・れ・よ・り・も。あなたもこっち側にきなよ。同じ影魔なんだし〜仲間になろうよ」
 丁重に断ると、舌なめずりしながら、仲間に誘ってくる。
「だから、それはできないわよ。私はすでに仕えている身なんだから。どうしても、私が欲しいのなら、私の主にいって頂戴」
 ディアブロエクリプスにいったのと同じ理由で断り、
「ふ〜ん。主って? 誰?」
 少女は子供っぽい無邪気な口調で彼女の主を問い詰める。
「ウルフヘジンエクリプス……大上京郎その人よ」
 彼女は胸を張ってその名を告げる。
「まあ、そんなの別に無視していいじゃん。もっと遊ぼうよ。一緒に天使達をやっちゃおよ〜」
「いや、だから……私の話、ちゃんと聞いてる?」
 馬耳東風な彼女の態度にラーベエクリプスは呆れてしまう。
「ほ〜ら、これ。これがとっても気持ちいいんだよね〜」
 両手で己が肉棒を掴むとシコシコと擦り始める両性影魔。背中の触手が彼女の小さな乳房に吸いつき、女陰や肛門の中に潜り込み、性的刺激を与える。
「あははははは。これこれ。これが最高なんだよね〜♪ ほら、あなたも一緒に気持ちよくなろうよ〜」
「悪いけど、今はあなたと遊んでなんかいられないの。また今度にしてくれるかしら」
 影魔の誘いを丁重に断るラーベエクリプス。そんな連れない彼女の態度に、
「あ〜ん、連れないなあ〜……そんな人には〜」
 どことなく病んだ笑みを浮かべたかと思うと、無数のイボと細い繊毛を生やした触手の一本を彼女の膣内に挿入すると、どういうわけか、触手を切り離す。
「何のつもり……これは……」
 一瞬、どういう事なのか分からず少しだけ頭を捻る。その答えはすぐに分かった。
 膣内の触手の繊毛が肉襞の溝に吸いつき触手を固定して、一本の肉茎へと姿を変えたからだ。
「あはははは。どう〜? 面白いでしょ〜? 私、アンドロジニーエクリプスの触手は、ね。ちょっとしたディルドになるんだよ。ちゃあんと射精する機能もついてるから、安心してえ〜」
 どこか壊れた笑みを浮かべながら、説明するアンドロジニーエクリプス。
「そんな事より、これってどうしやったら外れるのよ。こんなものをつけられると困るんだけど」
「触手の魔力分だけ射精すれば、ちゃあんと外れるよ。だ・か・ら、どんどんだして〜」
 その言葉を聞いて、ラーベエクリプスは僅かに美顔を引きつらせるも、軽く息をつきながら、やれやれと肩をすくめた。
「ほほう。中々に面白そうな趣向ですね」
 マリエルを弄んでいるセンチピードエクリプスが二人の会話に介入してくる。
「そういう趣向なら、私も協力せねば。ほら、マリエルさん。お仲間ですよ〜」
 センチピードは彼女の陵辱を止め、節足を引き抜く。
「ああぁ……ふぅあ……」
 視点の定まらぬ瞳をしたマリエルは二十本の節足や身体を捕らえている蔦から解放されるも、思考力が戻らないのか、力なくその場に横たわる。
「こちらはすっかりとできあがっていますからね〜、存分に愉しんでください♪」
 センチピードエクリプスはラーベエクリプスに向かって下劣な笑みを浮かべる。これから行なわれるであろう二人の美女のレズ行為を期待しているのがはっきりと分かる。
 ラーベエクリプスはやれやれ仕方がないなというように肩をすくめると、倒れているマリエルに近づき、
「……マリエルさん、ご免なさいね。私もこんな事、できればしたくないんだけど。でも、こんなものがついてたんじゃ、ちょっと困るから」
 謝りながらも、彼女の喉下にキスし、丹念に喉周りを愛撫する。
「ふぅあ、そんなあなたまで……!」
 思いもよらぬ人物による愛撫に、マリエルは我に戻る。
「だ、駄目ですわ。私達がこんな事しちゃ……なんとかして、この場をどうにかしなければ……それにあなたはウルフヘジンエクリプスの味方なのでしょう。わたくしとこんな事をしては彼に嫌われるのではなくて?」
 我に戻ったマリエルは彼女を説得しようと言葉を並べる。だが、それを無視するかのようにラーベエクリプスは首筋に沿って舌を這わせ、耳元まで舐め上げると、周囲の影魔達に聞こえないよう小声で、
「感じている振りでもいいからして頂戴。とりあえず、力を回復させなきゃ。それに京郎の事は気にしないで。ちゃんと説明すれば分かってくれるはずだから」
 時間を稼ぐ必要があるのを説明すると、彼女の形のいい耳を甘噛みする。
「あンッ! そんな……」
 耳を甘噛みされ、すっかりできあがっていたマリエルは背筋を震わせ悶える。女同士であり、共に教会関係者であるという背徳的な状況が彼女の心に羞恥心を呼び覚まし、官能を高めさせる。
「じゃあ、そういうわけで〜♪」
 ラーベエクリプスはこの状況を愉しむかのように笑みを浮かべながら耳噛みを止めると、今度は耳の中に舌を這わせる。生暖かい柔肉の塊は心地よい強さで彼女の耳内部を舐め回し、それが終わると耳の外側のつけ根に移り、そのままゆっくりと首に回る。
 そして、首に回ると、精液と汗で汚れたマリエルの身体を綺麗にするかのように、丹念に舌を這わせる。
「うふふ。本当、沢山だされちゃったわねぇ。やっぱこの大きい胸のせいかしら? 胸が大きいのも大変ねえ〜♪」
 彼女は破れたスリットから露出している精液と汗に塗れた聖母の豊乳を麓から両手ですくいとり、赤い吸引痕がついた硬くしこっている頂上の突起を繊細な指先がこねくり回す。細指は聖母の大きな乳房の中に埋まり、その動きに応じて柔肉は姿を変え、掌の中で弾みまくる。
「うぅあ! やあああぁ〜」
 腫れている部分を癒すかのように優しく繊細に動く細指に、マリエルは小娘のような声を上げ、悶絶する。コリコリとした乳頭が指紋で擦られるたびに、強い快感が湧き上がり、熱い熱と痺れが胸全体を蕩かしていく。
「服も体液でドロドロ〜♪ ま、私も同じなんだけど」
 乳房から口を離すと、ラーベは精液と汗で身体にまとわりつくドレスが鬱陶しく感じたのか、半分だけ脱いで、上半身の肌を晒す。慎ましいBカップの白い乳房には下着と同じように黒いサテン生地のブラジャーがつけられていた。
 ラーベエクリプスは僅かに躊躇うも、それを外し、自分の半裸を露わにした。
 濡れた大理石のような白くきめ細かい肌。身体の割には小振りだが、張りのある形のいい乳房。バランスのとれたピンク色の乳輪と乳首。綺麗に線を描く背中。僅かに肋骨と筋肉が浮かんだ細く引き締まった腰周り。優艶なバランスがとれた芸術的な美しさを持つスレンダーな半身を、惜しみなく露わにしたラーベエクリプスは、Fカップを優に越えるマリエルの豊満な胸と自分の胸とをムニュムニュ押しつけ、ぶっかけられた互いの精液をローション代わりにして、弧を描くように半身を動かす。
「お互いぬるぬる〜♪」
 ラーベエクリプスは鼻歌を小さく鳴らしながら、半身を動かす。ローション代わりの精液が二人の動きによって胸の中で白く泡立ち、精子が糸を引く。
「おっと。こっちも忘れちゃいけないわね♪」
 ラーベエクリプスは大きくなっている彼女の肉芽に、股間の触手ディルドを押しつける。すると、触手ディルドから細い触足がでてきて、二人の肉芽を撫でたり、絡みついたりと、ラーベエクリプスの腰の動きに合わせた複雑な動きをする。
「へえ〜、これは中々に便利だわ。そう思わない? マリエルさん」
「ひぃあぁ〜、こんなの駄目ですわ。ああああぁ〜ん」
 マリエルは快楽に髪を振り乱しながら、よがり狂う。敏感な部分を弄ぶ熱肉は高まりきっている聖母の肉体にとって堪らないご褒美であった。
「あ〜らら。そんなよがっちゃって♪ まあ、無理もないわねぇ」
 そんな彼女を満足そうに見つめると、ラーベは触手ディルドに目を向ける。ディルドはマリエルを責めながらも、同時に彼女の膣内でも暴れていた。細長い繊毛が大量の伸びて肉襞に絡みつき、激しい振動と抽迭で彼女の膣内を責め、肉の悦びをラーベの身体に送り込む。
「私も結構出来上がってきちゃったみたい……ほら、私の乳首ももうこんなに……」
 ラーベエクリプスは、マリエルの乳首に、硬く勃起した自身の乳首を正面から重ね合わせる。二つの乳房はお互いの弾力で潰れあい、淫らに踊る。勃起した硬い乳首同士がコリコリと擦れあうたびに、電撃でも喰らったかのような痺れと心臓を鷲掴みにされているかのような切なさが二人の胸に押し寄せてくる。
「はふっ、乳首、押しつけないでぇ。さっき影魔に弄られてから、はうぅ、胸がムズムズして切ないのぉ〜」
 聖母はそう抗議するも、柔らかい乳房同士が押しつぶされ、硬い乳首を擦れあうたびに淫らな声を上げてしまう。
「あはっ♪ マリエルさん、切なそうな声だしちゃってぇ〜♪ マリエルさんのフカフカのおっぱい、凄く気持ちいいわ〜」
 ラーベエクリプスはそういうと、ますます押しつけ運動を激しくし、二人の美女は互いに翼を震わせ、淫らな声で喘ぎあった。
「はあ〜もう……もう我慢できないわ……挿入させてもらうわよ」
 ラーベはそういうと剛肉の先端を彼女の秘孔に押しつける。
「……ヤぁ……入れないでください……わたくし……今……入れられたら……あぁ!」
 ラーベエクリプスは身体を離しマリエルの肉付きのいい両太ももを掴んで、広げさせると、硬直している剛肉を一息に突き立てた。
 イキまくって火照っている肉門は押し寄せる熱い剛肉の侵入に呆気なく陥落し、柔らかな凹凸の襞壁を侵入者を包み込んで歓迎する。
「ああぁぁーッ! イっちゃうから入れないでっていおうとしたのに──! うぅうぅう〜ん!」
 だが、聖母の言葉を無視して剛肉は、爛れた肉壁を掻き分け、蠢く襞肉を乗り越え、更なる奥へと押し進む。ピクピクと痙攣しながらも、従順な蜜壷は野太い肉塊を飲み込んでいく。
「あ、あ、あ! 太くて……硬くて……逞しいのに、その上……」
 触手ディルドは無数の細い繊毛を伸ばして、クリトリスに絡みついたり、大陰口を愛撫したりする。
「こ、んな事されては……イィッ!」
 会陰を刺激された瞬間、堪らない快楽に意識が一瞬だけ明滅する。
「これで……全部!」
 肉の悦びに浸った顔でラーベエクリプスはその全てを挿入する。男根の亀頭が聖母の肉壷の底を強く叩いた。
「アアアアァァァァ──ッ! らめっ! もう我慢できなひっ! イクイクイクイっちゃううぅぅ〜!」
 その瞬間、背中の羽根をばたつかせ、背中を弓形に仰け反らせながら、呂律の回らない口調でマリエルは叫んだ。何度、体験しても飽きる事のない愛おしい感覚。絶頂のオーガズムに、背中を痙攣させながら、絶頂蜜をダラダラと溢れさせ、挿入しているラーベエクリプスの内太腿を濡らしていく。
「あら〜? マリエルさんイっちゃたんだ〜♪ 膣内がピクピク動いて……凄く締めつけてくるわ〜♪ はあぁ〜、マリエルさんの膣中、温かくて、ドロドロで、気持ちいい〜」
 彼女もうっとりとした口調で呟き、マリエルの蜜壷を堪能する。肉壷は収縮を繰り返して全周囲から触手ディルドを愛撫し、襞壁がうねりを上げて絡みついてくる。挿入し心地のいい肉壷だ。
「ハアハア……らメぇ……こんなのおぉぉぉ!」
 絶頂の余韻に浸りながらも、マリエルは必死に言葉を紡ぐ。しかし、口ではそういいながらも、切なく疼く膣内を埋める剛直の硬さと、触手による肉襞や子宮への繊細な責めが聖母の肉体を弄び、心を蕩けさせていく。
「そんな事いってぇ〜、ほ〜ら、動くわよ」
 ラーベはそんなマリエルの髪をかきあげ、安心させるかのようにおでこに軽くキスをすると、背中に手を回し抱き締めて、腰を動かす。最初、ゆっくりとした抽迭で動きに慣れさせ、慣れきったところを不意を突く形で勢いよく膣内を突き上げ、グリグリと亀頭の先端を子宮口に擦りつける。
「は、は、は、はあッ! 急にそんな……あ、ああああぁぁぁ──ッ!」
 巧みなまでにフェイントを混ぜながらの動きに、快楽と疲労で乱れきっている聖母は翻弄され、呆気なく屈服してしまう。ラーベの一挙一動に心を奪われ、マゾヒスティックな幸福と快感が心も身体も満たしていく。小さなアクメは休む暇もなくに連続し、愉悦の知るが飛沫を上げて連結部を濡らしていく。
「は、ヤメぇ……気持ちひいところばかり当たって……気持ちよ過ぎるうううぅ!」
 どの角度からでも気持ちいい部分にフィットする熱く硬い肉の塊。更にそこから伸びる繊毛が膣内を掻き乱し、快楽を更に高めてくれる。
 二人は互いに振り乱れ、一心不乱に腰を振り、快楽を貪る。
「はぅ、ふあ、あ。気持ちいい、気持ちいいわ。私達って案外、身体の相性があうのかも、ね?」
 ラーベエクリプスは一心不乱に腰を打ちつけながら、そんな事を口走る。
「なにを、はうっ……いっているのですか、こんな時に……うあぁ、はう、ふあああッ!」
 こんな時にそんなふざけた事をいう彼女に文句をいおうとするも、淫欲に燃える身体は彼女の腰使いに熱く反応し、文句ではなく甘い喘ぎ声をだしてしまう。
 ラーベエクリプスは身体を起こして、大きく勃起している乳首を掴むと、
「ほら、身体は素直に反応してるわよ。ここ、こんなに硬くしちゃって〜♪」
聖母の大きな乳鞠を揉みしだく。
 彼女の指は柔らかい乳鞠に埋もれ、もっと揉んでくれとまるで催促しているかのように心地よい弾力が掌全体に伝わってくる。ラーベは誘われるがままに乳房を揉みまくる。
 ラーベエクリプスが揉むたびに乳首の先端からダラダラと母乳が流れでる。搾乳されたせいか、センチピードの時と比べると勢いはないが、それでもまだまだ母乳は余っているのだろう。
 それに気づいた彼女は乳房を濡らす母乳を手ですくいとり、ペロリと真っ赤な舌を伸ばして舐める。
「マリエルさんの母乳。とっても濃くて美味しい♪」
 紫色の唇から白い線を垂らしながら、彼女はそんな事を口にする。
これが素なのか、それとも演技なのか、誰にも分からない。ただ確実なのは彼女が聖母を陵辱し、悦んでいる事だけだ。
「あぁ、マリエルさん。私もう我慢できない……イクわよ。イカせてもらうわよ!」
 正常位で腰を振るラーベエクリプスはプシャプシャと秘孔から愛液が飛び散るほどに腰を打ちつける。
「はあっ! そんな……強くしてないでぇ、わたしもイくうぅぅん!」
 マリエルも絶頂に近かったのだろう、彼女の首に手を回してしがみつき、がっちりと身体を密着させる。そして彼女の腰使いに合わせて、マリエル自身が腰をうねらせ、肉茎を求める。
「マリエルさん、だすわよ、沢山だすから、全部、受け止めてえええぇぇぇ!」
「ああ、きてください。だして、わたくしの中にだしてええぇぇぇッ!」
 ラーベエクリプスは聖母の身体に重ねて、一際深く突き刺すと、
 ドプッ! ドププ! ジュプジュプジュブブブブヴァ!
 触手デュルドはもがくように膣内で暴れ狂い、白濁液を子宮奥に噴射した。
 強烈な射精力と多量で濃厚なスペルマを受けたマリエルの身体は、高まりきっていた官能を起爆させる。
 一滴も逃さすまいと膣口は肉棒をきつく締めつけ、膣内は激しく収縮しながら痙攣する。痛いくらいに締めつけてくるのに、膣壁は締めつける肉棒に奉仕するかのように愛液を吹いて、襞肉が蠢き嘗め尽くす。
「あああああッ! ふぁああ、止ま、止まらない、射精が止まらないいいいッ! 気持ちよ過ぎるぅうううう!」
「す、凄いいいッ、こんな、こんなの……ふぁ、ああああああッ!」
 二人は嬌声を重ねながら、エクスタシーの波にビクビクと身体を震わせた。


「随分と手馴れてますねえ。お二人とも実にエッチな腰使いでしたよ」
 抱き合ったまま荒い息をし続ける二人を、センチピードエクリプスが囃し立てる。
「あはっ、気持ちよかったでしょ〜♪ 私の触手」
 アンドロジニーエクリプスも一緒になって囃し立てるが、絶頂の余韻に浸っている二人の耳には届いていない。
 それを感じとったのかアンドロジニーエクリプスは
「それじゃあ、気持ちいい思いをしたんだからお返ししてね。お口でお願い♪」
 二人の唇に自身の剛直を無理やりに押しつける。
「随分と、はっ、身勝手な、あぁ……事をぉ」
 ラーベエクリプスは言葉を返そうとするも、絶頂直ぐのせいか上手く呂律が回らない。
「あら〜、そんな口叩いていいのかな〜♪」
 アンドロジニーエクリプスがそう呟くと、肉壷の中をかき乱す触手ディルドの茎胴がいきなりブラシ状になって膣内で暴れ狂う。
「ちょっ、いきなり、そんなァァァァ!」
「や、そんな……膣内で暴れないでぇ!」
 ブラシ状になったディルドはごしごしと襞壁を擦り、二人は目を白黒させて悶える。
「ど〜お? お口でしてくれたら弱めて上げるわよ?」
 アンドロジニーエクリプスはそういうと二人の顔前に肉棹を突きつける。
「はぷぅ、うぷぅ……むうぅん……これへいいれひょ。はひゃく……ぬぷぅ……止めへえええ〜!」
「わ、わたひからも、ぬちゃ……お願いれひゅ。んくぅ、激ひすぎまひゅ……ぷちゅ」
 二人は肉棹に舌を這わせ、唇で甘噛みし、必死に口奉仕しながら懇願する。
「はあ〜、ラーベさんとマリエルさん……だったっけ? 二人ともとってもお上手〜♪ 温かくて、柔らかくて〜気持ちいい〜」
 常に余裕の表情を崩さなかったラーベエクリプスと宿敵である聖母を屈服させ、己が剛肉に口奉仕させている事に下卑た支配欲と虚栄心が満たされたのか、アンドロジニーは元の触手ディルドに戻す。
「ぷちゅ……触手分の……ぺちゃ……魔力を射精すれば……ずちゅズプッ外れるんじゃ……チャプチャプぅ……なかったの?」
 亀頭を咥えているラーベエクリプスは巧みなまでに舌で亀頭を転がし、頬の内側で全体を擦りながら、アンドロジニーに尋ねた。
「うん、外れるわよ♪ まだまだ、だし足りないのよ。もっと、もっと射精しなきゃ♪」
「……それじゃあ……うちゅ……仕方ないわね……もにゅコプゥぴちゅ……」
 ラーベは口奉仕しながら、少しだけ触手ディルドを抽迭してみる。ピクンと甘い快楽が股間から背骨、そして頭部に伝達する。
 彼女は口奉仕に精をだしながら、ゆっくりと腰を動かし続ける。
「ぴちゃ……うぅ! そんな……動いちゃ……ペロペロペロ……らめれすうぅぅ! ニョロ……ぬちゅう」
 舌奉仕していた聖母はラーベエクリプスに抗議するも、しかし、鈍った嗅覚の変わりに味覚を通じて雄の存在をアピールするそれに、まだ冷めていない絶頂の余韻と陶酔感、高まりきった官能が反応し、マリエルを再び情欲の坩堝に呼び戻す。
 二人が荒い息をつきながらも口奉仕していると、
「おやおや。それじゃあ、今度は私も混ぜてくださいな」
 センチピードはマリエルとラーベの後ろにいくと、節足を伸ばして、空いている後穴に狙いを定める。
「うぷっ……ちょ、止めなさ……」
 だが、ラーベエクリプスがいい終えるより先にセンチピードは絨毯状にびっしりと触手のはえた節足を二人の敏感なアヌスに挿入し、びっしりとはえている絨毯状の触手を動かしながら、節足を腸内の奥へ奥へと侵入させていく。
「もう……ひゃぷ……もう……ひゃ魔……うん……ちゅぷ……しなひでよ」
 ラーベエクリプスはその横槍に文句をいうが、影魔にそんな言葉が届くはずもない。
それどころか、柔らかな女体を求め、更に数多くの影魔達が二人の陵辱に参加してくる。
彼らはマリエルの流れるような金髪やラーベエクリプスの絹のような黒髪を、己が肉棒──無数のイボがついたものや襞状になっている異形の男根に巻きつけると、シコシコと擦りだす。
 女の命ともいえる髪を薄汚い肉棒によって汚され、快楽に浸っていた二人の心に僅かながらも克己心が戻ってくる。が、しかし、
「ふああ……ダメ……お尻そんなに責めないでぇ〜」
 マリエルはセンチピードにお尻を責められ、声を上げる。
 この状況、余りにも多勢に無勢過ぎた。少しでも気を抜けば、どうしてもそっちの方に意識を持っていかれてしまう。現に、意識を抜いたアナルは敏感に節足責めに反応し、硬い節足や節々に腸内を抉られるたびに甘い快感が湧き、心を掻き乱す。
 僅かに戻ってきた克己心は、より羞恥心を誘うものにしかならなかった。快楽に溺れられる方が羞恥心を意識しなくて済む分、遥かによかっただろう。
陵辱され、嬌態を晒しながらも、羞恥心を失わない二人に支配欲を刺激されたのか、陵辱に興味なさげだった影魔達も群がってくる。
 二人の身体に肉茎を擦りつけ、スカートや衣服を引っ張って肉棒を包み扱く。雄汁と汗で汚れている天使の真紅服と影魔の漆黒のドレスは、新たな肉茎に可愛がられ、次々と放たれる精液で穢し尽されていく。
「細い身体の割りには案外しっかりとしてるんだな」
「いい肉付きだぜ。すべすべで、柔らかくて、弾みまくりだぜ」
 ラーベやマリエルの身体に雄肉を這わせながら、影魔達は口々に下劣な感想を述べる。
「コッちモダ。やレよ」
 また別の影魔が片言の日本語でそういい、二人に手奉仕を強要してくる。
「むぐぅ……これへいいれひょ」
 ラーベは咥えさせられている肉茎をモゴモゴさせながら、それを掴む。
「うぅん……はむっ……わたくしも手伝いますわ」
 それを見たマリエルは彼女にだけ汚い仕事をさせるわけにはいかないと手を伸ばし、ラーベの動きに合わせて肉茎を扱く。
 二人の手奉仕を見て、
「ひょ〜! 二人がかりでしてもらえるなんざ羨ましい〜! 俺にも是非頼むぜ!」
 他の影魔も同じ事をするように要求してくるが、
「ちょっと待ってくれ。俺も手コキしてもらいたいんだが……」
 その影魔に対して文句がでて、一悶着起きるが、別々に手コキされる形で速やかに解決。一本の雄肉を二人の両手で、それ以外は片手で手奉仕させられるのが決まる。
「僕達のも頼むよ。一本だけじゃもの足りないでしょ」
 また二人が口奉仕する肉棒の数も増えていく。アンドロジニーのだけではなく、同時に六本の剛肉を相手にさせられる。
「はぁはぁ……おっぱい触らせてくれえぇ」
 互いに押し合い、たぷたぷと揺れる四つの白い乳塊に魔の手は伸びる。柔らかい乳肉と乳肉の狭間にゴツゴツとした手を割り込ませ、異なる乳房の柔らかさと肌の感触を愉しみ揉み解す。二人の柔肉はいいように形を変え、異なる弾力で蹂躙者を愉しませる。
「うぶぅ〜……うん…ごめんなさい……私、もう駄目。イキそう」
 ラーベエクリプスは込み上げてくる肉棒の疼きを堪え切れる事ができず、腰を動かす速度を上げる。
「うちゅ……ぺちゃ……わたしも……わたくひも……イキそ…う…ですわ」
 マリエルもまた限界が近かったのかトロンと瞳を蕩かせる。彼女の柳腰もまたラーベエクリプスの動きに合わせて妖艶なまでに動いていた。
「お二人ももう近いみたいですね。では、私もイカせてもらいますよ」
 後穴を責めているセンチピードエクリプスも二人に合わせて、その動きを速める。
「じゃあ、私も」
 アンドロジニーエクリプスや他のエクリプスもあとに続く。
 ラーベはピストン運動しながら、彼女の喉下をペロリと舐めると、マリエルの顔をじっと見つめる。
 浅ましい声で喘ぎ、快楽で眼を蕩かせ、頬を服の色よりも鮮やかに赤く染め、欲情した吐息を美唇から吐き散らし、舌を伸ばしてアンドロジニーエクリプスの肉槍に口奉仕している。その身体は女の悦びをいっぱいに味わい、体液をブレンドしてできた甘い発情臭を撒き散らし、悶絶している。
 そんなマリエルを彼女は愛でるように微笑むと、唇で髪を掻き分けて、形のいい耳に軽く噛みつき愛撫。そして、小声で彼女に囁くと、耳から口を離し、
「だすわよ、マリエルさん! あぁ。でる、あ、あああああぁぁ〜ん!」
 ラーベエクリプスは甲高く叫び、激しいピストン運動をしながら、二度目の精を解き放った。肉槍から放たれた精液は聖母の膣内へと流れ込み、肉壷から溢れ返させる。
 これまでの陵辱によりすっかり高まりきっていた蜜膣は新たに注ぎ込まれた熱い精液に鋭敏なまでに反応する。精液で浸りきっていた子宮がまるで熱したヤカンのように沸騰し、肉槍のピストン運動は彼女の意識を遠く高みまで遠ざける。
「膣内に、膣内にたくさんでて……熱ゅ過ぎるぅ! あそこが、おまんこが溶けちゃうわぁ〜、ひぃや、イクイクイクイク、わたひぃ、イっちゃうううぅぅ!」
 悶絶していたマリエルの身体が一瞬ピンッと硬くなったかと思うと、蜜壷から精液と膣液を混ぜた特性カクテルを噴出させ、ラーベのドレスと触手ディルドを穢し、ガクガクと全身を震わせる。
 ドプドビュルビュルビュルビュッ ブシャアアア──ッ!
 彼女が絶頂すると同時に、二人の陵辱に参加している影魔達も一斉に射精した。
穴という穴に精液を流し込まれ、絶頂の余波に浸るマリエルとラーベエクリプスの全身という全身を雄汁のシャワーが降り注ぐ。
「あはっ……はぁ……はぁはぁ……あぁ……あっあぁ……はぁ……ふうぁ……ああぁ」
 余裕ぶっていたが、体力や精神力に限界が近かったのだろう、射精したラーベエクリプスはぐったりとマリエルの身体にその身を任せ、熱い吐息を漏らし、雄汁のシャワーを黙って浴び続ける。
 彼女と同じく力を使い切っていたマリエルは呆然とそんなラーベエクリプスを見つめると、握り締めていた剛肉から手を離し、彼女の細い腰に手を回し抱き締めて、浴びせられる雄汁と互いの身体のぬくもりに心を蕩かした。
   ※
 ぐちゅ……ぬちゃぁ……
 全ての魔力を放出し切ったのか、触手ディルドは鈍い粘着音を立てながら二人の肉壷から外れる。二度の射精を受けたマリエルの秘孔からは大量の濃厚精液と潤滑液が溢れ零れて、水溜りを作る。
「ふうぅ、気持ちよかったぁ。この辺で私は一休みさせてもらいますね」
 かなり疲労したのだろう、センチピードは二人の身体から節足を引き抜く。
「あ〜気持ちよかったぁ♪ こっちの穴も空いたようだし、今度は二人で愉しもう♪」
 アンドロジニーエクリプスはそういって触手を伸ばし、マリエルからラーベを引き離す。
「おっと、この隙は逃さないぜ!」
 タツノオトシゴと男性が合体したような姿の影魔シーホースエクリプスがいち早くマリエルの身体に圧し掛かり、細長い吻を彼女の桃色の唇に重ねた。
「うちゅ……うぅん……! んちゅ〜……ちゅぷちゅぷ……ピチュ……ううぅん!」
 ねっとりとしたディープキスに、快楽と疲労で思考力の定まらないマリエルはうっとりとした表情でなされるがままにされる。
 そんな彼女に気をよくしたのか、シーホースエクリプスは咥内に吻を突っ込み、彼女の舌といわず頬といわず手当たり次第に吸いついて、聖母の唾液を激しく吸飲する。
「んっ……ジュジュッ……チュルチュル……くちゅ……んんッ……じゅるちゅぱ……んんぁ……ちゅぱちゅぱ……くうぅぅんん!」
 柔らかなマリエルの頬は吻が動くたびに形を変え、否応なしに舌が動いてしまう。すると吻は舌に狙いを定めたのか、強く吸いつく。痺れにも似た甘美な快感が背筋に走り、びくびくと喉を震わせ感じ入る。
吸飲されなくなった唾液が彼女の口の端から垂れ、喉を伝わる。
痺れて震える舌に吸いつきながら、シーホースエクリプスは吻を抽迭する。グチャグチャの咥内は硬い吻に掻き混ぜられ、溢れた唾液は白く泡立つ。
「んちゅ……にゅにゅ……ぐにゅ……うん……ぶちゅ……ふっううううぅぅん!」
 舌に吸いつき、激しい抽迭をする吻。それが気持ちよくてたまらない。聖母は自身も積極的に動いて、抽迭に協力する。
 ふと、マリエルは横目で陵辱されているラーベの方に視線を向けた。
「あら〜ん♪ そんなにがっついちゃ駄目よ〜♪ もう、ちょっと……何これ……イボが、イボがゴリゴリするぅ! ふあっ、ブラシでクリや乳首を擦らないでぇ♪ 気持ちよすぎるうぅ♪」
 二度目の射精で身も心も堕ちてしまったのか、ラーベエクリプスは自ら積極的にアンドロジニーの無数の触手を受け入れ、よがり狂っていた。イボやブラシ状の触手がそれに応えるかのように彼女の身体を弄び、アンドロジニーの肉茎は彼女の秘肉を犯す。
 性器が抽迭され、触手が彼女の身体を刺激するたびに、ラーベエクリプスは声を上げて喘ぐ。まるで歌うかのような嬌声は聞くものの耳を刺激する。まるで憑き物でもついたかのような有様だ。
 シーホースエクリプスは彼女の顔から吻を引き抜くと、
「向こうも愉しんでいるみたいだな。俺の子供も、あんたの身体で愉しませてくれよ」
 そういって、育児嚢から稚児のシーホースエクリプスをでてこさせる。
 数十匹から数百匹の稚児達は一斉に彼女の身体を貪りだす。あるものは彼女の耳に尾びれを巻きつかせて小さな吻でちゅうちゅうと耳の内側を吸いつき、またあるものは口の中に潜り込んで歯茎や舌を丹念に吸いつき聖母の唾液で喉を潤す。他にも巨乳の上に乗っかって柔らかくも弾力のある感触を楽しみながら赤く勃起している乳首に吸いついて母乳を味わうもの、彼女の玉肌を味わうべく腕や太腿に尾びれを巻きつけて発情肌に吸いつくものなど、彼女の全身を稚児達は吸いついて周り、円形のキスマークを刻んでいく。
「い……いや〜! そんな……全身に吸いつかないでえッ! さっきからずっとイってるから、敏感なのにぃ! 強くしちゃらめなのおぉ〜!」
 聖母の惨めな哀願を楽しみながら、稚児達は天使の媚肉を容赦なく貪りまくる。ブーツの中に潜り込んだ数匹は足の指一本一本の爪の隙間に吸いつく。
「あうッ!……尾びれ、尾びれ動かさないでえぇ!」
 激しい吸引と共に汗と淫液でヌルヌルになった肌を尾びれが愛撫する。そのたびに凄まじい快感がマリエルの身体を襲う。思わず身体を震わせ揺すっても、稚児達は一匹も振り落ちたりはしない。
「ガキ共も喜んでいるようだぜ。ありがとよ、ママさん。ついでにこいつらの為にちっと腹を貸してくれや。俺のガキをあんたの胎内で孵化させてくれよ」
 シーホースエクリプスは育児嚢から輸卵管を伸ばしてくる。
「ひいぃ! まさか……そんなの嫌! 止めてください! お願いです、ゆ、許してえ……ママに、わたひ、またママにされちゃううぅ! そんなのいやああああ! 悠美! 時告さん! 誰かあああぁぁ! 助けてええぇ〜!」
 影魔王の陵辱と妊娠を思いだし、またあの時みたいに妊娠させられる事を感じとったマリエルは必死に拒絶し助けを求める。
だが、この場にいるのは悠美ではなくその影魔エンジェルエクリプスで、副王による陵辱の真っ最中。ラーベエクリプスの方はというと、
「あら〜♪ マリエルさん代理ママになるんだ〜♪ 頑張っていい子産んでね〜♪」
 恍惚とした表情でそんな事をいう。その顔は牝の悦びに浸り切っていた。
「うああ、入ってきた……! うああああぁぁ!」
 ずぶりと輸卵管が挿入される。輸卵管は肉洞を満たしながら奥地に辿り着くと、一個、また一個とブニョブニョと弾力性のある受精卵を詰め込んでいく。
 マリエルは涙を流しながら嫌々と必死に首を振るが、輸卵管は容赦なく彼女の胎内に卵を送り続ける。
「く、苦ひぃ……お腹が……お腹があぁ……あああぁぁ」
 凄まじい圧迫感に聖母は苦しげに息をする。
「安心しろ、これで最後だ。ふう、流石だな。これだけの卵が全部入るなんて」
 シーホースエクリプスは最後の受精卵を送り込むと、輸卵管を彼女の肉壷から抜きとった。聖母の腹部はまさに妊婦の如くぷっくりと膨らんでいる。
「ふぅあ……許して……こんなのいやぁ……」
 マリエルは声を上げて泣き、身体を震わせる。お腹を圧迫する受精卵に対して排出しようと力が入り、一番外側にある受精卵が彼女の胎内から零れ落ちる。
「おいおい卵が一つ落ちちまったじゃねえか。しっかりと締めろよ、全く。しょうがねぇなぁ。俺のチンポで蓋してやるか」
 そういうと、シーホースエクリプスは股間内部に格納されていた剛直をだすと、彼女の肉壷に挿入した。
「あぐっ! ぐぅ……うああっ! ひぎぃぃいいい!ッ」
 ただでさえ受精卵で満たされている膣内に骨板に覆われた熱いゴムのような感触の肉棒が押し入ってくる。
「が、が、うがっ……ぎぃ、くぅああぁぁ……」
 肉棒が動くたびに骨板の凹凸が襞肉を掻き毟り、ぶよぶよとした受精卵はグニグニと変形しながらも互いを押し合い、胎内で暴れ狂う。
 激しい戦闘と度重なる絶頂で積もりに積もった疲労感と陶酔感は聖母の身体を壊しつくさんばかりに虐痛を与え、マリエルは白目に向いて、少しでもその苦痛から逃れようと大きく口を開いてだらりと舌を垂らす。
 虐められ壊される事にすら快楽を覚えるようになってしまったマゾヒスティックな肉体は惨めな牝の悦びを彼女にもたらし、圧倒的なまでの虐悦が絶えず送り込まれてくる。
 シーホースエクリプスは激しい抽迭をしながら彼女の右足を抱え込んで体勢を変えると、織り込んだ足を抱えたまま深く強く突き入れる。抉られる角度が変わり、内側から外側へと擦りつけるように突き上げ引き抜いてくる。
「あう!……許して……あああ……壊れちゃう……うぐああぁ!」
 激しい責め苦にまともに呼吸もできない聖母が必死に訴えるが、陵辱者の耳には届かない。声を無視して腰を使い続ける。
 激しく腰が打ち据えるたびにマリエルのたわわに実った乳房がいやらしくプリプリと弾み、乳房に吸いついているシーホースエクリプスの子供達を揺り動かす。
「デカ乳がブルンブルン揺れている。全くいやらしい身体だよ」
「ああ。口では散々嫌がってみても身体は正直ってか。いいね、そういう変態は嫌いじゃねえぜ」
「全くさっきからえろいアヘ顔しやがってエロイ女だぜ」
 蔑みの言葉が次々とマリエルに浴びせかけられる。
 少しでも柔壷を侵される苦痛と、腹部を圧迫する息苦しさから逃れようと腰を動かす。しかしそれは改めてシーホースエクリプスの男性を感じさせる事になり、その感触にマリエルは身震いする。
 シーホースエクリプスは抱え込んだ足を手放して、彼女の腰をぐいっと動かさせ、再び体勢を変えさせると、小刻みに動きを早める。
「だすぞ。ママさん、あんたん中に全部だすからな」
 バッグから無遠慮に激しく腰を使い、聖母の柔肉を蹂躙する。
「あうぅ! あっあっあぁ〜! んぁ……あひぃ……イク、イッちゃう! イクぅううん、んうぅう!」
 乱暴で激しいストロークに、マリエルはまるで猫が伸びでもしているかのようにお尻を高く突き上げ、込み上げてくる快楽の波にガクガクと打ち震える。
「だすぞ、でる! うぉ、うぉぉおおおおおッ!」
 シーホースエクリプスは唸り声を上げながら、マリエルの腰を引き掴むと、思いっきり奥へと差し込んで、大量の精液を蕩けきった肉洞に放出した。
「ふぎぃ、ぎきゃあああッ! あふぅ、ひいい! ひいいぃ! ひぎぃぃいいいいいッ!」
 ほぼ同時にマリエルも達した。受精卵の隙間を埋め尽くすように流れ込んでくる熱い精液に鋭敏な生殖器がビクビクと痙攣する。
「らめえええ! わらひもイクううううぅん──!」
 その隣でも同じようにラーベエクリプスが絶頂に達していた。無数の触手に身体を貫かれ、ビクビクと痙攣しながら絶頂の叫びを上げている。
 長い射精を終えたシーホースエクリプスはマリエルの身体から剛直を抜きだすと、掴んでいた腰を離す。
「あはっ、あはぁ、はあぁ……ああぁ……あぁっ……あはっ、あはっ……はっ、はっ」
 聖母は身体を地面に横たえ、身を悶えさせる。腹部を圧迫する受精卵が何故かざわめき、腹部をかき乱す。嘔吐感が込み上げ、幾度となくしゃっくりがでてしまう。
「や、お腹の中で……はっ……暴れてる……卵が、ふぁ……暴れてるううぅ!」
 ぬちゃりと音を立てて、ドロドロになった肉洞から一匹のベビーシーホースエクリプスが顔をだす。また一匹、また一匹と。次から次にマリエルの秘所を掻き分け、生まれでてくる。
「……そんな……こんな……あぁ……」
 自身の中から生まれでてくる影魔の姿を見て、マリエルは混濁している意識を完全に途切れさせた。
 そんな彼女を見て、
「あら〜♪ そっちの人、気を失っちゃったみたいね〜♪ もっと頑張らないと〜」
 ラーベエクリプスの陵辱を終えたアンドロジニーエクリプスはラーベを解放し、にこやかな口調で聖母に近づいたその時──マリエルやラーベエクリプスをとり囲む群れから離れた場所の空間が開き、そこから飛来してきた漆黒の魔剣がその身を貫いた。
「な、なに、これ──?」
 アンドロジニーは、何が起こったのかも分からず驚愕し、そして、
「いや! 食べないでェ! やだやだやだ! 離してえええええぇッ!」
 溢れだした激痛と、自身の肉体を噛み砕かれ、血を飲まれ、魂を喰われる感覚にただただ拒絶の声を上げ、必死に助けを求める。
 だが、突如の自体に誰も対処する事ができなかった。ただただ呆然とアンドロジニーエクリプスの断末魔を聞き、その場の光景を見つめるしかなかった。
「はあ〜……やっと、きたわね。京郎」
 ラーベエクリプスは剣が飛んできた方向にゆっくりと顔を上げると、笑みを浮かべる。
 陵辱の最中、彼女がマリエルに囁いた言葉。それは……
「ウルフヘジンエクリプスが意識をとり戻したわ」
 だった。

 

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