ナイトエンジェルVSデスパイア

登場人物・設定紹介

一章

「はあああああっ!」
 夜の街角に、凛たる美声が響き渡る。
 月影に映えるは、聖なる衣の白と青。鴉の濡れ羽色の髪がたなびき、艶かしい女の白肌が躍動する。振り下ろされた刃の残光が、無明の闇を引き裂いた。
 闇の中戦いを続けているのは、一人の美女と一匹の魔物だった。
 戦闘を優勢に進めているのは、長身の美女だ。清楚な白いコスチュームに身を包み、痩身に似合わぬ巨大な薙刀を振るう。その美しくも幻想的な姿は、神話世界の戦女神を思わせた。
「そこですっ、ヴァリアントスラッシャー!」
 ブゥゥンッ! 光を纏ったグレイブが、美しき軌跡を描いて振り下ろされる。風を斬る斬撃音に続き、獣の絶叫が響き渡った。美女戦士の相手は、カマキリに似た異形の怪物だ。
「グゲ……ゲェェ! おのれぇぇ、ナイトエンジェルゥ……!」
 血反吐を吐き散らしながら、魔物はおぞましい怨嗟をあげる。ナイトエンジェルと呼ばれた戦士が幻想の女神だとすれば、対する魔虫は悪夢の産物だった。
 獅子を思わせる逞しい巨躯。銀色に輝く全身は鋼質の外骨格に覆われ、反り返った腕鎌は斬首刀のごとく禍々しい。冷酷に輝く赤眼には、邪悪な知性が見て取れた。その異形のなんたる禍々しさか――鋼鎧に覆われた巨大妖虫は、この世界の存在ではありえない。
 それは、異界よりの来訪者。世界に絶望をもたらし人々の希望を貪り喰らう怪物――デスパイア。獰悪な姿は、絶望の名を持つ魔物にまこと相応しい。
「諦めてください。あなたの悪行もここまでです!」
 血塗れの刃を魔物に向け、凛たる声で宣告するナイトエンジェル。その雄姿は凛々しいが、恐ろしい怪物に相対するにはあまりに華奢で、そして可憐に過ぎる。だが彼女こそ、デスパイアを滅ぼす使命を負った戦士なのだ。
 彼女の名はメイ。絶望を打ち払うため、魔法界より遣わされた変身天使――エンジェルの一人。ナイトエンジェル・メイだ。
 年の頃は二十前後だろうか、モデルを思わせる抜群のスタイルが目を引く。四肢はすらりと長く伸び、くびれた腰は折れそうなほどにか細かった。だが美女の身体は、ただ華奢なだけではない、スタイリッシュに引き締まった肢体は、同時にたっぷりと媚肉をつけた蠱惑的なものなのだ。
 むちむちと張り詰めた豊乳は、Dカップは下るまい。溢れんばかりに柔肉を実らせながらも、釣鐘型に美しく整って若々しい張りを見せ付けていた。長い美脚はしなやかに肉をつけ、抜群の脚線美を誇っている。瑞々しく輝く太ももの白さが、夜闇でも眩しかった。むっちりと成熟した胸房や尻峰は、細身のラインゆえにいっそう質量を強調して見せている。スレンダーで格好よい長身に、成熟した女の魅力を実らせた極上のボディ――まさに理想の大人の体型だった。
 そんな大人びた魅身を包んでいるのは、幻想的な白いコスチュームだ。
 ぴっちりしたロンググラブが肩口から指先までを覆い、大きく飛び出した両のパフショルダーを薄い襟布が繋ぎとめている。奇妙な上着は極めて露出度が高く、短い首襟は乳峰のふもとを僅かに隠す程度の面積しかなかった。結果、白衣を押し上げるように膨らんでいる美巨乳は、豊かな胸肉の殆どをあらわに曝け出してしまっている。細い胴を締め上げるように覆っている黒のインナースーツが、辛うじて下乳に被さり乳首を隠していた。
 黒いスーツの上からは純白のドレスが被さり、花弁状に意匠されたインナーの露出部分と鮮やかなコントラストを描いている。ドレスのスカートには大きなスリットが開き、たっぷりと肉を付けた太ももを悩ましく露出させていた。細く伸びた前裾が股間を隠し、スカートの後部はマントのように広がって地面にまで垂れている。白いロングブーツが膝上までを守り、悩ましい脚線を麗しく飾り立てていた。
 大きな胸を中心に上下に分割された不思議な形状のセクシーコスチュームは、しかし僅かにも卑猥な印象を与えるようなものではない。純白の生地に青いラインが引かれたドレスは、神々しいまでの清廉さに輝いているのだ。コスチュームの要所を飾る黄金色の宝珠が、天使の聖衣をいっそう荘厳に彩っていた。
 清楚なコスチュームの形状と色彩は、しかし同時に、どこか正義のヒロイン然とした印象を与えるものだ。華麗な色彩がいかにも英雄的な印象を与え、エナメル質に輝く白と青のてかりはなんとも蠱惑的。薄い衣は抜群のボディラインを強調し、白磁のような肌を露出させている。ナイトエンジェルの凛姿は、神々しさと同時に見るものの視線を釘付けにする、なんともフェティッシュな魅力を撒き散らしていた。
「人の世に絶望を振り撒くデスパイア……あなたの所業、許すわけにはいきません!」
 鋭い視線で魔物を貫き、厳しい口調で宣告するナイトエンジェル。成熟した肢体に相応しく、メイの美貌も大人びたものだった。顔の輪郭は細く上品で、端正に整った麗貌はいかにもクールで格好いい。腰にまで届く見事な長髪は、鴉の濡れ羽色にしっとりと輝いていた。切れ長の瞳には、決して悪を許さない正義の意志が輝いている。綺麗に整いながらも強靭な意志力を感じさせる麗貌は、まさに天使の名に相応しい。
「ほざくなエンジェル! き、貴様如きにこの俺様がやられてたまるか!」
 メイの数倍もの巨躯を誇る魔物は、しかし美しき天使に明らかに圧倒されていた。たおやかな美身に込められた正義の魂が、見えない刃となってデスパイアを威圧する。カマキリ型の怪物は恐怖を振り払うように絶叫すると、両腕を振り上げてナイトエンジェルに襲いかかった。
「……遅いですっ!」
 メイはグレイブを低く構えると、自ら魔物の間合いに飛び込んでいった。艶やかな黒髪が風に流れ、白いリボンが闇に舞う。恐れも迷いもない踏み込みは、まさに神速。斬首鎌が振り下ろされるより早く、白いグレイブがデスパイアの巨体を貫いた。
「ここで消滅してもらいます……ブレードエグザイル!」
「ぐぁっ……ッギャアアアアアア――!」
 残光纏う刀身が、カマキリの鋼殻をブチ破る。響き渡る魔物の断末魔。エンジェルの魔力が込もった必殺の斬撃は、デスパイアは腹部を真っ二つに引き裂いていた。
「ふぅっ……。ようやく、終わりました〜」
 切れ長の瞳を閉じ、美女はほっと息をついた。麗貌から戦士の厳しさが消え、彼女本来の表情に戻る。再び開かれた双眸には、おっとりとして優しげな光が宿っていた。
「よかったです〜。今日も、誰も傷つかずに済みましたね〜……」
 美貌を綻ばせ、にっこりと微笑むメイ。戦闘中の緊張感は消え、どこか間の抜けた、優しくふんわりとした空気が場を包む。これがナイトエンジェルの素顔――ともすればきつい印象を受ける凛姿とは裏腹に、彼女はおっとりとした柔和な性格の持ち主なのだ。
 そんなメイが恐ろしい怪物との戦いを続けているのも、胸に秘めた正義感と使命感があればこそだ。どこか抜けたところのある黒髪の美女だが、エンジェルとしての使命感は人一倍強い。
「人間界のみなさんの希望は〜、わたしが守ってみせます〜」
 恐ろしい魔物と戦い、人々の希望を守る。彼女に背負わされた使命はあまりに重い。だがメイは、エンジェルとしての宿命になんの疑問も抱いてはいなかった。負ければ絶望の限りを味わわされるデスパイアとの戦いを、メイは健気にも一人で続けているのだ。
「ふぅ……少し疲れちゃいました〜。今日はもう、お休みですね〜」
 余裕の勝利を決めたかに見えたナイトエンジェルだったが、魔物との戦いは命を賭けた極限の死闘だ。エンジェルの魔力は決して無限ではく、正義のヒロインが無敵であるはずもない。日々終わることなく続く戦いの連続で、華奢な肢体には激しい疲労が蓄積していた。
「それじゃ、リムーブシフト……」
 メイは少しだけ辛そうに壁に持たれかかると、戦闘フォームを解こうとした。
 だが、その瞬間。
「やるなナイトエンジェル……流石は真性天使ということか。だが甘い、甘いねぇ!」
「ッ!?」
 不気味な声が響く。気を張り直したときには、すでに遅かった。真っ二つに裂けたデスパイアの死骸から、何本もの黒いワイヤーが踊り出す。否、それは生ける細蟲の群れだ。
 ヒュンッ、ヒュンヒュンッ! 風を切り、凄まじい速度で飛来する触手群。気の抜けた瞬間を狙った奇襲に、天使は対応できない。気付いたときには、喉首をきつく締め上げられていた。
「う、ぐぁうっ!?」
 針金のように細く強靭な肉紐に巻きつかれ、呼気が詰まる。倒したはずの敵からの奇襲に、苦しげに呻くエンジェル。飛来した肉紐はその細に似合わず、凄まじい強度と力を誇っていた。振りほどこうと伸ばした右手首にもワイヤー触手が絡みつき、完全に機先を制されてしまう。
「そ、そんな……っかは! あなたは、完全に浄化したはず……くふ、っくぅ!」
 鋼質な針金に喉首を絞めあげられ、メイは苦悶混じりの声を漏らした。視線に映るデスパイアは、完全に活動を停止している。だがその切断面からは、おぞましい生命力に満ちた細蛇が何本もうねくっているのだ。魔物の死骸からは、続々と新たな肉ミミズが湧き出していた。
「ああ、確かにこいつはお前にやられちまったよ。まったく役に立たない宿主だったぜ」
 先ほどと同じ不気味な声が、戦士の疑問に答えた。その声音、そして感じられる魔力は、昆虫怪物のものとは違っている。声を発しているのは、ざわめく触手群自身だった。
「まぁそろそろ頃合だったがな、こいつの魔力も吸い尽くしちまったところだ。それに丁度新しい宿主も見つかったことだしなぁ……真性エンジェルっていう極上の宿主がよ、くくく!」
 邪悪な哄笑とともに、カマキリの死骸が壊れたように痙攣した。ビクつく切断面の内側から、続々と線虫どもが這い出してくる。その本数たるや、百や二百では収まりきらない。無数の触手たちは、いままで巨大な鋼虫の体内に巣食っていたのだ。
「く……そうか。あなたたち……寄生型……っくふぅ!」
 死骸を食い破り、うぞうぞと蠢きながら迫ってくる肉ミミズの群れ。そのおぞましい光景に、メイはようやく敵の正体を見出していた。
 デスパイアは、一体一体がまるで違う形体、能力、そして思考を持つ。魔物同士だからといって、必ずしも仲間関係にあるとは限らない。他のデスパイアを利用するものもいれば、されるものもいるのだ。この線虫デスパイアたちは、あたかもカマキリに寄生するハリガネムシのように、昆虫怪物の体内に寄生していたのだろう。そして宿主がエンジェルに倒されたいま、古き身体を捨てその本体を現したのだ。戦士が倒した鋼のカマキリは、言わばこのパラサイトデスパイアの鎧に過ぎなかったのだ。
「ん……くぅう! だ、だったら、あなたも倒すまで……っくぁあああ!」
 再び戦闘態勢に入ろうとするメイだったが、突然の奇襲で機先を制されてしまっている。その上カマキリデスパイアを倒すのにかなりの魔力を使い、身体は疲弊しきっていた。それでも弱気を見せないエンジェルの首を、寄生虫がきつく締め上げる。
「うぐ、く! く、苦しい……っ!」
 針金のような細さに似合わず、デスパイアの触手は凄まじい力を誇っていた。頚動脈が締まり、息が詰まる。動かせないでいる両手に、何本ものワイヤーが殺到した。針金のような細蛇が幾重にも巻きつき、エナメル質の手袋に醜い皺を刻む。そのまま細腕全体をミシミシと締め上げられ、苦痛に手首が戦慄いた。
「あぐぅ……ああっ!? し、しまっ……!」
 カラン。力が入らず開いてしまった右手から、グレイブが落ちる。拾おうとしても、無数の触手に締め上げられた両手はもはや言う事を聞かなかった。窮地の変身ヒロインは、最大の武器を失ってしまったのだ
「無駄だよナイトエンジェル。お前の力はさっきの戦いでよぉくわかってるんだ……大した希望の魔力だったが、最初からもう限界だったんだろ? くく、頑張り屋さんだなぁあんた」
 何匹ものパラサイトが、まるで笑うかのように蛇体をざわめかせた。一本一本は針金のように細く、表面には何の起伏もない。肉色の寄生虫は錆びついたワイヤーにも見え、とても生物とは思えない外見をしていた。だが長大な線虫は、まぎれもなく邪悪な意志と生命を持つデスパイアに他ならない。宿主の血肉が混じった粘液を滴らせ、うぞうぞと長い身体を蠢かしながら女戦士に這い寄る。その様はなんともおぞましく、そして淫猥だった。
「そんなあんただからよぉ……ひひひ! 俺の次の宿主に相応しいぜ、げはははは!」
「う、い、いや……!」
 寄生虫の群れはぴくぴくと蠢きながら、濡れた先頭部を美女の下脚に巻き付けてきた。首と腕で感じているのと同様、ぬるりとした不気味な感触がコスチューム越しに伝わる。生理的嫌悪を催す長虫に接触され、メイは小さく黒髪を震わせた。
「ひひひ、魔力だけじゃねえ。まったくいい身体してやがるぜ、たまらないねぇ! くくく、たっぷり楽しませてもらうとするか!」
 無機物にも見える寄生虫だったが、下卑た口調には貪婪な淫欲が籠もっている。デスパイアの目的は、美しき獲物から絶望の魔力を啜ることだ。男は殺し食い散らかし、そして女には凄惨な凌虐の限りを尽くす。天敵であるエンジェルとて、その貪欲の例外ではない。いや、強い魔力と美しき容姿を兼ね備えた天使こそ、魔物にとっては最高のご馳走に他ならないのだ。
 デスパイアに敗北したエンジェルに待つ運命は、唯一つだけ――
「く、くぅうう……! 侮らないで下さい、わたしはこんなもので……くぁ、はくぅっ!」
 デスパイアの言葉どおり、もはや魔力は殆ど残されていない。それでも健気に抵抗を続けるナイトエンジェルだったが、強烈な締め上げに声も出せなくなってしまう。幾重にも巻きつかれた両手は少しも動かせず、武器を拾うこともできなかった。
「ふん、正義のエンジェルさまってヤツはどうにも諦めが悪いな。まぁ好きなだけ抵抗してくれてかまわないぜ……そのほうが俺も楽しめるしよぉ!」
 苦境にあってなお諦めない健気な姿が、魔物の欲心をいっそう掻き立てる。デスパイアは細首を締め上げながら、四肢拘束の触手に力を入れた。ぐちゅっ、と肉質な粘音が立ち、皺を刻まれた手袋から粘液が染み込んでくる。美脚に絡みついた肉蟲も膝下まで這い上がり、清楚なロングブーツをねっとりと汚辱していた。
 ――うあっ、気持ち悪いです……!
 粘液まみれの寄生虫のおぞましさに、メイは思わず息を呑んだ。だが聖衣を汚す肉蟲を剥がそうにも、両手は殆ど動かせない。針金のような細さに似合わず、パラサイトデスパイアは先刻倒したカマキリ以上のパワーを誇っているのだ。しかも、悪いのはそれだけではなかった。
 ――う!? な、なんですか……? 手足が、痺れて……!」
 四肢に走る違和感。まるで麻酔を打たれたように感覚が覚束ない――肉蟲の分泌液には、強力な麻痺毒が仕込まれていたのだ。衣服越しに粘液を染み込まされ、身体が動かせなくなっていく。触手巻きにされた下肢が痺れ、仁王立ちの姿勢さえ維持できなくなってしまう。
「う、くあぁ……っン!」
 膝頭が震え、ガクリと長身が崩れた。なんとか膝頭を擦り合わせ、内股気味に姿勢を支えるナイトエンジェル。巻きつかれている首筋も痺れ、呼吸さえもが苦しくなった。
「くくく。どうやら効いてきたようだな。それじゃあお楽しみの時間といこうか!」
 頼りなげにふらつく変身天使に、何本もの触手が一斉に踊りかかった。凛々しく豊満な女体は、陵辱者にとっては極上のご馳走だ。どこをとっても魅力的な肉体の中でも、まずはもっとも目を引く魅惑の媚肉――たっぷりと熟れた両のおっぱいに、濡れた先端が押し当てられた。
「や……っ! いやです、こないで……ひぅうう!」
 ぬちゅ、ぬちゅり。淫猥な水音を立てながら、幾本もの肉針金が接触する。薄い生地越しに感じられる肉感に、思わず引き攣った喘ぎを零す女戦士。ぷるん、と揺れた甘乳果を貪るように、線虫触手は何度も何度も先端を擦り付けてきた。淫猥な反復運動のたび、Dカップの巨乳が柔らかく撓む。コスチュームから零れんばかりに実る肉果実を、魔物は容赦なく揉み嬲った。
「くく、思ったとおりの感触だぜ。バカみてえにでかいだけじゃねぇ。この張り、この柔らかさ、この揉み応え……へへっ、たまらねえなぁ! 正義のヒロインにしては随分エロいおっぱいしてるんじゃねえかよエンジェルさま!」
「う、くぅう……。そ、そんなこと……」
 あまりに下卑た品評に、メイは麗貌を赤く染めた。卓越した外見に反し、黒髪の美女は少女のように純情なのだ。欲望剥き出しの責め言葉に、恥ずかしさで声を詰まらせてしまう。
 そんな可愛らしい変身美女を、触手怪物は欲情のままに責め嬲った。何本もの細紐がたわわな巨峰にとぐろを巻き、ぎゅううと力を込めて絞りあげる。天使の乳果は外見そのままに柔らかく、怪物の締め上げに応じて柔媚に形を変えていった。無数の肉紐にきつく締め上げられ、触手と触手の隙間から乳肉がむにゅりと搾り出される。カップに食い込まされた針金をぎりぎりと蠕動させられ、鋭敏な乳房に激痛が走った。
「ふあ、あうぅ……っくぅう! そ、そんなに揉まないで……っくひぃい!」
 陵辱搾乳の勢いは、たわわな果実をもぎ千切りかねないほどだ。両胸に走る痛撃に、思わず情けない声を上げてしまうナイトエンジェル。だが美女の懇願などまるで無視し、寄生デスパイアは激しくその身をくねらせ乳肉を虐めてきた。一時たりとも休む間なく、淫らに撓まされる天使の柔峰。吐き出される粘液が、黒いインナーをべっとりと塗らしていく。形が崩れるほどにぐにゅぐにゅと揉み捏ねられる乳房の惨態は、害虫に貪られる熟果実を思わせた。
「うぁ、んっあ! こんなの、い、いやです……くぁ、あああ……!?」
 じゅくん。粘液を塗りたくられ揉み込まれる両乳にも、四肢と同じ痺れが走った。スーツ越しに麻痺性の体液をたっぷりと染み込まされ、まるで自分の身体ではないような違和感が沸き起こる。同時に痛覚も麻痺したか、針金を食い込まされて揉みくちゃにされているのに、徐々に痛みを感じなくなっていった。そして、その代わりに――
「あ、はぁんっ!? な、なんですかこれ……っふぁ、あ……ン!」
 ピクン! と頤をそらす黒髪の美女。苦痛に歪む声に、艶やかに濡れている。触手をギチギチと食い込まされ虐められているのに、痛みよりも快美感を感じてしまうのだ。まるで先ほどまでの痛感が、すべて快楽に置換されたかのようだった。魔薬に犯された胸房は熱く火照り、勃ちかけた乳首がコスチュームを淫靡に押し上げてしまっている。いかにも敏感そうな先っちょに、針金虫の鋭い先端が突き立てられた。
「っんあ!? そ、そこっ……くふぅうんっ!」
 針のように尖った先端で刺激され、熾烈な電撃が駆け抜けた。たまらず喉を仰け反らせ、おっぱいを揺すって身悶えるナイトエンジェル。鋭敏な性感帯に何本もの触手が殺到し、次々と突き刺して責め嬲る。連続する激感が、先端ばかりか乳果実ににまで響き渡る。
「ひうっ! あうっ! そ、そんなとこばかり……ひや、あんんっ!」
 二つの弱点を連続して襲ってくる鋭激に、メイは黒髪を震わせ身悶えた。肉針金は外見そのままに鋼の硬度を誇っており、尖った先端は鋼針のように鋭い。何度目かの刺突でインナーが破れ、勃起した先端が痛ましく剥き出された。
 ――うあ、ひっ! だ、だめ……そこ……っひあああああ!
 ズブ、ズブリッ! 天使の焦慮そのままに、デスパイアは淫虐の限りを尽くす。コリコリに勃起しているピンクの先っちょに、直接毒針が突きたてられた。瞬間、まるで注射針で刺されるような痛みが、両の弱点を焼き尽くす。だが淫虐の乳首を襲うは、痛みだけではなかった。
「うぁ……あっひぃ!? そんなぁ……っくふぅう! なんで、こんなので……ぇっ!」
 苦痛に睫毛を震わせながらも、悩ましい声を漏らしてしまう淫辱の美女。乳頭に軽く針を刺され嬲られるたび、痛みとともに甘い感覚が迸るのだ。まるで快楽神経をそのまま刺激されているような淫激に、メイは思わずおっぱいを揺らして身悶えてしまっていた。Dカップの質感に比べ随分可愛らしい肉豆は、刺虐の激感にコリコリと充血して痙攣している。
「ひひひ、可愛い声で悶えやがる。どうだ俺の媚薬の味は……エッチなエンジェル様のおっぱいには覿面みてえだな、ぎゃはははは!」
 勝ち誇るデスパイア。寄生虫の体液は、獲物を麻痺させるだけのものではなかった。相手が快楽に溺れれば溺れるほど、その魔力はより美味なる物となる。デスパイアが放った粘液は、獲物の動きを止めると同時に性感を高め暴走させる、悪魔の媚薬効果を孕んでいたのだ。
 おっぱいに塗られた粘液は神経にまで染み込み、美女の性感を何倍にも高めている。ぴりぴりと痺れる不快感はそのままに、内側から燃え上がるような高揚感が湧き上がってきた。勃起乳首を刺激されるたび、甘美な電撃が駆け抜ける。震える豊乳をぐにぐにと締め上げられればと、おっぱい全体が蕩けそうなほどに感じてしまった。
「かはぁ……あ、あ! いや……こ、こんなのおかしいです……ふぁ、ああん!」
 淫悦に翻弄されまいと、ナイトエンジェルは必死に快楽を振り払おうとした。だが無数の肉紐に乳房を搾られると、胸の奥にどうしようもない切なさが駆け巡ってしまう。堪えず漏れてしまう声音には、困惑とともに甘い媚びが隠し切れなていなかった。
 火照りを増していく両乳房と同様、体液を吸わされた四肢や喉元も熱く疼きつつあった。とぐろを巻いた触手にぎゅうう、と締め付けられると、痛みと同時に妖しい被虐感を覚えてしまう。ロングブーツ越しに線虫怪物の蠕動が伝わり、おぞましさに両足が震えた。太ももにまで這い上がってきた細紐に先端部をくね、くねと擦り付けられると、腰骨が蕩けて姿勢が崩れてしまう。錆色の触手にまみれた変身天使は、前かがみの内股姿勢で艶かしく身悶えた。
「うあぁうっ……くあ! だめです、こ、こんなのに感じちゃ……くぅ、あああっ!」
 意識を集中しようにも、快美感が邪魔をする。呼吸困難で苦しかった喉首までもが、じわじわと熱を持ち始める。むず痒い焦燥感が四肢を、そして首筋を登りあがってきた。このままおっぱいでされているように激しく触手を蠢かされ肉を虐められたら、どれほど気持ちよくなってしまうのか――媚薬漬けの肉体は、おぞましい愛撫に被虐の悦びを見出し始めていた。
  ――く、こんなことって……! でも、わたしはエンジェルなんです……こんなもので、負けるものですか……っ!
 そんな身体の感覚を否定し、健気に強気を振り絞るナイトエンジェル。快楽に身を委ねてしまっては相手の思う壺だ。肉欲に溺れれば魔力の防壁を破られ、デスパイアに思う様力を奪われてしまう。魔力を失えば、次なる陵辱を耐え忍ぶ術さえなくしてしまうのだ。魔物に立ち向かうためには、ただ気を保って耐え忍ぶしかない。だが――
「う、はぁん……っく、ふぁ……っあ!」
 勃起した乳首をちゅくり、と刺され、思わず甘い声を搾り取られてしまう。寄生デスパイアの責めは執拗で、そして苛烈だった。集団で乳肉を嬲り性感帯を可愛がる動きは、どれだけ気を張っていても淫悦を感じずにはいられない。さらには胸責めの触手は薄いコスチュームの内側にまで無遠慮に先端を突っこみ、瑞々しい乳肌に直接愛撫を加えてきた。
「ふぁ……だ、だめですっ! そんな、も、潜り込まないでくださ……っひぅうう!」
 コスチューム越しの愛撫だけでも気持ちよすぎるのに、聖衣の防御なしの地肌を嬲られては堪らない。一段強さを増した悦感に、メイは切羽詰った悲鳴をあげた。頤がピクン! と反らされ、流麗な黒髪が乱れ舞う。柔らかなおっぱいを搾られ粘液を染み込まされる度、意志と反して胸肉が熱く、そして心地よくなっていった。双峰で木霊し続ける悦楽の波は、もはや抑えこもうとしても抑え切れない。
 天使の肢体を追い詰めるのは、両胸愛撫の触手だけではない。四肢や首に巻きついている無数の細肉も、淫らな蠕動を加速しつつあった。白磁の手袋やブーツは粘液で汚され、おぞましい粘感が生地から地肌にまで染み込んでいる。媚薬を吸わされた肢体をぐちゅりと締め上げられると、増感された官能が妖しく疼いた。針金触手をくねくねと擦り付けられている両太ももは切なげに震え、いつのまにか内股気味に擦り合わされていた。
「あぅ……だ、だめ……はぁんっ!? うあぁ、く、靴の中にまで……っ!」
 太ももを愛撫する寄生虫の群れは、清廉な天使のブーツの中にまで頭を突っ込んできた。膝頭まで登った触手が、今度は逆に脛を伝って足下にまで下っていく。あまりにおぞましい感触に足肌を襲われ、思わず「ひうっ」と呻いてしまう淫辱の天使。指の隙間や足の裏までもがくまなくミミズに舐めあげられ、身の毛もよだつ汚辱感が駆け抜ける。
 針金のように細い身体を生かし、線虫の群れは何匹も何匹もコスチュームの中にその身を潜り込ませてきた。Dカップの美巨乳を守るインナースーツは、内側に潜入した肉紐の形をこんもりと浮かせ、怪物が蠕動するたびに醜い皺を刻まされている。さらには喉を絞めていた触手も白い襟首に潜り込み、セパレートドレスの内側で淫らに蠢いて天使の上乳を虐めてきた。内側から吐き出される粘液で、白と黒の聖衣がじゅわぁっと汚される。むっちりと熟しきった黒髪天使の豊乳は、蠕動触手と媚薬粘液によって完全包囲されてしまっていた。
「う、ああっ! む、胸ばかり……そんなにしないでくださ……っは、あっひぃいいい!」
 襟から入り込んできた触手に上乳を擽られ、インナースーツに潜り込んだ細紐に敏感肌を愛撫され、さらには数え切れないほどの針金に乳峰全体を締め上げられながら鉄針で乳首を虐められ――たわわに実った豊熟乳は、もはや虐悦で破裂しそうになってしまっていた。小ぶりな先端はビンビンに勃起し、痛ましく痙攣して虐待を甘受している。媚薬粘液をねっとりと絡まされながら性感帯を可愛がられ続け、さしもの女戦士も艶かしい嬌声が抑えきれない。凛と整っていた美貌は快楽に汗ばみ、ぽっと紅潮して艶を増していた。
「ひひ、身体だけじゃなくて声まで随分エロいじゃねえか。あんあん泣いて、もう気持ちよくなってきたか? 正義のヒロインだってのに淫乱なヤツだなぁ、俺の宿主にピッタリじゃねえか、ぐひひひひ!」
「いや……そっ、そんなこと言わないでください……。わ、わたしはエンジェルです、淫乱だなんて……っひぁ、そこっ!?」
 下卑た言葉に、いっそう表情が赤く染まる。恥辱に唇を震わせながらも反論しようとするメイだったが、そんな時間は与えられなかった。ブーツに潜り込まずに太ももを登攀していた触手の一群が、スーツ内部に潜り込んで秘所にまで迫ろうとしていたのだ。
 ――や……だめです! そ、そこは……これ以上、責められたら……!
 一番大切な部分に攻撃の矛先を向けられ、白衣の戦士は息を呑んだ。何本かの肉蟲が器用に裾に絡み付き、アンダースーツを捲りあげてデルタ地帯を曝け出す。
 大人びた美女の股間を覆っていたのは、シックな黒のショーツだった。麗美な淑女に相応しい上質な生地は、しかし恥知らずにも流された愛蜜でぐっしょりと濡れている。
「ほぅ、黒かよ。いいねぇ、むちむちボディの淫乱エンジェルにはぴったりだぜ。それにしてもなんだぁこりゃ、お前、すげえ濡れようじゃねえかよ!」
 いやらしい口調で、すかさず純情を辱めるデスパイア。媚薬搾乳の魔悦により、天使の身体は抵抗の意志に反して快楽に流されつつあった。黒ショーツには幾つもの蜜染みができ、上等な生地を淫らに彩っている。粘蜜でぴっちりと股間に吸い付いたパンティには、淫阜の翳りさえ浮かんでいた。太ももを登り終えた触手の群れは、デルタの下側から下着の中へと潜り込んでいく。おぞましい感覚と焦燥に、蜜濡れの太ももがぴくぴくと痙攣した。
 ――は、恥ずかしい……ああっ!? だめっ、し、下着の中にまで……っ!
 おぞましい肉紐で、一番弱い女の部分を責められる――淫辱の予感に、思わず腰を引いてしまう変身天使。糸のように細い身体を活かし、何匹もの針金蟲が一斉にショーツの中へと侵入してくる。愛液まみれの股肉と怪物の蛇身が直接擦れあい、おぞましい掻痒感が股間を擽った。
 怪物が身じろぐたび黒パンティが内側から捻られ、くちゃっ、にちゃと淫らな粘音が木霊する。侵入を許してしまった下着の隙間から、汗と愛液の臭いがむわっと香った。
「はっ、中もすげえことになってるぞ。てめえの濡れ濡れマ○コ、ひくひく動いてすげえ淫乱じゃねえかよ。言ってる事はご立派でも、身体は正直だよなぁエンジェルさま?」
「う、くうぅ……!」
 耳を塞ぎたくなるような酷評に、変身戦士は悔しげに唇を噛む。だが、例え媚薬に犯されデスパイアの魔力によって狂わされたのだとしても、それは残酷な真実だった。清楚な衣に隠された天使の秘所は、戦士にあるまじき淫らな嬌態を晒してしまっているのだ。
 大人びた外見同様、メイの性器は成熟した造りをしていた。柔らかそうに膨らんだ大陰唇には、鴉の濡れ羽色の恥毛がしっとりと茂っている。むっちりと肉付きの良い秘丘は、しかし本来なら決して淫猥な印象を与えるものではない。左右対称に整った陰門やサーモンピンクの粘膜襞などは、大人びた外見と反して初々しくすらある。清廉な容姿は、卓越した容姿を持ちながらも、おっとりとして清純な黒髪天使の印象に相応しい。
 だがそんな天使の聖園も、いまは淫虐の責めによって恥知らずな女の本性を暴かれていた。むっちりした肉門はひくっ、ひくっと大きく痙攣し、溢れ出す愛液で黒毛をねっとりと潤してしまっている。クレヴァスから粘膜を剥きだして愛蜜を流す乱れ様は、元が清楚なゆえにいっそう背徳的で淫らに映った。胸を、太ももを、そして足裏を触手で可愛がられるたび、まるで悦んでいるかのように股間全体が戦慄いてしまう。内部に侵入せずショーツ側面に張り付いた触手にクレヴァスをなぞられれば、妖しい悦びに新たな恥蜜が零れてしまう。自身の愛粘とデスパイアの体液で汚された黒ショーツは、なんともいやらしく照り光っていた。
「なんだなんだ、またエロい汁が出てきやがったぞ。まったく、エンジェルってヤツは本当にいい身体してやがるよな。どいつもこいつも俺たちに犯されるために拵えられたようなエロさだぜ、ぐひひひゃっ!」
「く……だ、だまりなさい! わたしたちは……そ、そんなこと、絶対にないです!」」
 おっとりとした黒髪天使だが、内に秘めたエンジェルとしての誇りと使命感は強い。成すすべもない状況にありながら、尊厳を辱める言葉を必死で否定する真性天使。だが気丈に言葉を紡ぐ口も、割れ目にまで迫ってきた触手の責めで噤まされてしまう。鋭く尖った針金の先端が、僅かに飛び出している桜色の粘膜に接触してきたのだ。
「ひ、ひひゃうっ!? あ……そ、そんなとこ……っはひぅうう〜!」
 敏感な粘膜と触手の肉鞭とが触れあい、おぞましくも甘美な痺れが駆け抜けた。僅かに触れただけでとは言え粘膜に直接媚薬を塗り込められ、燃えるような掻痒感が沸きあがってしまう。全身で蠢く肉紐同様、くねり、くねりと細身を動かされれば、危険な焦燥に子宮までが疼いてしまった。淫虐の期待に開閉運動をいっそう早める肉の門へ、肉蛇パラサイトはするすると迫っていく。淫らな体液を塗りながら蠕動する動きが、天使の恐怖と女の期待を昂ぶらせた。
「あ、は……っ! だめっ、だめです……そ、そこは、いや……!」
 恥辱の侵入を回避しようと腰を引き、ふるふると美貌を震わせる黒髪天使。麻痺媚薬に犯された美脚になんとか力を入れ、内股気味に太ももを擦り合わせて必死に秘所を守ろうとする。だがそんな弱々しい抵抗で、下着にまで潜り込んでいるデスパイアを振り払えるわけがなかった。健気な仕草は逆に魔物の嗜虐心を掻き立て、おぞましい動きを活発化させてしまう。
 ――く、来る……来ちゃいます! そ、そこに入られちゃった、わたし、もう……!
 延々と揉み責められるおっぱいも美脚も、甘い魔悦に屈しそうになってしまっている。この上一番大事な部分に挿入されて犯されては、もう快感を凌げない。一瞬でも心の防壁を破られ魔力を貪られ始めたら、もはやデスパイアのなすがまま――次々と叩きつけられる凌虐に更なる力を奪われ、絶望の淫獄から脱することは出来なくなってしまうのだ。
 ――いけない……弱気になっちゃダメです! こ、ここで負けるわけにはいきません……耐えなきゃっ。こ、こんなもの……耐えてみせますっ!
 無数の触手に嬲り落とされる、絶望の未来がちらつく。だが誇り高き天使は必死で恐怖を振り払い、ぐっと奥歯を噛み締めた。最後の一線だけは死守しようと、淫虐の瞬間に向けて気を張り詰める。魔悦と恐怖に犯されながらも健気に抵抗するその表情は、淫らにも美しかった。
 そんな気高き決意を嘲笑うかのように、触手怪物は挿入への上昇を続ける。内心とは裏腹にぱくぱくとひくつき、はやく入れて欲しい、嬲って欲しいと自己主張している淫穴に、いよいよ硬く細い針金が突き入れられる――だが。
「く、くぅうう……っえ?」
 予想していた衝撃は、いつまでも訪れることはなかった。困惑するメイだったが、次なる淫獄はすぐさま訪れる。天使を待ち構えていたのは、彼女の予想以上に陰惨な未来だったのだ。
「くく。安心しなよ。俺は下衆のデスパイアとは違うぜ。チ○コ突っこまれるために汚ぇ穴になんぞ興味はねえさ。俺が興味あるのはなぁ、俺の新しい家になるこっちの穴のほうよ!」
 ぬじゅるっ! 水音を立てて粘膜壁から先端を離し、寄生触手は突如進行方向を変えた。挿入挿寸前だった触槍は素早く淫阜を下り、太ももの間を擦りながら逆方向へ――股間を通ってお尻の方へと猛スピードで移動していく。
 ――そ、それって……は! そっちは、まさか……!
 怪物の意図に、エンジェルの表情に驚愕が走る。このデスパイア――宿主の体内に寄生するパラサイトが侵入しようとしている「家」とは――
「ひひひ、そうだよ。てめえの可愛いらしいクソ穴の中だよエンジェルさまぁっ!」
 そこからは一瞬だった。前穴の逆方向――豊かに実った双臀の割れ目に素早く潜り込む肉針金。鋭針を思わせる先端部が、尻谷の奥で窄まっているアヌスに肉薄する。
「ひ!? そ、そんなっ! お、お尻になんて……っくひぃいいぃいっ!?」
 前穴挿入に対して気を張り詰めていたところで、予想外の箇所へのスイッチ――今度は覚悟する猶予さえ与えられなかった。凄まじい速度と勢いで迫る挿入槍。準備も何もされていない狭隘な菊穴が、容赦なく穿たれた。
 瞬間、壮絶な衝撃がお尻の穴を駆け抜けた。
「んひぃ……あっ! あがっはあああああ〜!」
 ずぶぅうう、ぐぢゅるるる! ねっとりした体液と腸粘膜が擦れあい、淫らな挿入音を立てる。予想外の部位への強襲に、頤を振り上げて絶叫する変身ヒロイン。腸内を駆け巡る淫痛に、狭い肛門がキュキュッと締まる。だがそんな締め上げなどお構い無しに、針金触手は無理矢理に身体を進めてきた。肉を裂く粘音が、ずぶりずぶりと痛ましく木霊する。
「くはぁ……っひぃいい! そ、そっちなんて……んぎぃっ、きついいぃいい〜!」
 寄生デスパイアの肉身は、針金の硬さと長蟲の柔さを同時に備えている。指一本入りそうもないほど狭隘な裏穴に、容赦なく侵入していく細触手。硬質な先端が腸壁を抉り、不気味な蠕動が裏穴を押し広げる。肛門挿入の衝撃に、ナイトエンジェルは黒髪を振り乱し絶叫した。本来は物を出すべき穴に逆に異物を詰め込まれ、壮絶な虐痛が駆け巡る。嫌悪感と圧迫感で、汗まみれの身体がビクンビクンと痙攣した。
 ――は、入ってくる……く、苦しい! それに……んあぁぁ、あ、熱い……いぃっ!
 天使の心身を蝕むのは、単純な苦痛だけでは終わらない。ぎゅうぎゅうと搾られるおっぱいや締め上げられる太もも同様、強力な媚毒が腸管内に染み込まされるのだ。女を狂わす魔薬を吸収させられ、直腸粘膜がかっと熱くなった。硬質な肉身に腸壁を抉られるたび、痛みとともに被虐的な痛悦までもを感じてしまう。潤んだ瞳をきつく瞑り、なんとか耐えようと唇を噛み締めるも、魔の快楽には逆らえない。メイは苦痛と悦びの喘ぎを同時に搾り取られ、悩ましくヒップを振って身悶えた。
「くひひひ! ケツ穴掘られていい声で泣くじゃねえかよ。それになかなか締まりがいい。気に入ったぜ淫乱天使さま。これからずっと世話になるとするわ、げひゃははははは!」
「んふぅうぅ、っくひぃいぃい! そ、そんな……いやっ、お尻なんていやなのに……いいいぃっ! だ、だめですぅっ、こんな恥ずかしいところ、はやく出ていってくださ……っひいぃいいあ!? そんなぁっ、ま、また……ひあ、どんどん入ってくるぅう〜!」
 太ももから登りあがってくるデスパイア――移住を求める寄生虫は無数にいる。ただ一匹のアナルレイプで終わるはずもなかった。涙声での懇願を無視し、何匹ものパラサイトが天使の肛門へと潜り込む。糸のように細い針金蟲とは言え、十を超える数を排泄門で受け入れられるわけがなかった。引き裂けそうな痛みが腰下で炸裂し、可憐なアナルがビクビクと痙攣する。
「ひあっ、はっひぃいいい! も、もう入らない……っくふぁあああぁぁ! んくおぉおお、お、奥まで入って、う、動いてくる……っうぅううぅ――!」
 腸内をみっちりと肉詰めした線虫たちは、互いに身体を擦りつけながら前進を続ける。肛虐触手は細いが異様なまでに長く、直腸を通過してもなお侵入をやめないのだ。突き込みのたび排泄口を逆方向に抉られる苦しみと、媚薬粘液を直腸壁に刷り込まれる魔悦とが交差する。しかもその責めは一回だけでなく、我先にとアナルに這い進んでくるデスパイア一匹一匹に味わわされ続けるのだ。ずぶっと新たな触手を突きこまれるたび、桃尻が震えて汗と粘液が飛び散った。連続する肛虐の嵐――しかも陰惨な針金浣腸は、いまだ一匹たりとて終わる様子さえないのだ。壮絶な肛虐地獄に、白衣の天使は黒髪を振り乱し狂ったように悶え続けた。
「ぐげげ、もう入らないって? 何言ってんだ新たな宿主さん、ほんの玄関じゃねえかよ。俺たちゃお前の小腸に寄生させてもらうからよ。まだまだ先は長いぜ? げぇひゃははは!」
「そ、そんなぁ……ひぎぃいいっ!? ふ、深いですっ、深すぎますぅううう―――!」
 内臓責めの狂悦に、陰惨な絶叫を上げ続ける変身天使。排泄穴を犯しながら胃の真下にまで侵入を続ける――寄生デスパイアの信じられない言葉は、恐ろしくも虚言ではなかった。
 いままでの長い戦い、敗北しアナルレイプされたこともあるメイだ。だがいずれも入り口に男根や触手を突っこみ射精するだけで、腸奥にまで入り込んでくるものなどいなかった。だが人体内に寄生する線虫の責めは、正に奥の奥まで犯しつくす恐るべきものなのだ。
 いままで意識さえしていなかった部分を針金で抉られ、ぬめぬめした蠕動で嘗め尽くされる。苦しくておなかが弾けてしまいそうなのに、同時に媚毒を塗られた粘膜が燃え上がって堪らない。初めて味わう未曾有の魔悦を、どう耐えればいいのかさえわからない――!
 ――う、うあぁ……お尻の中、こ、こんな! か、硬くて長いのが……いっぱいぃ、いっぱい這いずり回ってますぅ……! こんな……こんなのダメっ、こ、壊れちゃいます……っ!
 十を越える針金をぶち込まれ、腸粘膜を蠢く肉蟲の群れに攪拌される。媚毒粘液をたっぷりと吐き出しながら前進するパラサイトは、複雑にくねった腸路にその身体を収め盲腸にまで進んできていた。真下から身体を貫かれる激感に、背筋をピンと伸ばして苦悶するナイトエンジェル。小刻みに震える美貌は未曾有の魔悦に赤らみ、噴出す汗と溢れる涙が止まらない。戦慄きっぱなしの唇からは舌が突き出され、発狂寸前の責めに涎までもが零れてしまっていた。
「かはぁぁ……はぁ、はっ! いやぁ、いや! で、出て行ってくださ……お、おしりぃ、入ってこないで……〜ッ!」
 錆色をしたおぞましい触手蟲が、内臓奥でずるずると這いずり回る。最初の一匹に続いて何匹もが肛門をくぐり、互いに身体を擦り合わせながら我先にと腸奥まで入り込んできた。排泄管はぱんぱんに肉詰めされ、ぬるついた怪物の蠕動が腸粘膜を震わせる。おぞましい怪物に内臓を占拠されつつあるという実感に、肉体だけでなく精神までもが汚辱された。さしもの真性天使も、もはや強気を張ることもできない。長い黒髪を振り乱し、涙を流して許しを請うナイトエンジェル。内臓責めに悶絶する天使の姿は、あまりに痛ましく淫惨だった。
「くひひひっ、エンジェルともあろうものが情けねぇ姿だな。わかってんだろ、泣いても叫んでも許しゃしねえよ!」
 強固な精神に生じた綻びを見逃すデスパイアではなかった。心の防壁が崩れた瞬間こそ、希望の魔力を貪る絶好のディナータイムなのだ。小腸にまで差しかかった触手を激しくのた打ち回りながら媚毒液を吐き散らし、天使の肢体を内側から責め立てる。狭隘なアナルが拡張され、柔媚な粘膜が犯しつくされる。
 デスパイアな淫辱の移住を進めながらもら、熟れた肉体を可愛がるのも忘れなかった。おっぱいにとぐろを巻いた触手はより締め上げを増し、豊満な柔肉を揉み潰さんばかりに蹂躙する。むぎゅううう、と力任せに圧搾された乳肉が、天使の聖衣から零れ出した。白い上着は内側からの手の蠕動でずらされ、硬く充血した乳首が露出してしまう。性感帯を衣服に摩擦され、メイは思わず「ひぅっ」と可愛らしい声で悶えてしまっていた。
「コリコリに乳勃たせやがって、淫乱が。そんなに感じるのかよ。へへ、そっちも可愛がってやるぜ!」
 痛ましいほどに充血したイチゴの実に、針金触手が直接触れた。鋭く尖った先端が、勃起豆を中央部にねちょり、と触れる。
「んは……っきひぃ! そ、そこはだめですぅ……ち、乳首はぁ……くあぁぁあッ――!」
 聖衣の上からでさえ痺れるほどに感じさせられていた弱点を直接責められ、眩暈にも似た悩悦が迸った。乳果を焼く電撃に、たまらずあさましい絶叫をあげるナイトエンジェル。尖った先頭部は乳腺の窪みを正確に探り当て、穿り返すかのように何度も何度も刺激してきた。媚薬粘液を纏わせた肉針でにちゅる、ぐちゅると窪みを抉られると、乳豆の中にまで熾烈な痛悦が染みてしまう。おぞましくも甘美な乳悦に、メイは全身を震わせ悶え乱れた。上体が振り子のように仰け反らされ、そのたび豊満な乳房が白衣からまろび出す。興奮と快感、そして虐悦でさらに張りを増した巨淫乳は、ぶるぶるんとたわわに揺れまくっていた。
 べっとりと濡れたパンティには、太ももから這い上がってきた触手が大挙して集っていた。数え切れない移住者が下着の中に入り込み、黒いショーツはぱんぱんに膨らまされてしまっている。大人気の新居に入り込めないでいるパラサイトたちは待ちきれないとばかりに尻谷間に先端部を押し付け、あるいは成熟したヒップに絡み付いてその柔らかさを貪っていた。
「ひぁ、い、痛ぁぅ! お、おしりきついぃ……んあぁっ、は、激しすぎます……ぅ〜っ!」
 熟れに熟れた尻果実は、Dカップの美乳に勝るとも劣らないほど魅力的だ。飢えた陵辱者たちは最高のご馳走を喜んで貪り、むちむちした尻肉を形が変わるほどに搾り嬲った。尻揉みの激感から逃れようと力を込めると、括約筋が締まってアナル挿入の肉虫をきゅっと締め付けてしまう。きつい締め付けに悦んだ寄生蟲は、びちゅびちゅと粘液を吐き出しながら前後左右に激しく脈動した。肛門を引き裂かれそうな痛みに怯えて力を抜けば、開いた隙間にさらなる肉蟲がぐちゅりと無理矢理入り込んでくる。
 限界を超えて拡張され、奥の奥まで突きこまれる。淫らな媚毒で腸粘膜を汚し尽くされ、尻肉までもが余すところなく貪られる――逃げ場のない肛虐地獄に、メイは涙を流し狂乱した。
「ふぐぅ、も、もう入らないでくださ……ひぎぃいい! お、お尻裂けちゃう……くはぁぁあっ、し、死んじゃいますぅう……っ!」
 美女の排泄管は、もはや半分以上を触手で埋め尽くされた極限の飽和状態と化していた。腸詰めの内容物がぐちゃぐちゃと蠢くたび、凄まじい圧迫感が脳天にまで駆け上がる。お尻から口にまで内蔵が逆流しそうな嘔吐感に襲われ、メイは涎を吹き零しながら絶叫した。
「ひあ、ひうぅううう〜! だ、だめぇぇ……許してくださいっ、も、もう……〜っ!」
 もう無理だ、これ以上は入らない――肛虐の生贄がいくら訴えても、デスパイアはアナル移住を止めようとしない。愛撫触手に尻たぶがぐっと左右に押し開かれ、拡張された狭門に容赦なくミミズ肉を詰め込まれる。こじ開けられるアナル、引き攣る腸粘膜。肉体を破壊しかねない暴虐の肛辱。だが生暖かい体液を吐き出されるたび、痛みが甘い掻痒感と交じり合ってしまう。虐められるのが気持ちいい――虐痛と魔悦の連続に、エンジェルの正気が蝕まれていく。
「くふぁ、はぁ、はぁあああっ! んぎひぃい、きつっ……きふぅ、ふぅううう〜!」
 快感と苦痛とで、もはやろくに言葉も発せられない。無数の線虫に身体の外も中も責め立てられ、もう意識が保てない。マゾヒスティックな高揚感が、全身を包んでいく――。
 ――だ、だめ……。こんな、このままじゃ……!
 紅潮した美貌を震わせ、破滅の予感に怯えるメイ。ここで崩されたらお終いだ。一度でも陵辱に屈すれば魔力を吸い取られ、さらなる責めに耐える力も奪われる。
 そうなったら、もう――!
「ふぁ、だめ、だめですぅぅ! ひあぁ、た、耐えなきゃ……耐えるの、耐えるのぉお! な、流されちゃだめえぇぇ……んはぁ、かぁっひぃいいい――ッ!」
 ずぼっ、ずぼずぼずぼずぼっ! いままで入ってくるばかりだったアナル挿入の触手が、突如激しくピストンをはじめた。いままで逆方向の挿入に苦しめられたいた腸粘膜が、あるべき排泄方向に引き伸ばされる。健気に抵抗する天使に対する責めは、あまりに無慈悲だった。侵入に対して息んでいたお尻を順方向に捲り返され、排泄にも似た妖しい開放感を感じてしまう。
「ひ、あひぃぃいい!? お尻出てっ……ふぁあんっ、ま、また入ってくるうぅふぅうう〜!」
 気持ちいい――そう感じる間もなく、寄生蟲は再びお尻の中に潜行してくる。今度は苦痛に怯えるも、しかしまたしても引き抜かれるとどうようもなく気持ちいい。ピストンのたびに異常な虐悦が連続し、メイはぷるぷるとお尻を振って悶絶した。何本もの触手に出入りを続けられ、敏感な腸粘膜が蕩けてしまう。
 連続するマゾヒスティックな肛悦。その甘美にして淫虐な激感は、辛うじて耐えていた天使の抵抗心を打ち砕くに十分すぎた。
「ひぁ、ひぁひぃいっ! おっお尻ぃぃ、こんな、お尻なのにぃ、い、いっひぃいいいい〜!」
 ――だめ、だめですぅ……! こんなあっ、お、お尻気持ちよぎます……だめ、流されちゃだめなのに、わたし、もう……!
 虐められるお尻が熱い。もう我慢できない――気高き心が、ついに快楽に屈する。その瞬間、
「ひひひ、いいぞ! イッちまえよ……俺も一緒にイってやるからよぉ、ひゃーっはははぁ!」
 どぶっ、どぶどぶどぶぶぅう! 小腸にまで進んでいた線虫の先頭部が、突如大量の粘液を吐き出した。女体を狂わす媚毒粘液が、濃厚な塊として噴出されたのだ。ねっとりとした感触と熱さは、生出しの精虫そのものだ。どろどろしたマグマが、ひりつく粘膜を焼き尽くす。
「うふぁ、っはひぃい!? んあぁ、お尻出てるぅ……っくひぃ、熱い、すごく熱いの……ひあああ、すごいぃいいい〜! こんなぁぁあ、だめですぅぅっ、だめ、もうだめぇぇぇ〜!」
 奥の奥で吐き出され、未曾有の汚辱感が駆け抜ける。限界に達した弱点に、とどめの一撃。我慢できるわけがない。お尻の中を流れる汚濁に、意識までもが汚しつくされる――
「っク……イク、イっちゃうぅ! お尻でっ、お尻でイっちゃう、イカされちゃいますぅ〜!」
 限界まで喉を仰け反らせ、あさましい敗北の声をあげる変身ヒロイン。触手まみれの股間がぐっと突き出され、パンティを染みて大量の絶頂蜜が吹き零れる。触手の群れを加え込んだ尻穴はきゅきゅっと締まり、腸液さえ流して痙攣していた。逆流してきた白濁液が、ぶりゅぶりゅと淫惨な音を立てて排泄される。
「んふぁ、出、出へる……いやぁぁ、こんなぁ、こんな……んふぅ、ひぃいい……いぃっ!」
 奏でられる下劣な音に、思わず耳を塞ぎたくなる。だが羞恥以上に、イキながら白濁を排泄するのが気持ちいい。長く尾を引くアクメに陶酔しながら、メイは白濁液を噴き零し続けた。
 ――あ、ああぁ。イカされちゃいました……あぁ。こ、こんな……こんなぁ……!
 羞恥と快感、そして虚脱感と敗北感に、大人びた美貌が真っ赤に染まる。汗を散らし涎と涙に濡れたアクメ顔は、見るも淫らであさましい。オルガは長く長く続き、狂いそうな悦びが敏感な腸内で木霊し続けた。敗北絶頂の魔悦に、敗北の天使はお尻を振って悶絶し続ける。
「ひひひ、ケツに出されてイキやがるかよ、変態め。俺の宿主に相応しい淫乱さだ。お前、エンジェルなんかよりデスパイアとして生まれてきたほうが良かったんじゃねえのかぁ?」
「うあ、あ……そんなぁ。い、言わないで下さい……そんなことないです……ああぁ!?」
 惨めなアクメ顔をふるふると震わせ、下卑た声に反論する変身ヒロイン。だがそんな健気な抵抗など、もはや何の意味もない。全身から力が抜け、ぐったりとだるい。そして、淫らに敏感さを増してしまっている――絶頂の瞬間に、希望の魔力を大量に貪られてしまったのだ。力を失った天使に、もはやデスパイアの陵辱を耐えることなどできはしない。快楽に屈し抵抗力を弱めた肉体を、魔物は休む間も与えず責め立てた。
「ひぃ、お、お尻ぃ……ま、また入ってくる……ぅぅ! そんなぁ、イ、イったばっかりなのに……ぃいぃ!」
 ぐちゅる、にちゅるるっ。白濁にまみれぬめり返る腸壁を、線虫の群れが変わらぬ勢いで掘削する。吐き出された粘液のぬめりを利用し、無数の怪物が大挙してお尻の中に入り込んでくる。絶頂直後で怖いくらいに抵抗力を弱めている腸管が、虐悦にびりびりと震えた。
 紅潮した乳房や汗の滲む尻肌を、無数の触手が可愛がる。快楽に痺れぴくぴくと震えている乳首を抓られると、痺れるような被虐感が迸った。黒ショーツに浮き出している割れ目をにゅるにゅると擦られれば、イったばかりだというのに新たな愛液がまたしても零れてしまう。激しい絶頂により虚脱しているはずなのに、天使の身体は貪婪に疼き新たな快楽を求めていた。
「うふぁ、はひ、ひ……! くぅう、か、感じすぎちゃう……ふあぁ、い、いいぃ……!」
 はぁはぁと荒い息を突きながら、媚びた声で悶えるナイトエンジェル。その表情から嫌悪は薄れ、耽溺の色が濃い。いままでと変わらない愛撫なのに、快楽が何倍にも増しているのだ。あまりの心地よさに、天使は思わずクィクィと腰を振ってしまっていた。淫らに蠢く線虫の感触が愛しくて、自分から秘部を押し付け、そしておっぱいを擦りつけてしまっている――
「ど、どうして……こ、こんなのって……ふぁ、ふぁあっ!? こんなのおかしいぃ……ひぃ、ど、どうして……こんな感じちゃうんですかぁ……あぁぁ!?」
 絶頂時に魔力を吸われたとは言え、この肉体の変化は異常すぎた。快楽に対する防壁が弱まっただけでなく、自ら魔悦を求めてさえしまっているのだ。
「ひひひ、自分から腰振って、おっぱい揺らしやがって……いやらしい牝豚め。どうやら、そろそろいい感じになってきたみてえだな?」
「な……ひぃ!? そ、それって……!?」
 焦燥するヒロインに、デスパイアはいやらしく言付ける。
「ただ俺に魔力を提供するだけの宿主に、自我なんていらねえだろう? だから俺は寄生したヤツを内側から改造してやるのよ。快楽と肉欲しか感じられない、自我も何もないただの入れ物になぁ、ひゃはははは!」
「な……。そ、そんな……!?」
 その言葉に、メイは心底恐怖した。ただ犯されて魔力を吸われるだけではない。魔悦の虜に堕とされ、デスパイアの傀儡とされてしまうなど――戦って死ぬよりも、敗北して犯しぬかれるのよりもはるかに屈辱的だった。
「い、いや……いやですっ。そんな、そんなことって……絶対、いや……ぁ!」
 エンジェルとしての誇りも戦士の矜持も奪われる、絶望の末期。恐怖に震えるメイだったが、その身体はもはや彼女のものではなくなり始めていた。
 怖くて悔しくて、このまま肉人形に堕すくらいならいっそ殺して欲しいくらいなのに、牝肉は被虐の予感に甘く疼いてしまっているのだ。ドキドキと胸が高鳴る。内臓の奥までたっぷりと犯された身体は、もう言う事を聞いてくれない――!
「ひひ、そう怯えるなよナイトエンジェル。安心しなよ、じきに何も考えられなくなるからよ。それまでは……ひひひ! 最後の晩餐だ、たっぷり楽しませてやるからよぉ!」
 ずる、ぐじゅるるるるぅ……。不気味な触手が、堕ちた身体を這い回る。おぞましい動きが、身体を支配していく。
「い、いやぁ……はぁ、っひいぃ! いぃ……だめ、だめですぅ、ううう――!」
 血が滲むほどに唇を噛み締め、一秒ごとに強さを増す快楽に抗うナイトエンジェル。だがその高潔な精神も、いつまで持ち応えられるのだろうか。
「うあぁ、うあっ! くふぅ、ん、んぅぅん……〜っ!」
 もはや抗うため魔力も残っていない。それでも、メイは健気に抵抗を続けた。だが敗北したエンジェルの未来に、もはや希望などありはしないのだ――。





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